ヨガでうつ病の症状が軽減する?

ヨガには、うつ病患者の症状を持続的に減らす効果があるという研究結果がアメリカで報告されました。

この研究は、ヨガが、抗うつ薬や抗不安薬と同様、脳内神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)の量を増加させることを示した過去の研究結果をもとに行われたものです。今回、対象にしたのは30人の成人うつ病患者で、28人が抗うつ薬を服用していました。

健康に良いといわれているヨガですが、どのくらい行うのが良いのでしょうか?

これを調べるため、対象者15人には、ヨガ教室90分×週3回プラス自宅でのヨガ30分×週4回(強化群)、残り15人にはヨガ教室90分×週2回プラス自宅でのヨガ30分×週3回(標準群)を12週間実行してもらい、心理的な指標などを評価しました。ヨガを行った総時間の平均は、強化群で123時間、標準群で87時間でした。今回の研究はヨガに費やす適切な時間や頻度を知ることが目的であったため、ヨガを全く行わない群は設定しませんでした。

その結果、強化群と標準群のどちらも、以前よりも気持ちが前向きになって落ち着き、身体的な疲労感や抑うつ、不安が軽減したといった症状の改善が見られました。これらの効果はヨガや呼吸エクササイズを行った時間が長くなるほど高まりましたが、両群の間に統計学的な有意差は出ませんでした。

研究グループは、対象者が少なかったため差が出なかったのではないかとして、より大規模な研究を実施して今回の結果を検証する必要があると考えています。

また、今回の研究では、ヨガをすればうつ症状が改善するという因果関係が証明されたわけではないということです。

週2回、定期的にヨガを続けることがポイント?

ヨガ

ヨガの効果は4日間持続しましたが、8日後には消えていました。このことから、うつ病の症状を抑えるためには定期的にヨガをする必要があるとして、研究グループは「ヨガによってうつ病の症状が改善したら、1週間に2回のペースでヨガを取り入れるのが良いかもしれない」と話しています。

また今回、対象者が行ったヨガは、さまざまなポーズを正しい姿勢で比較的長く保つことや呼吸をコントロールすることを重視した「アイアンガー・ヨガ」というものでしたが、「他の種類のヨガでも似たような結果が得られるだろう」とみています。

これまでの研究でも運動がうつ病患者の症状軽減に有効であることが示されていましたが、研究グループは「運動の中でも特にヨガはうつ病患者に良い影響を与えるのではないか」と考えているそうです。(ヘルスデーニュース 2019年11月21日)

ヨガで心も健康に

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HealthDay News 2019年11月21日/Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.(参考情報)Abstract/Full Text/image via shutterstock