1. Home
  2. MIND
  3. 「おばさん」と呼ばれたことのない中年女性が増加中

「おばさん」と呼ばれたことのない中年女性が増加中

「おばさん」て誰のこと?

5,544

田中ひかる

20200831_6

「おばさん」をキーワードに、揺らぐ年齢観や女性の価値観の変化を、歴史社会学者の田中ひかるさんがつづる連載、第7回目は40代、50代女性の「おばさん」呼ばわりについて。

おばあさんに「おばさん!」と呼ばれた

20200831_7

連載初回で、「最近は『中年だけど“おばさん”とは呼びづらい』女性が増えてきました」と書きました。裏返すと、中年になっても「おばさん」と呼ばれたことがない女性が増えているということです。

私の周辺にも、ネット上にも、他人から「おばさん」と呼ばれてギョッとしたという40代、50代女性の経験談があふれています。

「発言小町」(※)に「おばあさんに『おばさん!』と呼ばれた」というトピックを立て怒っている51歳の女性もいました。

昨日、スーパーでの出来事です。たまたま納豆売り場を通りかかった時のこと。「おばさん!おばさん!」と大声で叫んでいる高齢者の女性がいらっしゃいました。(中略)構わず通り過ぎようとしたのですが、「おばさん」の連呼は続きます。「へ!? ひょっとして、私?」と思った瞬間。「ちょっと、おばさん、あなただよ。ぐじゃぐじゃに刻んだ納豆ってどこにあるの!?」(中略)子どもや若い方から「おばちゃん」と呼ばれることはまあ良いです。しかし自分の母親世代の方からそう呼ばれて、正直、「あなたにいわれたくないわ!!」と猛烈に腹が立ちました。

私にはトピ主の気持ちがよくわかるのですが、最初のレスは「51歳は『おばさん』では? 他に何と呼べばいいと?」。ほかに「たとえ相手が何歳でも『おばさん』以外の呼びようがありますか?」「やはり、『おばさん』でよいのではないでしょうか。お姉さんではちょっと無理があるような気もします」といったレスがありました。

トピ主は、51歳の自分が「おばさん」か否かを問題にしているのではありません。「お姉さん」と呼ばれたいわけでもないでしょう。自分よりもずっと年上の女性から「おばさん」呼ばわりされたことに腹を立てているのです。

「医者のおばちゃん」「弁護士のおばちゃん」

20200831_8

もちろん、トピ主に共感する意見もたくさんありました。

すごく失礼な人に遭遇されましたね。無視で当然です。私は還暦を過ぎていますが知らない人におばさんやおばちゃんと呼ばれることにとっても抵抗があります。仕事はスーパーでの接客業ですが年に1度か2度おばちゃんと呼ぶ客(たいてい中高年の男性)に遭遇しますが礼儀知らずな品性に欠ける人だと思っております。

「おばさん(おばちゃん)」呼ばわりに親しみを込めている人もいるようですが、相手が不快に感じている以上、それは親しみではなく不躾(ぶしつけ)というものです。「パートのおばちゃん」「掃除のおばちゃん」は単語化している節もあります。

「医者のおばちゃん」「弁護士のおばちゃん」とは言わないのに「パートのおばちゃん」「掃除のおばちゃん」はためらいなく使うという人は、たしかに「品性に欠け」ています。「お医者さん」「弁護士さん」同様、「店員さん」「パートさん」「清掃スタッフさん」と呼べば済む話です。

いずれにしても、ネット上にこうしたトピックが数多くあるということは、それだけ「おばさん(おばちゃん)」と呼ぶことがデリケートな問題であるということでしょう。

※ 読売新聞が運営する日本最大級の女性向け掲示板

おばさんて誰のこと?

