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食中毒だけじゃない!ブドウ球菌が引き起こす感染症に注意

Prevention カラダや心を健康にする予防習慣

STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

ブドウ球菌

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鼻の中に「ブドウ球菌」がある人は、3人に1人……!

だからといって、特に心配する必要はありません。米国国立医学図書館によると、ブドウ球菌とは30菌種を超える細菌の総称で、それらのほとんどが片利共生(へんがいきょうせい)微生物として知られています。

「つまり非病原性で私たちの体に住み着いても、何ら影響を及ぼさないのです」とネブラスカ大学医療センター病理学・微生物学科の医長であるポール・フェイ医師。「ブドウ球菌は、鼻、皮膚、そして肛門などの粘膜でも見つかります」

死に至る場合もある

ブドウ球菌は、常在細菌としている場合にはとても礼儀正しいお客様ですが、(主に黄色ブドウ球菌が)あるべきでないところに付着すると、感染症や各種疾患の原因になります。フェイ医師いわく、ブドウ球菌感染症にはいくつか種類があり、その症状も異なるそう。

「ブドウ球菌感染症は、皮膚の切り傷などから体内に侵入し、発症することが多い」と話すのは、ニューヨークのマウントサイナイ病院、美容・臨床皮膚科の研究ディレクター、委員会認定皮膚科医のジョシュア・ザイチナー医師です。「一般的な切り傷、擦り傷、カミソリ負け、それから水虫からも侵入することがあります」

ブドウ球菌は、局部的な軽い感染の他にも、敗血症として知られる重度の免疫系の反応を引き起こします、とマウントサイナイ病院アイカーン医科大学の皮膚科で臨床助教を務めるゲイリー・ゴールデンバーグ医師は説明します。「ブドウ球菌感染症が血中に入り、内臓に感染すると死に至ることもあります」

では、一体何に気を付ければよいのでしょうか? 知っておきたい、ブドウ球菌感染症の明らかなサインをご紹介します。

1. 腫れ物や吹き出物ができる

吹き出物

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最もよくあるブドウ球菌感染症のタイプは、膿が溜まった腫れ物です、とフェイ医師。

「たとえば蚊に刺されたとしましょう。そして指で鼻を掻いたりしたせいで、爪にブドウ球菌が入っているとします」

その指で蚊に刺されて皮膚が傷ついている箇所を掻くと、ブドウ球菌がその傷口から入り、赤く腫れ、膿が溜まり、痛みを伴う腫れ物ができます。また発疹のようなブツブツが固まってできる膿痂疹(とびひ)ができるケースもあります、とフェイ医師は説明します。

「ブドウ球菌感染症をクモに刺されたと勘違いして、救急外来にくる患者さんもよく見られます」(フェイ医師)

2. 皮膚感染症

炎症

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蜂巣炎(ほうそうえん)は主にブドウ球菌に感染して起こる、皮膚の細菌感染症の一種です。「免疫システムが弱っている人だけでなく健常者でも発症します」(ゴールデンバーグ医師)

「ブドウ球菌は切り傷や斑状湿疹から侵入します。そして局部的な感染症が引き起こされ、皮膚が炎症を起こします」とゴールデンバーグ医師は説明します。四肢、特に膝より下や、顔によく生じ、炎症反応の起きている場所は熱を持ち、はれ上がり、赤みがさし、痛みを感じます

一見大したことはないかのように見えますが、蜂巣炎は急速に悪化していく感染症なので、皮膚に痛みや刺激を感じれば、速やかに医師に診てもらうのがよいかもしれません。

「炎症性の腫れ物などの深部感染症や脚に広がった感染症は、応急手当が必要です」とザイチナー医師は話します。

3. 食中毒

腹痛

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食べものの中にブドウ球菌が入ると、細菌が増殖し毒素を産生します。米国疾病対策センター(CDC)によると、その毒素が私たちの具合を悪くする原因であり、そのような毒素が産生された食べものを取ると、30分~8時間以内に嘔吐、下痢、腹痛といった症状がでます。

しかし注意しておきたいのが、フェイ医師いわく、ブドウ球菌が原因の食中毒では発熱の症状はあまり出ることはないそう。

米国疾病対策センターが推奨する食中毒の予防法は、食べものの保存温度に注意すること。温かい食べものは60度以上、冷たい食べものは4度以下に保つのがよいそう。そしてもちろん、調理前や食事の前に、石鹸をつけて少なくとも20秒は洗い、手の洗浄を徹底すると、ブドウ球菌などの細菌が食べものに付着するのを防げます。

