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今年の花粉症対策。花粉量は例年よりも少ない? 多い?

カラダ戦略術

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増田美加

花粉症の女性

自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。前回は「インフルエンザの傾向と対策」について、お届けしました。今回は、「今年の花粉症対策」について、女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

今年の花粉量は例年より少ない見込み!

スギ花粉

日本気象協会が2020年春の花粉飛散予測を発表しました。

スギ花粉の飛散の開始時期は、九州から東北まで例年並み。2月上旬に九州や四国、東海、関東地方の一部から、花粉シーズンがスタートする見込みとのことです。

今年の2月は、西日本、東日本、北日本ともに、ほぼ平年並みの気温となることが予測されています。冬らしい寒さで、スギの花の休眠打破が順調に行われるため、スギ花粉の飛散の開始は、各地で例年並みとなる見通しだそうです。

気になる花粉飛散量の予測は、九州から関東甲信まで、例年より少ない見込みだそう。特に、九州は非常に少なく、中国や近畿でも非常に少ない所があり、東北はおおむね例年並み、北海道はやや多い予想。

スギ花粉は、飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。2月上旬に飛散開始が予測される地域では、1月のうちから花粉対策を始めることが大事

体質だから……とあきらめず、根治療法の選択も

横になる女性

例年より少ない飛散量とは言っても、今シーズンも十分な対策が必要です。

くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状のほかにも、眠気、イライラ、思考力低下といった症状もあるため、放っておかずに対策を行いたいもの。

10年以上、花粉症に悩む患者さんが全体の5割以上という調査もあります。一度花粉症になると、体質だから仕方がないと諦める人も多いですが、日常生活に差し支えると感じている人は、治療しましょう

※「通年性アレルギー性鼻炎・花粉症 全国意識・実態調査」(鳥居薬品調べ)

スギ花粉症には、対症療法と根治療法があります。対症療法は、症状を軽減するために行う治療法で、飲み薬、点鼻薬、点眼薬などですが、最近は根治療法の選択肢も広がっています。

注射だけではない、舌下免疫療法の選択肢

医師

根治療法には、“皮下免疫療法”と“舌下免疫療法”があります。

皮下免疫療法”は、病院でスギ花粉の成分の入った注射をして、段階的にアレルゲンに体を慣らし症状を抑える治療です。

もうひとつ、“舌下免疫療法”は、医師処方の錠剤を舌下に入れ、唾液を1~2分飲み込まずに溜めておき、少しずつ体内に取り込んで症状を抑える治療です。

舌下免疫療法は、毎日自分で錠剤を入れるため、通院回数が減るなどのメリットがあります。

いずれの免疫療法も、健康保険の対象になっています。治療は、数年に渡る継続(3年以上推奨)が必要です。

現在、全国のアレルギー治療を行う医療機関で免疫療法が実施可能なのは約60%です。ただし、スギ花粉の飛散時期は、治療を新たに開始できないため、今年の花粉シーズン終了後の治療になります。

症状が軽くても日常生活に影響があるなら、免疫療法などの根治療法も選択肢として考えてもいいかもしれません。

花粉症を治したり、長期にわたって症状を抑えられる可能性が期待できます。舌下免疫療法は、日本で10万人以上が行っていて、年々症状が軽くなる人もたくさんいます。

眠気などの副作用が少ない、新しく安全な抗ヒスタミン薬も

薬を飲んで運転する女性

また、多くの人が行っている対症療法での薬も、私たち患者にとって使い勝手のよい新しい薬が出てきています。

病院で処方されるスギ花粉症治療薬としては、抗ヒスタミン薬とステロイド鼻噴霧薬が中心です。

1990年以降にできた抗ヒスタミン薬は、眠気や口の乾きなどの副作用がかなり少なくなっています。

一方で、それ以前からある、眠気の出る抗ヒスタミン薬が処方されるケースもまだあります。市販薬にも眠気のある治療薬が少なくありません。

ですから、病院で処方してもらうときや市販薬を購入する際は、「運転することがあるので眠くならない抗ヒスタミン薬をください」と言って選ぶことが大事です。

日本の鼻アレルギー診療ガイドラインでは、「患者にとって理想的な抗ヒスタミン薬は、“速効性があり効果が持続。眠気や作業効率低下などの副作用が少ない。安全性が高く長期投与可能。投与回数が1日1~2回で使い勝手がよい”」とされています。

