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青魚は「やせホルモン」をアップさせる? オメガ3が多い魚リストつき

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田邉愛理

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食欲を抑え、血糖値を調節してくれる食べ物は何?

──答えは、イワシやサバなどの魚です。

前編に続き、国立がん研究センターが報告した研究結果などから、知られざるフィッシュオイルの効用をご紹介します。

フィッシュオイル(魚の脂)で、男性は糖尿病リスクが下がる?

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現代の国民病のひとつといわれる糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働きが低下し、高血糖が慢性的に続く病気です。

国立がん研究センターは、糖尿病リスクを減らす栄養素として魚介類に注目。魚介類の摂取量によって4つのグループをつくり、5年間の調査を実施しました(※1)

その結果判明したのは、男性では魚介類の摂取量が多いほど、糖尿病発症のリスクが低下する傾向があったということ。魚介類の摂取量がもっとも多いグループ(男性のみ)では、もっとも少ないグループとくらべて、糖尿病の発症が約30%も低下したといいます。

選ぶべきは「オメガ3が豊富」な魚

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この調査でもうひとつ明らかになったのは、摂取する魚の種類が大切だということです。

糖尿病リスクが低下したのは、脂の多い魚(鮭、マス、アジ、イワシ、サンマ、サバ、ウナギ、タイ類)。男女ともに、カツオやマグロの赤身、タラ・カレイの白身では、関連がみられなかったのです(※2)

これはつまり、EPA・DHAなどのオメガ3を多く含む魚を摂取することで、男性においては糖尿病リスクが低減される可能性があるということ。フィッシュオイルが豊富な魚のリストは下記のとおりです。

DHAを多く含む魚

DHAが多い魚

出典:日本食品標準成分表 2015年版(7訂) 脂肪酸成分表編

EPAを多く含む魚

EPAが多い魚

出典:日本食品標準成分表 2015年版(7訂) 脂肪酸成分表編

魚の脂が「やせホルモン」を上昇させる?

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フィッシュオイルの効能は、それだけではありません。食欲を抑え、血糖値を調節してくれる、ダイエットにぴったりな食材でもあるというのです。

そもそもなぜ、魚の脂が糖尿病のリスクを減らしてくれるのでしょうか。じつは魚の脂には、血糖値を調節する「GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)」というホルモンの分泌を促進する作用があるといいます。

「GLP-1」は、血糖値がとくに高いときにインスリン分泌を促進し、血糖値を正常に調節する役目を担っています。フィッシュオイルに含まれるEPAとDHAは、大腸に存在する脂肪細胞の細胞膜レセプターである「GPR120」と結合すると、「GLP-1」の分泌を上昇させるのだそう。その結果としてインスリン分泌が上昇し、血糖値を抑えることができるのです(※3)

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さらに「GLP-1」には、中枢神経系や胃などに作用して、食欲を抑制する効果があることも明らかになっています(※4)

「GLP-1」のダイエット効果には期待が高まっており、「やせホルモン」と呼ばれることもあるとのこと。フィッシュオイルが「GLP-1」の上昇をもたらすことによるメリットは、今後ますます研究が進んでいくと予測されています。

最近では魚の脂がもたらすメリットに注目が集まったことで、サバ缶ブームなども起きています。これまで知られてきたEPAやDHAの血管や脳に作用するパワーに加えて、ダイエット糖尿病リスクの低減にも役立ちそうなフィッシュオイル。ぜひ積極的に摂っていきたい栄養素といえそうです。

前編教授が教える、魚の健康パワー。改めて注目される魚の脂のすごさとは?

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※1・2 American Journal of Clinical Nutrition 2011 年 94巻 884-91ページ
※3 Oh DY, Talukdar S, Bae EJ, Imamura T, Morinaqa H, Fan W et al. Cell,142(5):687-98, 2010.
※4 山田祐一郎「インクレチン薬の現状と問題点」 日本内科学会雑誌 第 101巻 第 4 号・平成 24年 4 月 10日

磯博康教授

磯博康(いそ ひろやす)教授
大阪大学 医学系研究科 公衆衛生学 教授。生活習慣病、特に循環器疾患病の環境・身体・遺伝要因の疫学研究の第一人者。魚に含まれるEPAやDHAなどの「オメガ3系多価不飽和脂肪酸」が、虚血性心疾患リスクの低減に役立つことを解明。日本公衆衛生学会理事長、日本循環器予防学会理事。


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