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映画『ジョーカー』に出てきた、どこでも笑ってしまう疾患は実在する

Prevention カラダや心を健康にする予防習慣

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Maya A. Kishida(翻訳)

ジョーカー

大ヒット中の映画『ジョーカー(The Joker)』

バットマンの悪名高いヴィランを演じた主演のホアキン・フェニックスにファンがくぎづけになっています。ホアキンが演じているのは、さまざまな精神疾患を抱えているアーサー・フレックという男性です。

アーサーには病気のせいで、笑ってはいけない時に感情を抑えきれずに笑ってしまうという症状があります(過去に脳に怪我をした後遺症なのです)。それがあまりにも破壊的な症状なので、アーサーは、発作が起きたときに周囲の人に説明するための詳細を記載したカードを携帯しています。

この症状について劇中では具体的な名称は出てきませんが、情動調節障害(PBA)と呼ばれる実際の疾患を元にしていると思われます。

「最初に台本を読んだ時、彼の反応や行動の多くには嫌悪感もあった」とアーサーという人物について、最近のインタビューで語ったホアキンですが、しかし「ある瞬間にアーサーの葛藤を見た。それで、この症状のせいで彼のことを誤解していたとわかったんだ」とも述べています。

情動調節障害(PBA)とはどのような影響を及ぼす症状なのか、またどういった治療法があるのかについてこれから説明します。

情動調節障害(PBA)とは?

笑い

image via shutterstock

アメリカ国立衛生研究所(NIH)によれば、情動調節障害(PBA)は、突然泣いたり笑ったりするといった、場にそぐわない感情を制御できないという発作が起きる疾患です。

「脳外傷や、神経変性疾患などによる機能障害と併発して起こるのが、もっとも一般的です」と話すのは、ミシガン州立大学神経学、および眼科学部アソシエイトメディカルディレクターのアミット・サチデフ医学博士です。

発作は「数秒から数分」続きます。そう説明するのは神経学者の サントシュ・ケサリ医学博士 。博士はプロビデンス・セントジョンズ・ヘルスセンターのジョン・ウェインがん研究施設で、トランスレーショナル神経科学、および神経治療学部長を務めています。

大抵の場合、この症状は、脳の感情コントロールに影響を及ぼす特定の神経学的疾患や、外傷を抱えている人、脳卒中の生存者、認知症や多発性硬化症、ルー・ゲーリック病(ALS)、外傷性脳損傷などの患者に多く見られるアメリカ国立衛生研究所(NIH)は伝えています。

またこの症状は「日常生活にかなりの混乱」を与え、極度の不安や困惑、社会的孤立といった問題の要因となるだけなく、場合によっては就労にも困難をきたすとのこと。PBAを抱えている人は、うつ病を発症するリスクも高いのです。

PBAはそれほど一般的ではありませんが、非常に珍しいものでもありません。アメリカ国立衛生研究所(NIH)のデータでは、米国内で百万人以上の人がPBAを抱えていると考えられています。

PBAはどのように治療するのでしょうか?

カウンセリング

image via shutterstock

基本的に、医師は抗うつ薬やデキストロメトルファンとキニジンの合剤の服用を推奨しています。発作が起きた際にどうやって対処するのか、患者へのカウンセリングもまた治療の一環として行われているとケサリ医師は言います。

治療は必ずしも症状を取り除くものではありませんが、感情の噴出の頻度や度合いを抑えるのに効果があります。

「この疾患は、潜在的な問題によって引き起こされるのです。投薬や行動修正は症状の出現や重症度を低減するのに役立ちますが、完全に取り除くことはありません」(ケサリ医師)

周囲の介護者たちの理解も、治療の成功のカギとなります。サチデフ医師は「患者に安心感を与え理解を示すことは大いに効果がある」と話しています。

ホアキン・フェニックスもまさに同じような結論を述べています。

「幼少時代にこのレベルのトラウマを経験した人に、同情を覚えずにはいられない。過剰に刺激を受けた脳の延髄は、あらゆるところに危険性を探し求め、それを認識してしまう。そんな状態にいる人が、果たして理にかなったもっともな行動ができるかといえば、明らかに無理ですよね。彼が一線を越えてしまう時点で、自分はもう彼の側に立つことはできないんだけど、それでも最初に台本を読んだ時よりも、先入観をなくしてアーサーという人物に思いやりをもってアプローチすることができたと思っています」

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Korin Miller/The Joker’s Laugh Is Based on a Real Condition Called the Pseudobulbar Affect /Maya A. Kishida(翻訳)

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