「パーソナライズドビューティ」とは
シンプルなのになぜかいつもすてき。清潔感があって「印象がきれい」......。魅力的な女性は皆、本来の個性を魅力に変えて、自分だけの美しさを表現しているもの。その人だけの持ち味を美しさにつなげているから、自信に満ちて活き活きと輝いています。
顔立ちだけではなく、体も肌も体質も。一人ひとりが全て異なるわたしたち。今もこれからも、ずっときれいでいたいなら、意識したいのが「パーソナライズドビューティ」という発想。一人ひとり、自分のための美しさを自ら作ろう、という考えです。
私にしかない美しさや、私にしか出せない魅力を、ちゃんとわかっている。そんな素敵な女性に誰もが憧れます。
ランニングアドバイザーの番場由衣さんも、そんな魅力的な女性のひとり。"無理なく走る"ことで、外見と内面のキレイを表現しています。
さて前回に続き「パーソナライズドビューティ」連載の2回目は、番場さんにランニングの基本を教えていただきます。ランニングをすることは、自分と向き合うきっかけになります。また、自分らしくいられる時間として、ランニングを始めてみませんか? なお動画では、走る前後のストレッチや走り方などのハウツーもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
Point1:ランニング前のストレッチ
ケガを予防するためにも、走る前の準備運動と走った後のクールダウンは念入りに行いましょう。とくに番場さんがプッシュするのが走る前に行いたい「肩甲骨」のストレッチ。肩甲骨がほぐれると腕の振りが良くなるので、ランニング時に前へ進みやすくなるそう。
肩甲骨ストレッチ1
上の写真のように両手で肩を軽く持ち、ひじの先を大きく回して肩甲骨を動かします。前と後ろにそれぞれ10回程度行いましょう。
肩甲骨のストレッチ2
両腕を胸の前に伸ばし、親指と人差し指で三角形をつくります。
息を吐きながら、伸ばした両腕を耳の後ろまで引く。肩甲骨がグッと寄るのを意識しながら行います。
Point2:きれいな走り方
準備運動を終えて身体があたたまったら、ランニング開始。
まずはウォーキングを行いながら、正しいランニングフォームを身につけます。ポイントは"腕の振り"と"着地"の2点。番場さんを参考に、さっそく実践してみましょう。
腕振りは後ろに"引く"ことが重要
腕は、前に出すのでなく後ろに引くことが重要。ひじを骨盤より後ろに引き、反動を利用して腕を前に戻します。太鼓をバチでたたくように、トントントントンとリズミカルに振るのもポイント。肩が上がらないよう気をつけて。
足全体で着地する
走るときは、体重の3倍の重さが足にかかるため、つま先やかかとで着地すると、脚が太くなったりケガにつながったりします。足全体でしっかり着地するよう心がけましょう。
ウォーキングで腕振りと着地の方法に慣れてきたら、そのまま少しずつ走ってみます。いきなり長時間走る必要はありません。最初は10分歩いて10分走る。それに慣れたら、10分歩いて20分走るということを意識しながら3ヶ月を目安に続けてみてください。最終的に60分走り続けることができるようになり、美しさに磨きがかかることでしょう。まずは続けることが重要ですので、週1ペース程度で無理せずに、辛くない走り方から試していけばOK。
Point3:ランニング後のクールダウン
走り終わった後のクールダウンも大事。ストレッチで身体を伸ばすことで、疲れが取れやすくなります。脚をクロスさせたままでの前屈やアキレス腱伸ばし、伸脚など、下半身の筋肉をしっかりほぐして。
ご紹介した項目のほかにも、走る前にやっておきたい肩を伸ばすストレッチ、走った後のアキレス腱伸ばしや伸脚など、知っておきたい基本を動画でも詳しくご紹介しています。さらに、「ながら」でできるランニングのための筋トレとして、内転筋&体幹や二の腕の引き締めなどもご用意しましたので、ぜひご覧ください。
ランニングを楽しむコツは「ゆるやかさ」
さて先日、「ニューバランス東京」で行ったイベントでは、楽しくランニングを続けるコツや、番場さんならではのランニング哲学もお伺いしました。
・無理に走ろうとしない
ウォーキングからでもいいので、走ることが嫌にならない方法の実践を心がける。
・モチベーションアップにつながるご褒美をつくる
「おいしいケーキを食べよう」「マッサージに行こう」など、走り終わった後の楽しみを自分なりに設定すると継続できます。
・日焼けには注意
走っているとどうしても日焼けが気になるところですが、UVケアは怠らず、日焼け止めを塗ったり、日焼け防止のためのランニンググッズもたくさんあるので、利用しましょう。
・かわいいウエアを揃えるなど、ファッションでランニングを楽しむ
ランニングのファッションにも気を遣うと楽しみが広がります。ただし、体型をキレイに保つためにスポーツ用の下着着用は必須。ランニング中は大きさに関わらずバストが上下に揺れるため、普通の下着では支えきれず、胸の形崩れを避けるためにも重要です。
「ランニングって、始めるのも終わるのも止めるのも、全部自分で決められるんです。だからこそ、言い訳はしてほしくないなって思います。その瞬間を大切にするためにも、自分らしくいられることや自分と向き合う時間として意識してみてください」という番場さんからの熱いアドバイスを受け、gene(※)読者たちのモチベーションも上がっていました。
走ることで、心も身体もポジティブに
自分と向き合うランニングという時間を通して、参加者一人ひとり心も体もポジティブであることが大切と意識した様子。参加者の充実した表情が物語っています。
・今まではランニングと聞くと身構えてしまっていたけれど、「無理しなくてもいいんだ!」と感じたことで、ランニングがダイエット効果以上に、自分を見つめ直す充実した時間として有効活用できそうです。(左から2番目:shinoさん)
・長い距離を走らなくてもいいことや、歩くことから始められるということで、ランニングが身近に感じられました。また、フィジカルとメンタルの両方にいい影響がありそうなので、自分らしくポジティブに実践したいと思います。(右から2番目:垰さん)
・体を動かすことだけではなく、その時に自分とどう向き合うかが美への道として大切というお話を聞いて共感しました。それを糧にがんばれそうです。(右:高橋さん)
ランニングはフィジカルを鍛えることに着目されがちですが、番場さんに教えていただいた「ゆるやかランニング」ならば、走っている時間が自分と向き合う絶好の機会になり、外見だけではなく内側から輝ける女性としての美しさを発見できます。
(※)geneとはMYLOHASをはじめとするcafeglobeとGLITTYを含む3メディアの総称です。
ランニングアドバイザー 番場由衣さん
1985年生まれ。中学から大学まで陸上部に所属し、東日本女子駅伝や全国大学女子駅伝などに出場。大学卒業後は国立競技場でのランニングの指導を経て、現在はフリーのラン二ングアドバイザーとして活動中。ランニングだけではなく、歩き方やキレイに走るための筋力卜レー二ングなども教えている。
撮影/内山めぐみ 取材・文/イトウウミ 取材協力/株式会社ニューバランス ジャパン