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顔がほてる、汗をかく。最も多い悩み「ホットフラッシュ」の改善策

カラダ戦略術

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増田美加

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自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。前回は「女性ホルモンのエストロゲンと不調」についてお届けしました。今回は「更年期に多い不調とその対策」について、女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

のぼせ、ほてりは4分の1以上の女性に

更年期になると低下する女性ホルモンのエストロゲンは、生殖機能、心血管系、自律神経系、脳機能、皮膚代謝、脂質代謝、骨代謝など、女性の体のさまざまな器官に作用しています。

このエストロゲンが欠乏してしまうと、これらの器官がそれまでどおりに機能できなくなり、さまざまな不調を感じることになるのです。

こんな症状は、更年期によく起こる症状です。もしも、下記にあてはまるものが複数あれば、更年期の症状や更年期障害である可能性があります。

□顔がほてる
□汗をかきやすい
□腰や手足が冷えやすい
□息切れ、動悸がする
□寝つきが悪い、または眠りが浅い
□怒りやすく、すぐイライラする
□クヨクヨしたり、憂うつになる
□頭痛、めまい、吐き気がよくある
□疲れやすい
□肩こり、腰痛、手足の痛みがある
□トイレが近い、尿もれがある
□腟や尿道がヒリヒリする、性交痛がある

日本人女性が訴える更年期の不調では、肩こりや疲れやすさがよく挙げられます。また、更年期症状特有ののぼせ、ほてり、発汗などのホットフラッシュは、25%以上の女性にみられています (※)

※ 廣井正彦ら,日本産婦人科雑誌49:433-439,1997

ホットフラッシュは人目につくから困る

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「困っている……」という声が最も多いのは、ホットフラッシュです。

ホットフラッシュは、昼夜、関係なく突然起こりますが、人に会うといった緊張感のあるシーンに起こることもあります。首から上に汗をかくため、人からわかりやすく、よけいに困ってしまいます。いつ症状が現れるか心配で、人前に出るのが億劫になってしまう人もいます。

また、夜中に急にたくさん汗をかくため熟睡できず、汗をかいたあと逆に冷えてしまい、寒くなって体温調節がうまくいかず、体調を崩してしまうことも。

睡眠不足になると、イライラが強くなるなど、ほかの症状が強くなって支障をきたすこともあります。

女性ホルモンの乱れで、自律神経が影響される

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更年期になると、女性ホルモンが乱れて、卵巣から分泌される女性ホルモンのベースが下がっていきます。

すると、脳の視床下部、下垂体が影響を受けます。そのとき、下垂体にある自律神経中枢も引きずられて狂ってきます

自律神経はもっとも早く反応し、体を調節しようとします。自律神経に関係するのは、体温調節、胃腸、呼吸、血圧、心拍などです。

たとえば、寝ているときや立ち上がったとき、走るときなどに、血圧を調節するのも自律神経です。また、立毛筋(りつもうきん)といって皮膚に鳥肌を立てて、熱を逃げていかないようにするのも自律神経の働きです。

ホットフラッシュで急に暑くなったり、鳥肌が立ったり、寒気がしたりするのはそのためです。

血管の収縮、拡張の調節がうまくいかない

また更年期の時期は、日によって、あるいは1日に数回、エストロゲンの分泌が急上昇したり急降下したりします

この急激なエストロゲンの変動に影響を受けて自律神経が乱れるために、のぼせやほてり、多汗といった症状が生じます。

本来、自律神経は血管を拡張させて放熱したり、逆に血管を収縮させて熱が逃げることを防いだりして体温を一定に保つ働きがあります。しかし、自律神経が乱れると、血管の拡張と収縮の調節がうまくいかなくなります

一時的に血管が拡張すれば、のぼせやほてり、多汗などが起こります。逆に、末端の血管が収縮して、血液の循環が悪くなれば冷えの症状が起こってくるのです。

さまざまな方法を組み合わせた対策を

のぼせやほてりは、高血圧や心臓疾患が原因のことも。また、多汗は甲状腺機能亢進症が原因で起こることもあります。更年期障害と決めつけずに、婦人科で相談したほうがいいでしょう

更年期症状ののぼせやほてりなら、治療は、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、自律神経調整剤などが用いられます。

エストロゲンと似た作用をする大豆イソフラボンのサプリメントを飲むのもいいと思います。

つらい症状への対処法は、ひとつの方法ですべてをカバーできるわけではありません。さまざまな方法を組み合わせて試してみるのがかしこい方法です。

メンタルケアも試してみて

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気にしすぎないようにすることも大事。ホットフラッシュは、自分にとって恥ずかしいことであっても、周りの人には意外と気づかれないもの。心の持ちようも症状に影響します。気にしすぎないようにしましょう。

また、思い切って口に出す気持ちが楽になります。人前で汗をかいたとき、恥ずかしがって緊張すると、余計に自律神経が乱れて汗が出ます

「私は汗かきで」と言ってしまえば、気が楽になり、体の緊張も解けます。慌てた様子を見せるよりも、「見苦しくて申し訳ございません」と言って汗を拭くほうが楽になるかもしれません。

汗対策のために、外出の際は吸湿性のある大きめのハンカチを準備していきましょう。備えを万全にしておくと安心感につながり、汗が出にくくなることもあります。

自律神経訓練法や運動はおすすめ

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自律神経訓練法をおこなって自律神経系を鍛えると、体温調節が安定し、ほてりや発汗が落ち着きます

静かな場所でゆっくりできる時間をつくり、床にあぐらで座るか、あお向けで寝ます。目を閉じて、ゆっくり呼吸をしながら、頭のてっぺんから、手先、足先まで酸素がゆっくり巡っているのをイメージします。

ポイントは、リラックス。体の力を抜いてリラックスできれば、体内を酸素が巡ることで、自律神経を安定させることに役立ちます。ヨガもいいですね。

運動も大事です。運動を日常的にしていると、体温を一定に保ったまま、汗をかくことができるようになります。ウォーキングは、手楽にできておすすめ。運動は若さを保ち、体の機能を潤滑にすることができます。

湯船につかって腰湯をするのもいいですね。汗をじっくりかくので、自律神経が整います。

きちんと知って正しい対策を

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mika_masuda

増田美加・女性医療ジャーナリスト
予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ

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