「プチ整形」が「整形」でなくなる日

歴史社会学者、田中ひかるさんによる「おばさん」をテーマにした連載。今回のテーマは『「プチ整形」と美容の効用』。美容医療の力でアンチエイジングもすっか...

https://www.mylohas.net/2020/08/218694obasan06.html

「美魔女」は一日にして成らず。意外な美の秘訣とは

歴史社会学者による「おばさん」をテーマにした連載。今回のキーワードは「美魔女」。魔法のような美しさをもつ「美魔女」と呼ばれる中年女性たち。実は努力の...

https://www.mylohas.net/2020/08/217791obasan04.html

田中ひかる

田中ひかる(たなか・ひかる)さん
歴史社会学者。1970年、東京都生まれ。女性に関するテーマを中心に、執筆・講演活動を行っている。近著『明治を生きた男装の女医―高橋瑞物語』(中央公論新社)ほか、『「オバサン」はなぜ嫌われるか』(集英社新書)、『生理用品の社会史』(角川ソフィア文庫)など著書多数。公式サイト

image via Shutterstock 、Photo by Getty Images

    Ranking

    1. 花粉症対策は食事から!? かゆみに良い食材と悪い食材3つ

    2. 脳トレよりも「1日1杯のスープ」を。脳に栄養を与え、頭の回転を良くするには

    3. ムダ毛ケア、どうしてる? 光美容器って本当にいいの? 開発者に聞きました

    4. 「ヨーグルトで花粉症対策」はホント? 効果的に食べる方法は

    5. 2つの食材に漬け込むだけ。まろやかジューシーな「やみつきチキンマリネ」

    6. 【クイズ】足がしびれた! 早く治すにはどうするのが正解?

    7. 週1回、16時間でOK。プチ断食をより効果的にする方法

    8. あなたの深層心理は? この春、本当に求めているものをチェック

    9. どう摂ればいい? 美容と健康を底上げし、ストレスから私たちを守る「ビタミンC」

    10. まずは10回から挑戦したい「桃尻」をつくるバランスエクササイズ

    1. あなたの深層心理は? この春、本当に求めているものをチェック

    2. 花粉症対策は食事から!? かゆみに良い食材と悪い食材3つ

    3. 脳トレよりも「1日1杯のスープ」を。脳に栄養を与え、頭の回転を良くするには

    4. まずは10回から挑戦したい「桃尻」をつくるバランスエクササイズ

    5. ムダ毛ケア、どうしてる? 光美容器って本当にいいの? 開発者に聞きました

    6. 自律神経をセルフケア。「肝活」で「幸せホルモン」を増やそう

    7. 料理で最初に食材を切るのは間違い。「伝説の家政婦」志麻さんが教える台所ルール

    8. 週1回、16時間でOK。プチ断食をより効果的にする方法

    9. 【クイズ】足がしびれた! 早く治すにはどうするのが正解?

    10. どう摂ればいい? 美容と健康を底上げし、ストレスから私たちを守る「ビタミンC」

    1. 料理で最初に食材を切るのは間違い。「伝説の家政婦」志麻さんが教える台所ルール

    2. 花粉症対策は食事から!? かゆみに良い食材と悪い食材3つ

    3. 美容好きも注目! 福本敦子さんの「自分を慈しむ」暮らしのヒント3つ

    4. デート中にも潜むデリケートゾーン問題。私がもじもじしていた本当のワケ

    5. あなたの深層心理は? この春、本当に求めているものをチェック

    6. 脳トレよりも「1日1杯のスープ」を。脳に栄養を与え、頭の回転を良くするには

    7. 週1回、16時間でOK。プチ断食をより効果的にする方法

    8. 調査でわかった。「男性が本当にほしいギフト」と「女性が贈りたいギフト」は一致していた

    9. 頭痛持ちの人が「やらないほうがいいこと」4つ。えっ、クラシック音楽も!?

    10. 猫背・巻き肩の改善、代謝アップに。メリットたくさん「肩甲骨のストレッチ」

    Horoscope

    LUAの12星座占い

    毎週月曜日更新中!

    プレゼント応募やおすすめ情報をGET!メルマガ会員登録はこちら