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基礎代謝が低いと脂肪がつきやすくなるだけでなく、冷えにもつながります。しかし、「寒い季節の過ごし方で代謝は大きく変わる」──そう話すのは、管理栄養士の水谷俊江さん

生活するだけで効率よくカロリーが消費される「代謝のいい体」をつくるには、生活習慣の改善が鍵を握ります。この秋冬に実践したい、簡単なポイントを2つ教えてくれました。

「体温が1度下がる」だけで代謝が落ちる

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代謝が上がるとやせやすくなる」といわれます。この場合の「代謝」とは、人が生きていくための最小限のエネルギーである「基礎代謝」のこと。人は就寝中にもエネルギーを使っており、基礎代謝が高い人ほど消費されるエネルギーが増える、つまり消費カロリーが多くなります。その結果、太りにくくやせやすい体に近づくことができるのです。

それでは、代謝の善し悪しを自分で確認する方法はあるのでしょうか。水谷さんによると、目安ひとつとなるのが体温測定。「体温が1度下がるとエネルギー代謝が12%下がる」という研究報告があるほか、免疫機能がもっとも高まる体温は「36~36.5度」というデータもあると述べています。

体温と代謝の関係については明らかではないことも多いといいますが、「まずは健康的な体温を目指して、代謝を上げることを目標にしてほしい」と水谷さん。そのためには、ふだんの生活を少し変える必要があるようです。

生活習慣で代謝を上げる2つのポイント

体温を上げるか下げるかは、生活の習慣が大きく左右すると水谷さんは語ります。とくに大切なのが以下の2つのポイントです。

1.体を動かして代謝アップ

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体を冷やすと血行が悪くなり、代謝も悪くなってしまいます。下半身に加えて、首、手首、足首を冷やさないことがポイントだそう。

また、寒いと感じたらスクワットや腕立て伏せをして、体を内側から温める習慣が身につけば文句なしです。筋肉も鍛えられ、代謝アップの相乗効果が期待できます。

(「Diet Plus」より引用)

日常ではできるだけ「動く、歩く」を意識してほしいと水谷さん。暖房の効いた部屋で過ごしてばかりいるのは逆効果です。

2.代謝アップに役立つ食材を取り入れる

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体を内側からあたためるという点では、食べる物も重要な要素。寒さが厳しくなるこれからの季節、意識して取り入れたい食材を教えてくれました。

野菜類は、ゴボウ、にんじん、れんこん、ホウレン草、小松菜など、ビタミンB群鉄分の多い野菜がおすすめです。赤血球の働きを活発にさせる作用があるため、体を温める働きがありますよ。

(「Diet Plus」より引用)

肉、魚、大豆製品、乳製品などに含まれるタンパク質にも代謝を高める働きがあるとのこと。さらに、スパイス類にもうれしい効果があるようです。

調味料や薬味にしょうがにんにく、味噌などのスパイスなどをプラスすると、より内側から温めてくれますよ。夏野菜などは生で食べると体が冷えて体温が下がってしまいますので、にんにくや生姜、唐辛子などで加熱調理するといいですね。

(「Diet Plus」より引用)

「適度に体を動かす習慣を生活の中に加え、気持ちよく毎日を送ることが最終的には健康的な代謝アップにつながる」と水谷さん。

今年の秋冬は「体を内側から温める」ことを意識して、基礎代謝を向上させていきましょう。

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水谷俊江(みずたに・としえ)さん
管理栄養士。美容クリニックでのダイエット指導、特定保健指導での相談業務に携わり、現在では「食」をテーマにしたコラムも執筆。南米、北米で10年間生活したなかで、改めて日本の食文化の偉大さを実感。ひとりひとりに合った形で、太る習慣を無理なく改善できる方法を提供中。

Diet Plus

image via Shutterstock

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