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もう便秘で悩まない! 爽快なお通じのコツとは?

腸内環境を整える

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MYLOHAS編集部

大腸の解剖図

日本人の国民病ともいわれる便秘。大腸がんや潰瘍性大腸炎も便秘から始まることが多く、慢性便秘症は寿命を縮める可能性もある(※1)ことが近年の研究でわかってきました。

そこで注目されるのが、便秘予防の栄養素として知られる食物繊維の摂り方です。30年にわたり4万人以上の腸を診てきた松生恒夫先生(医学博士・松生クリニック院長)によると、キーワードは「酪酸」と「水溶性食物繊維」。

「ゼスプリ」主催で行われた松生先生のレクチャーから、便秘を予防する“食物繊維の摂り方の新常識”をご紹介します。

「酪酸(らくさん)」が“整腸の新常識”に?

大腸のイラスト

腸の専門医であり、30年間で4万人以上の大腸内視鏡検査をしてきた松生先生。長年食べ物による腸内環境の改善を研究してきた松生先生が、今後の新常識になると話すのが、「酪酸」という腸内物質です。

「食物繊維を腸内細菌が分解すると、短鎖脂肪酸が作られます。短鎖脂肪酸とは、酪酸、酢酸、プロピオン酸などのこと。 酢酸は酢の主成分で、プロピオン酸と酪酸は大腸上皮細胞のエネルギー源になります。このうちの酪酸に、とくに腸管運動を活発にし、便通を改善する作用があるとして関心が高まっています」(松生先生)

肥満やアレルギーの抑制もサポートする、酪酸パワー

アクティブに動く人たち

酪酸とは、腸が元気に活動するには欠かせない物質のひとつ。大腸を動かす第一のエネルギー源であり、小腸においてもアミノ酸の一種であるグルタミンに次ぐエネルギー源です。プロピオン酸も大腸のエネルギー源として使用されますが、使われるのは50%ほどで、酪酸には及びません。

しかも酪酸には、潰瘍性大腸炎などの腸の病気の改善、アレルギー性疾患や自己免疫疾患の抑制、肥満細胞の増加の抑制、血糖値をコントロールする作用もあるとのこと。酪酸は便秘を改善するだけでなく、全身の健康維持にも関わってくる腸内物質だったのです。

「酪酸」は腸内でつくるしかない

人の体の解剖図

酪酸を増やすには、食物繊維が必要と話す松生先生。とくに水溶性食物繊維の摂取がカギになるといいます。

「酪酸をはじめとした短鎖脂肪酸は、食物繊維、なかでも水溶性食物繊維をエサにする腸内細菌の働きによって産生されます。つまり、酪酸は水溶性食物繊維をより多く摂ることで産生されます。そして、酪酸は口から摂取しても腸に届かないため、腸内に届けるには腸内でつくるしかありません」(松生先生)

食物繊維のベストバランスは「不溶性:水溶性=2:1」

天秤のイラスト

食物繊維には不溶性と水溶性があり、両方をバランスよく摂取することで腸内環境がよくなるという松生先生。不溶性食物繊維は便の元になり、胃や腸のなかで大きくふくらんで腸管運動を刺激し、早くスムーズな排便を促してくれます。

いっぽう水溶性食物繊維は体内に入ると粘り気の強いゲル状になり、便をやわらかくしてくれます。さらにコレステロールや有毒物質を吸収して、便と一緒に体外に排泄してくれるそう。

「長年患者を診てきた経験から、私は『不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1』がベストバランスであることを発見しました。自然界にある食材の多くは、比率として不溶性食物繊維の含有率が高いので、水溶性食物繊維を意識的に増やすとバランスが取れてくると思います」(松生先生)

キウイの食物繊維で腸を元気に

キウイフルーツのイラスト

食物繊維をベストバランスに近づける方法として、松生先生が提案するのが「キウイフルーツを食べる」こと。

「じつはキウイには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が2対1のベストバランスに近い割合で含まれています。さらに2016年には、キウイフルーツの添加後に酪酸の濃度が増加したという研究結果(※2)も発表されています。これまで酪酸をつくることで知られていたイヌリンという物質と、キウイはほぼ同等の働きを示しました」(松生先生)

先生のおすすめは、腸管機能を高めるオリーブオイルをかけて食べること。さらに整腸効果がアップするそうです。

酪酸を増やす“食物繊維の摂り方の新常識”、ぜひ試してみてください。

※1 Chang J.Y,et al.the American Journal of Gastroenterolgy.105:822-832.(2010)※2 Parkar et al(2012)Plant Foods Hum Nutr (2012) 67:200–207 In vitro Utilization of Gold and Green Kiwifruit Oligosaccharides by Human Gut Microbial Populations

──この記事は、2019年6月26日の記事を再編集して掲載しています。ライター/田邉愛理

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