4. 高熱や低血圧

高熱

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「場合によっては、病院内で感染し(例えば手術中の細菌汚染などで)、ブドウ球菌が血液の中に入る場合もあります」とフェイ医師は説明します。

ブドウ球菌が血液の中に入ると、菌血症(きんけつしょう)という血液感染症が起こり、発熱や低血圧といった初期症状がでます。それから心臓、骨、その他の臓器にまで感染が広がり、いくつもの重篤な感染症の発症につながります。メイヨ-クリニックの資料によると、これには肺炎や、骨感染症の一種で、炎症がある部分が熱を持ち腫れる骨髄炎が含まれます。

細菌による感染は、心臓の周囲に起こる心内膜炎につながることもあります。米国国立医学図書館によると、発熱、悪寒、寝汗、関節痛、顔色が悪い、疲労といった症状が、ゆっくりと現れたり、突発的に現れたり、あるいは軽減したり再発したりします。

5. 毒素性ショック症候群

頭痛

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ブドウ球菌が産生する毒素が血液中に蓄積されると、血液中毒である毒素性ショック症候群(TSS)が引き起こされます。研究によると、突発的な高熱、嘔吐、下痢、筋肉痛、頭痛が起こり、日焼けのような発疹が手や足の甲にできます。

しかし、毒素性ショック症候群はとても珍しい病気です。米国疾病対策センターの資料によると、米国では10万人に1人発生するかしないか。

6. 敗血症

血液感染

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「ブドウ球菌の皮膚感染症はきちんとした治療を受けなければ、血液の中に入り、敗血症の原因となります」とゴールデンバーグ医師は説明します。

敗血症とは、感染症に対する重篤な免疫系の反応。感染が起こると、有害な炎症性化学物質が血液中や器官系に放出されます。それにより、血液の正常な流れが妨げられ、器官系が機能不全に陥り、生命が脅かされる事態にまで発展することも。米国疾病対策センターによると、敗血症に感染していると、以下の症状のいずれか(または複数)が見られます。

  • 心拍数の上昇
  • 発熱、ふるえ、悪寒
  • 意識低下(混乱や見当識障害)
  • 息切れ
  • 身体の疼痛や不快感
  • 冷たく湿潤した皮膚

ブドウ球菌感染症でいつ医師を受診するか

受診

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MRSAという言葉を聞いたことがあるかもしれません。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の頭文字をとったものです」とフェイ医師。その名が示すとおり、メチシリンといった特定の抗生物質に耐性を持つブドウ球菌のタイプです。

多くの場合、MRSA感染症は、他のブドウ球菌感染症と同じように腫れ物や膿疱といった症状がでます、とフェイ医師は言います。しかしMRSAの場合は、上記に挙げたようなより深刻な皮膚感染や血液感染へ発展することがあります。そういったケースで、MRSAの薬への耐性が原因で、治療が難しくなります。

「ブドウ球菌感染症は直ちに治療しなければなりません」

薬

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なので「ブドウ球菌感染症は直ちに治療しなければなりません」とゴールデンバーグ医師は説明します。表在性の皮膚感染症には抗生物質の局部的あるいは経口投与、そしてより重度の感染症には抗生物質の静脈内投与といった治療を行います。

ブドウ球菌感染症は誰もがかかる感染症ですが、免疫力が落ちている人や、糖尿病患者が特にリスクが高くなります」とゴールデンバーグ医師は説明します。また敗血症に感染している人も表在性のブドウ球菌感染症になりやすいそう。

ブドウ球菌感染症の予防法

手洗い

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「手をしっかり洗浄する。特に調理前や、ケガした箇所に触れる前には手を洗って綺麗にします。それがブドウ球菌感染症の一番の予防法です」とフェイ医師は言います。

かゆみがある発疹や切り傷があるならば、ジムのマシンなど表面に細菌がたくさん付着しているものには近寄らない方がよいかもしれません。

「切り傷は綺麗に洗浄し、薬局で手に入る抗生物質軟膏を塗り、絆創膏で保護します。細菌がうつることがあるのでカミソリなどを他の人と一緒に使わないこと。それからかさぶたや皮膚感染症の症状がある人に直接触れないことです」(ザイチナー医師)

「もし敗血症に感染していれば、きちんとそれの治療を受けます。もし感染に対する症状の改善がなければ、速やかに医師を受診してください」とゴールデンバーグ医師は付け加えます。

「ブドウ球菌感染症の症状は、その他の病気の症状と非常に似通っているため、皮膚に腫れ物などの症状がなければ、見つけるのが難しくなります」とフェイ医師は説明します。

疑わしい場合は、とにかく医師に診てもらうとよいかもしれません。医師は症状を正確に診断し、合った治療法を提案してくれるはず。

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