ハンバーガーを食べる人

ダイエットしたいのに食欲を抑えられない。つい誘惑に負けて食べすぎてしまう――そんな悩みを抱えていませんか?

30年間で3万人の肥満治療を行い、延べ3トン分の体重を減量させてきた肥満外来専門医の左藤桂子先生によると、食欲を抑えられない人には4つのタイプがあるそう。

食べすぎをやめられない本当の原因」を、チェックリストとともに前後編で分析していきます。

食べすぎるのは「意思の弱さ」のせいじゃない

ドーナツを食べる女性

いよいよ年の瀬、ダイエット中の身には「食べすぎ」が怖い季節がやってきました。太りたくないのに食欲を我慢できないとき、私たちは「意思の力が弱いから……」と自己否定に走りがち。

しかし、肥満治療の専門医として多くの患者をみてきた左藤桂子先生は、「つい食べすぎてしまうのは、根性だけの問題ではない」と話します。

左藤桂子先生
左藤先生

やせたいと思っているのに食べすぎてしまう最大の原因は、意思の力ではなく生活習慣にあります。

体重とは関係ないように思えることも多いので、気づかずに長年続けてしまい、結果としてダイエットを繰り返している人もたくさんいるはず。悪い習慣を見直せば、ラクに食欲を抑えられる“やせ体質”になることも可能です。

あなたの「食べすぎタイプ」を診断!

クッキーとチョコを持つ人

食べすぎてしまう原因を探るには、栄養面メンタル面の両方を見ていく必要があると左藤先生。生活習慣やメンタルの傾向を分析していくと、食べすぎにつながる4つのタイプが見えてくるといいます。

まずは以下のチェックシートから、自分に当てはまると思う項目を、ABCDそれぞれでチェックしてください。

【A】

  • ダイエット中だ。
  • 偏食の傾向がある。
  • 朝ごはんは食べない。
  • 菓子パンなど炭水化物が好きでよく食べる。
  • 肉や魚をあまり食べない。
  • 栄養バランスより「食べたいもの」優先。
  • 肌荒れが気になる。
  • よく風邪をひく、風邪が治りにくい。
  • スープとサラダだけの食事はヘルシーだと思う。
  • タンパク質といえば肉、赤身なら太らないと思う。

【B】

  • 週に6食以上、コンビニや外食を利用する。
  • カット野菜をよく使う。
  • 自炊はあまりしない。
  • 食事に時間をかけたくない。
  • 買い物をするとき栄養表示を見ない。
  • 調味料はなるべく安いものを選ぶ。
  • ハムやソーセージ、ベーコンが好き。
  • レトルトやインスタント食品をよく食べる。
  • 濃いめの味付けが好き。
  • 食事のかわりにおやつで済ませることがある。

【C】

  • 睡眠時間は7時間未満だ。
  • 朝起きたときだるい。
  • 最近、朝日を浴びていない。
  • 休日は朝寝坊している。
  • 夜更かししがち、寝る時間が不規則。
  • 「寝る前スマホ」がやめられない。
  • 寝酒の習慣がある。
  • 湯船につからずシャワーで済ませることが多い。
  • 自宅の照明は天井から照らすタイプの蛍光灯だ。
  • じつはジャンクフード好き。

【D】

  • すぐにイライラする。
  • 情緒不安定の傾向がある。
  • 集中力が落ちたと感じる。
  • 疲れやすく、なかなか疲れがとれない。
  • 甘い物を食べたり、お酒を飲んだりするとほっとする。
  • 甘い物を食べ続けてしまう。
  • 休日はダラダラ、怠惰に過ごしがち。
  • 過去の嫌なことを引きずりやすい。
  • 「どうして私ばっかり……」と思うことがある。
  • 水をあまり飲まない。

【A】【B】【C】【D】のうち、もっともチェックが多かったカテゴリーがあなたのタイプです。

  • 【A】が多かった人……栄養が足りていない偏り子さん
  • 【B】が多かった人……食品添加物を摂りまくりさん
  • 【C】が多かった人……睡眠の質が悪い寝不足さん
  • 【D】が多かった人……ストレス溜めてるお疲れさん
体重計にのる人
左藤桂子先生
左藤先生

「食べすぎない方法を知りたい」という人に伝えたいのは、結局、栄養不足だと食べすぎるということ。メンタル面では睡眠不足とストレスが食欲に大きな影響を及ぼします。

【A】【B】【C】【D】の4タイプは重なることもありますし、複数をあわせ持つ方もいます。まずは自分の傾向を知り、当てはまるポイントから改善していくとよいでしょう。

左藤桂子先生にうかがう「食べすぎ」改善法、後編では各タイプの特徴と改善ポイントを教えていただきます。

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佐藤桂子先生

左藤桂子(さとう・けいこ)先生
さとうヘルスクリニック院長、佐藤桂子ヘルスプロモーション研究所所長、30年で3万人の肥満治療をした肥満外来の専門医。多くの症例を診るなかで、糖尿病となる前に体重オーバーの時期があることに気づき、体重コントロールの重要性を指導。メタボリック症候群の概念を確立させた医師のひとりでもある。著書に『ダイエット外来の寝るだけダイエット』(経済界)など。佐藤桂子ヘルスプロモーション研究所

取材・文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock

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