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つらい花粉症シーズン、「花粉症にはこれが効く」と言われるとつい試してみたくなります。そこで今回は、管理栄養士の水谷俊江さんが「花粉症をやわらげる働きを持つ成分や食材」をピックアップしてくれました。

花粉症対策に取り入れたい乳酸菌は?

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近年の研究で、腸内の善玉菌が増えると花粉症の症状が緩和されることがわかってきました。そこで取り入れたいのが、「腸活」に役立つ乳酸菌。水谷さんによると、花粉症のケアや予防のためにとくに効果的とされるのが、ビフィズス菌ラブレ菌の2つです。

ヨーグルトなどでおなじみのビフィズス菌に対し、ラブレ菌はあまりなじみがないかもしれません。

(ラブレ菌は)「すぐき」という漬物から発見された植物性乳酸菌です。腸の中の環境は、善玉菌が優勢の時は酸性ですが、悪玉菌が優勢になるとアルカリ性に傾きます。ラブレ菌は、腸内で乳酸菌をつくり出し、腸内環境を酸性に整える働きがあります。

(「Diet Plus」より引用)

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酸味のある京漬物として知られる「すぐき(酸茎)漬け」は、カブの変種である酸茎菜を乳酸菌の力で自然発酵させたものです。ラブレ菌はすぐき漬けから最初に発見された菌で、生きたまま腸内に届く強い生命力が特徴とのこと。スーパーやデパートですぐき漬けを見かけたら、試してみるチャンスです。

つらい鼻水や涙は「ハーブティー」でケア

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続いては手軽に取り入れられる「お茶」系を。水谷さんのおすすめは、甜茶、ミントティー、エルダーフラワーティー、エキナセアティーの4つです。

4つのうち、甜茶はできれば「花粉症の症状が出る前」に飲みたいお茶だと水谷さん。花粉症の予防としての効果が報告されているといいます。

ミント、エルダーフラワー、エキナセアはどれもハーブティーとして販売されています。ミントに含まれているポリフェノールには、鼻の炎症を抑えるなど花粉症の症状を緩和する働きがあるとのこと。エルダーフラワーは鼻水や涙を緩和するとされ、エキナセアは免疫機能を高めるハーブとして有名です。

春に旬を迎える海藻類もおすすめ

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最後は、昆布などの海藻類に含まれるネバネバ成分「フコイダン」です。

フコイダンには抗菌作用や免疫力を高める働きがあり、花粉症などのアレルギーの発生を抑える作用が期待できるとされています。

(「Diet Plus」より引用)

フコイダンで花粉症がケアできるとは意外! しかもうれしいことに、多くの海藻類の旬は春。3月は水揚げ量がぐんと増え、みずみずしく新鮮なワカメやめかぶを買い求めることができます。

花粉症がつらいときは昆布で出汁をとったワカメの味噌汁や、副菜にぴったりのもずく、めかぶなどの酢の物で、おいしく症状の緩和を狙ってみてはいかがでしょう。

腸内環境は大切です

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水谷俊江(みずたに・としえ)さん
管理栄養士。美容クリニックでのダイエット指導、特定保健指導での相談業務に携わり、現在では「食」をテーマにしたコラムも執筆。南米、北米で10年間生活したなかで、改めて日本の食文化の偉大さを実感。ひとりひとりに合った形で、太る習慣を無理なく改善できる方法を提供中。

Diet Plus

image via Shutterstock

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