カルシウム

カルシウム、足りていますか? 骨や歯といった私たちの身体の重要な部分を形成する「カルシウム」。必要不可欠な栄養素であることはわかっていても、十分に摂取できているでしょうか? 

なかなか自信を持って「十分に摂取できている!」と思えない人も多いのでは。不足しがちなカルシウムを、効率よく摂取するコツを管理栄養士の水谷俊江さんが解説してくれました。

一日に摂りたいカルシウムの量は?

牛乳

不足しがちと感じる人も多い「カルシウム」。実際には、一日あたりどの程度の量が必要なのでしょうか?

厚生労働省が策定している「日本人の食事摂取基準2015年版」では、カルシウムの推奨量(1日当たり)

  • 男性15~29歳:800mg、30~49歳:650mg、50歳以上:700mg
  • 女性15歳以上:650mg

と記されています。(「Diet Plus」より引用)

男女ともにカルシウム不足

骨粗鬆症

では、これらの量に対して、普段私たちの食生活ではどのくらい摂取できているのかと言うと……。

厚生労働省が実施している、平成29年「国民健康・栄養調査」の結果によると

  • 男性20~64歳:510mg
  • 女性20~64歳:508mg

という結果ですが、20~49歳は男女とも特に少なく

  • 男性20~39歳:35mg、40~49歳:447mg
  • 女性20~29歳:420mg、30~39歳:421mg、40~49歳:445mg

推奨量よりも大幅に下回っている結果です。(「Diet Plus」より引用)

カルシウム不足の人が多いことがわかりますね。では何をどのくらい食べればいいのでしょうか?

食材別のカルシウム量

カルシウムが多い食品

カルシウム量を具体的な食べ物で換算すると、どのくらいになるのかはこちらを目安にしましょう。

  • 牛乳(200ml) 220mg
  • チーズ1切れ(25g) 158mg
  • わかさぎ1尾(50g) 225mg
  • 丸干し1尾(30g) 132mg
  • 小松菜1/4束(95g) 162mg

(「Diet Plus」より引用)

カルシウムはただでさえ「吸収率が低い」

カルシウム

では上記の食材をきっちり食べていたら大丈夫かというと、そうでもないのです。それは、カルシウムの特性が大きく関係しています。

カルシウムは体に吸収されにくい栄養素なのです。

食品によっても吸収率が変わり、乳製品は約50%、魚は約30%、青菜は約18%ほどしか吸収されません。(「Diet Plus」より引用)

ということは、かなり意識して食生活に取り入れていかないといけませんよね。どうにか効率よく摂取できないのでしょうか?

管理栄養士直伝、カルシウムの吸収をよくするコツ

ひらめき

管理栄養士の水谷俊江さんによると、カルシウムの吸収率をあげるには「カルシウムをイオン化させる」ことが必要とのこと。水谷さんがすすめる2つの方法を紹介します。

1.胃酸の分泌を高める食材と一緒に

カルシウムを摂る際に、「胃酸の分泌を高める食品と一緒に食べると効果的」。おすすめの食材はこちらです。

  • レモンなどかんきつ類
  • 酢、トマトケチャップ、ソースなど酸味のある調味料
  • 梅干し
  • ヨーグルト

(「Diet Plus」より引用)

2.腸内の善玉菌を増やす食材と一緒に

水谷さんによると、「善玉菌を増やす食品と一緒に食べる」ことで腸内環境を酸に傾け、カルシウムをイオン化しやすくなるそう。カルシウムが含まれる食品と一緒に、以下の食品を摂るのがおすすめです。

  • オリゴ糖が含まれる玉ねぎ、アスパラガス、バナナ、大豆・大豆加工品
  • 食物繊維が多い押し麦、もち麦、ごぼう、モロヘイヤ、オクラ、かぼちゃ、大豆、納豆、海藻類、こんにゃくなど

(「Diet Plus」より引用)

不足しがちだとわかっていても、なかなか十分に摂取できていなかった「カルシウム」。こまめな摂取や食べ合わせを意識していきたいですね。

もっと元気に!

Diet Plus

image via shutterstock

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