女性に多い不調やお悩みに、食事と栄養で対策を。管理栄養士の中村美穂さんが教える、体調管理に役立つ食のヒントをお届けします。第7回は、「目の疲れ・ドライアイが気になるときに役立つメニュー」。
目の疲れ、ドライアイをケアしたい
パソコン作業やスマホなどで目が疲れ、ドライアイに。40代以降は老眼も気になるところです。
今回は、視神経の働きをサポートするビタミンB12と亜鉛が豊富な牡蠣を使ったグラタンと他2品をご紹介。米粉を混ぜた豆乳を加えて煮るだけで手軽にできる、低脂肪のホワイトソースがポイントです。
牡蠣とほうれん草の豆乳グラタン(調理時間:約20分 )
<材料:2人分 >
- 牡蠣(加熱用) 10粒
- たまねぎ 1/2個
- ほんれん草 1/2把(※冷凍ほうれん草でも可)
- 無調整豆乳(または牛乳) 300ml
- 米粉 大さじ2(※小麦粉でも可)
- オリーブオイル 大さじ1
- 白ワイン(または酒) 大さじ1
- コンソメ顆粒 小さじ1
- 塩 適量
- 粉チーズ(またはピザチーズ) 適量
- こしょう 少々
A
- 塩こしょう 少々
- 米粉 大さじ1/2
<作り方>
- ほうれん草はゆでて水にさらして絞り、食べやすく切る。たまねぎは薄切りにする。牡蠣は水洗いしてキッチンペーパーで水気を取り、Aをまぶす。
- フライパンにオリーブオイルとたまねぎを入れしんなりするまで炒め、牡蠣を並べ、両面色づくまで焼き、白ワインをふる。米粉を溶いた豆乳を入れ、混ぜながらとろみがつくまで煮る。コンソメ、塩こしょうで味を調え、ほうれん草を加える。
- グラタン皿に入れ、チーズをふり、焦げ目がつくまでトースターなどで焼く。
ツナとにんじんのサラダ(調理時間:約8分 )
<材料:約4人分>
- にんじん 1本
- たまねぎ 1/4個
- ツナ(ノンオイル)缶 1個(70g)
A
- オリーブオイル 小さじ2
- レモン汁 小さじ2
- 粒マスタード 小さじ1
- 塩 適量
- こしょう 少々
<作り方>
- ボウルにみじん切りにしたたまねぎ、ピーラーで食べやすい長さにそいだにんじん、ツナの汁を入れラップをかけレンジで約2分加熱する。
- ツナ、Aを混ぜる。
黒ごまとクコの実も目によい食材
黒ごまはとても栄養価が高く、滋養強壮、目の健康にもよい食材です。ごまは殻が硬いため練りごまでとると吸収がよく、コクと風味を楽しめます。
今回は、タンパク質がとれる豆乳とゼラチンでなめらかなプリンに。冷やさずにホットドリンクとして飲んでもよし。
クコの実も目によいとされ、美肌効果も期待できます。湯で戻してお茶としても楽しめます。
黒ごま豆乳プリンとクコの実茶
<材料:1~2人分>
- 無調整豆乳 150ml
- 黒練りごま 大さじ1
- 砂糖 大さじ1
- 粉ゼラチン 小さじ1弱(2.5g)
- 水 大さじ1
- クコの実 適量
- 湯 適量
<作り方>
- ゼラチンに水を混ぜ10分程ふやかす。
- 耐熱ボウルに豆乳を入れ電子レンジ(600w)で1分30秒程温め、1を入れ溶けるまで混ぜる。練りごま、砂糖を加えてよく混ぜ、器に入れる。
- 冷蔵庫で2時間程冷やし固める(途中で混ぜると練りごまが均一になります)
- 湯で戻したクコの実を飾る。(クコの実を戻した湯はお茶として飲むことができます)
目の疲れには何を食べるといい?
目の疲れやドライアイなど、目のトラブルによい食材は、同時に免疫力アップや美肌効果も期待できます。
目を酷使すると肩こり、頭痛にもつながるため、血行を促進するために温かい食べ物や飲み物を摂ることも意識してみましょう。
摂りたい栄養素
- タンパク質 ……体を作るもととなり、疲労を回復。
- ビタミンA……目の粘膜や角膜を丈夫にする。抗酸化作用(※ビタミンAは脂溶性のため油と一緒にとると吸収アップ)
- ビタミンC、E……抗酸化作用により、目の老化を予防、血流促進。
- ビタミンB群(B1、B2、B6、B12)……新陳代謝を促す。視神経の働きを活性化。
- 亜鉛……網膜に多く含まれる成分。視神経の働きを助ける。
- ルテイン……カロテノイドの一種。黄色の色素がブルーライトから目を守る。抗酸化作用が高く目の老化防止。
- アントシアニン……ポリフェノールの一種。抗酸化作用。
おすすめの食材
- 牡蠣、しじみ……タンパク質、ビタミンB12、亜鉛
- レバー、卵、大豆、チーズ……タンパク質、ビタミンA、ビタミンB群、亜鉛(※レバーは摂りすぎるとビタミンA過剰症のリスクがあるため控えめに)
- にんじん、ほうれん草、ブロッコリー、ニラ、春菊など緑黄色野菜……βカロテン(体内でビタミンAに変換されて作用)、ルティン
- かぼちゃ……βカロテン、ビタミンC、E、ルテイン
- ブルーベリー、クコの実(コジベリー)……ビタミンC、アントシアニン
- 黒ごま……ビタミンB群、ビタミンE、アントシアニン
滋養強壮につながる食材を
薬膳では、目の疲れには肝機能を高め、滋養強壮につながる食材や、炎症を鎮める食材を摂るとよいといわれています。
寒さでおいしくなり、栄養価も高まるほうれん草などの緑黄色野菜や、牡蠣やぶりなどの魚介類でしっかり栄養を補給して、毎日がんばっている目や体をケアしていきましょう。
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中村美穂(なかむら・みほ)さん
管理栄養士、フードコーディネーター、国際薬膳調理師。料理好きから管理栄養士となり、おいしく楽しく身体にやさしい料理やお菓子を探求。商品開発や、保育園栄養士としての給食作り・食育活動・食事相談等の経験を活かし、料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍・雑誌へのレシピ提供も多数担当している。著書に『体を温めて中から元気になる 具だくさん健康スープ』(タツミムック)。公式サイト
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