ひと足お先に梅雨入りした沖縄です。とはいえ、いち日中シトシトと、まるでショパンの調べのように情緒的に降るのではなく、突如として空を仰げば巨大な雨雲がさーっとやってきてザバーっとバケツをひっくり返したような雨が降る、といった感じ。

真っ黒い雨雲の到来どき、脳内にはジョーズのテーマソングが流れますが、きっとそういう人はわたしだけでないはず。ザバーッの後は、ビッカーンと晴れるときもありますが、そのときの湿気の重量たるや、もはやヘヴィー級

20170516_kiko_02.jpgまぁ、梅雨はその繰り返しです。しかし、まれに晴れが続く日もあり、となるとレッツキャンプ!であります。沖縄の離島はほんとに素晴らしく、「何にもないけど、すべてある」というフレーズがつい口をつくような、満ち足りた風景に出合えます。

そして、キャンプのたのしみといえば、アウトドアで食べるごはんではないでしょうか。子ども3人+犬といった、なかなかの大所帯なので荷物多めのわが家。そんな理由からもっぱら車ごとフェリーに乗船することができる島に行きます。その島で食材を調達、というのも素敵ですが、島によってはなかなか厳しい場合もあるので、うちは「できる限り持っていく派」です。

そしてキャンプの醍醐味は、とにかく時間があること。たとえ朝と昼は簡単に済ませたとしても、夕飯の準備には何時間もかける、という贅沢?が許されます。ちびっこたちをパパに預け、わたしは思う存分(片手に白ワインで)夕飯作りを愉しむ。ああ、考えただけでもうっとりですわ。

さて、食材リストです。朝食用のグラノーラやパン、餅。お湯を注いで蒸らすだけのクスクス。精米した米、パスタ類。強力粉とドライの天然酵母。自家製トマトソースや、島の市場で買った魚を漬け込む塩糀。熟成させた塩豚肉。にんにくオイルなど、味のベースになるもの。ギーやバターも少量持っていくと、味のアクセントになります。そのまま食べられる野菜に加え、天日干しすることによって美味しさが増す野菜も。たとえば、人参、かぼちゃ、きのこ類、玉ねぎ、いんげん、大根などなど。

調理道具は厚手の鍋、中華鍋。サンオーブン(太陽の熱で調理する道具)も、晴れていれば大活躍。それらを車に詰めて、いつなんどきお腹がすいてもいいように。

沖縄の夏はさぞかし暑いだろうと思われがちですが、島なので風が吹き抜けるためにそれほど気温はあがりません。初夏の沖縄へ、レッツゴー。

「根本きこの島ごはん」をもっと読む>>

Ranking

RELATED ARTICLES