皮膚に貼って使う治療薬も登場しています

処方箋薬局

また、昨年、医師処方薬で貼るアレルギー性鼻炎薬ができました。この薬は、血中濃度が安定し持続性があり、眠気の副作用も減るという意味でも期待できます。

経皮吸収型アレルギー性鼻炎治療剤「アレサガテープ」です。皮膚に貼って使う治療薬で、皮膚に貼るタイプのアレルギー性鼻炎、花粉症治療薬は世界初。

血中濃度の上昇が飲み薬に比べて緩やかなため、副作用が比較的出にくく、効果が安定して、長い効き目が期待できるという特徴があります。

使用方法は、1回4mgの貼付剤を胸部、上腕部、背中、腹部のいずれかに貼って、24時間ごとに貼り替えます。症状に応じて1回8mgに増量も可能と言われています。

副作用としては、「眠気」「だるい、力が抜けた感じ」「口が乾く」「貼った場所が赤くなる、かゆくなる」などとなっています。

大事なのは、治療開始のタイミングです。花粉が飛ぶ数日前から、薬の使用を開始することが大事。新たな治療の選択肢が増えたので、医師と適切な治療対策を早めに相談しておきましょう。

セルフケアは想像以上に効果あり

うがいをする女性

花粉の飛散が始まってからのセルフケアで大切なのは、花粉が体内に入ってこないようにする注意や工夫です。まずはぴったりマスクをすること。メガネも対策になります。

また、外出時の対策とともに、花粉が家の中にできるだけ入らないようにすることも心がけます。

日常生活での対策は、思っている以上に効果があります。厚労省と環境省の花粉対策情報からセルフケア法をまとめました。

1.メガネ、マスクを着用する

外出時は完全防備。コンタクトレンズの人もメガネを着用。マスクもすき間をあけずにぴったりと装着します。特にマスク内側に当てガーゼを付けるとさらに効果が高いとされています。帽子、マフラーも効果的です。

2.花粉のつきにくいコートを選ぶ

コートも花粉の付きにくい表面に凹凸がないツルツルした素材を選びます。ウール素材などのコートは避けます。羊毛や毛織物の衣類ではなく、ポリエステルや綿製品で起毛のない衣類を着用します。

3.外出から帰ったら玄関外で花粉をよく払い落す

家の中に花粉を持ち込まないために、玄関前で、コートの花粉をよく払い落します。帽子やマフラーも忘れずに。

4.帰宅後はうがい、洗顔、目を洗う

体についた花粉は洗い流します。毎日の習慣として帰宅後はすぐに、うがい、洗顔、目を洗うことを心がけましょう。

5.洗濯もの、シーツ、布団などは外に干さない

花粉の季節は、洗濯物は家干しに。特に、シーツ、枕カバーなどの寝具はまめに洗濯しましょう。掃除をこまめに行い、掃除機だけでなく、濡れ雑巾やモップによる清掃を行うとさらに効果的。

6.空気清浄機を玄関に使う

空気清浄機をできれば玄関にも置いて花粉を入れない対策に。また乾燥すると花粉が舞いやすいので加湿器も効果的。換気するときには、レースのカーテン等で遮り、開窓を10cm程度にとどめることも大事。

花粉情報の要注意日をチェックしましょう!

テレビやインターネットで、気象情報や花粉情報をチェックして、花粉の飛散が多い日は、特に念入りに対策をしましょう。

  • 天気が晴れ、または曇り
  • 最高気温が高い
  • 湿度が低い
  • やや強い南風が吹き、その後北風に変化したとき
  • 前日が雨

前日、または当日の未明まで雨で、その後天気が急に回復して晴れ、南風が吹いて気温が高くなる日が要注意日となります(日本気象協会より)。

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増田美加さん

増田美加・女性医療ジャーナリスト
予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ :http://office-mikamasuda.com/

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