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「ぐ(9)っすり(3)」の日こと9月3日は、睡眠健康推進機構が定めた「秋の睡眠の日」です。寝苦しい残暑に負けないためにも、この機会に自分の睡眠習慣を見直してみませんか? 管理栄養士の藤井歩さんが、睡眠の質を向上させる4つのポイントを教えてくれました。

日本人の「4人に1人」は睡眠障害?

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世界的に見ても睡眠時間が短く、4人にひとりは何らかの睡眠障害を持っているといわれる日本人。自覚のない人も含めると、かなりの人が睡眠に関する悩みを抱えていると考えられます。

藤井さんによると、睡眠は太りやすさとも関係があるそう。「睡眠時間が短い人は肥満になりやすい」という事実が、近年の研究で明らかになってきているのです。

その理由として、睡眠時間が少ないと食欲を抑制するホルモンであるレプチンが減り、食欲を亢進するホルモンであるグレリンが増えることが挙げられます。

さらに、睡眠時間が短いと、そのぶん起きている時間が長くなるので、食事量や回数が増え、カロリーオーバーにつながりやすくなります。

(「Diet Plus」より引用)

健康的な体を維持するためには、寝つきがよくぐっすり眠れる体を意識して作る必要があります。まずは以下の4つのポイントを取り入れていきましょう。

睡眠の質を上げる4つのポイント

1.食事は就寝の2時間前までに済ませておく

眠る直前に食事をとると、胃腸の動きが活性化することで、体をしっかりと休ませることができなくなると藤井さん。消化にかかる時間を考慮すると、食事は就寝の2時間前までに済ませておくのがベターです。

2.遅い時間の食事は低脂質で消化のよいメニューに

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仕事の都合などで食事の時間が遅くなるときは、メニューの選択に注意が必要だと藤井さん。

具体的には、「揚げ物や炒め物など調理に油を多く使うメニューや、ばら肉など脂質の多い食材を控える」「生よりも、柔らかく加熱したメニューを選ぶ」といった点を意識してみましょう。

(「Diet Plus」より引用)

さっぱりとしたうどんや雑炊など、胃にやさしい低脂質で消化のよいメニューがおすすめ。睡眠への影響を抑えることができます。

3.睡眠前のパソコンやスマホは控えめに

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パソコンやスマホから発せられるブルーライトは脳を覚醒させ、寝つきを悪くしてしまいます。寝る直前までパソコンを使ったり、ベッドでスマホを見るのはNG。就寝前は照明を暗くしてリラックスして過ごしましょう。

4.朝日を浴びて体内時計をリセット

睡眠の質をよくするためには体内時計を整えることが大切です。体内時計は24時間よりも少し長めなので、起床後はカーテンを開けて朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう

(「Diet Plus」より引用)

こうすることで、睡眠に適した時間になると自然に眠気を感じるようになると藤井さん。窓のそばでコーヒーを飲む、朝食を食べるなど、朝日が差し込む場所で過ごす時間を作れるといいですね。

「秋の睡眠の日」をきっかけに睡眠習慣を見直してみることは、きっと暮らしにいいリズムをもたらしてくれるはず。ぜひひとつずつ実行してみてください。

fujii_ayumi

藤井歩(ふじい・あゆみ)さん
管理栄養士。大学卒業後、給食委託会社・健康関連企業での勤務を経て、現在はフリーランスの管理栄養士としてオンラインでの栄養指導業務、特定保健指導、コラム執筆など栄養関係のさまざまな業務に携わっている。

Diet Plus

image via Shutterstock

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