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乳がん検診でひっかかったら…精密検査“細胞診”と“組織診”ってどんな検査?

カラダ戦略術

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増田美加

自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。前回は「乳がん検診で精密検査と言われたら……」について、お届けしました。今回は、「乳がん検診の精密検査“細胞診”と“組織診”」についてを女性医療ジャーナリストで乳がん経験者の増田美加がお伝えします。

医師と患者

乳腺専門病院のマンモや超音波で疑わしい人が受ける検査が“細胞診”と“組織診”

乳がん検診で「要精密検査」と結果が出たら、乳腺専門の施設で、視触診、マンモグラフィ検査、超音波検査を受けます。その結果をみて、「疑わしいしこりがある人」「疑わしい石灰化がある人」が受けるのが、細胞診、あるいは組織診です。

「細胞診」ってどんな検査? 何がわかるの?

検査

乳腺に疑わしいしこりがある場合の細胞診検査には、穿刺吸引細胞診があります。穿刺細胞診は、最もよく行われている細胞診です。

超音波で見ながら、しこりの中に針を刺して、細胞を吸い取って顕微鏡で見て調べます。細い針でごく少量の細胞を取るので、麻酔はせずに外来で行えます

検査時間は、準備を含めて約10分程度。細胞を採取する検査の中では、思ったよりもずっと負担が少ない検査です。

特徴は、針が細いため麻酔の必要もなく、負担が少なく、しこりがある場合には診断精度が高いことなどです。

また、良性ののう胞の場合は、たまった液体を吸引してしまえば、治療にもなります。のう胞の場合でも、がん細胞が含まれていないか、確認します。

細胞診にももちろん限界があります。細胞診は、十分に細胞が取れないため、診断ができないことがあります。

また、しこりの性質によっては、検査結果が良性、悪性と確定診断できずに、「どちらとも判断がつかない」「がん細胞の疑いあり」などの判定にとどまってしまう場合が少なくありません。

その場合は、再検査や組織診(針生検)などの検査で、再度診断する必要が出てきます。また、「がん細胞」と診断されても、術前に抗がん剤やホルモン剤などの治療を行う場合は、詳細な腫瘍の性質を判断するために、さらに組織診を行います。

「細胞診」の結果の見方

「細胞診」の結果の見方

細胞診の結果は、次のように表されます。
検体不適正 =採取した細胞の状態(検体)が悪くて、正しい診断ができないもの。
⇒ 再検査、あるいは組織診へ。

検体適正
・正常、あるいは良性 ⇒ また次回の乳がん検診でOK。
鑑別困難 =良性か悪性かの鑑別がむずかしい場合。⇒再検査、あるいは組織診へ。
・悪性の疑い⇒ 再検査、あるいは組織診へ。
悪性 ⇒ 乳がんと診断されます。

「組織診(針生検)」ってどんな検査? 何がわかるの?

検査

組織診は、細胞単位より広い組織を取り出す方法です。細胞診よりも太い針を使って行う針生検が一般的です。

針生検の場合、太い針なので局所麻酔が必要ですが、細胞診に比べて、精度の高い診断ができます。針生検では、超音波で見ながら、ピストルのようなハンドルの先に、直径約2㎜の針がついた器具で直接刺し、一方向からだけ組織を採取します。

組織診は、情報量が多く、良性か悪性かが診断されるだけでなく、女性ホルモンに対する腫瘍の感受性などの性質までわかります。

手で触ってわかるしこりや超音波で見える部位の組織を取るときは、針生検を行います。

針生検には、特殊なタイプの“マンモトーム®生検”という方法があり、一度、針を刺すと何回も組織を取ることができるため、マンモグラフィ検査でしか見えない病変(石灰化も含む)や、診断のため大きな組織が必要な際に行います。

昔は、メスで皮膚を切って行う外科的生検も行われていましたが、悪性だった場合、がん周辺の組織をむやみに取るので、その後の治療がしにくいというデメリットもあります。

また、良性だった場合は、傷あとが残ったりする体への負担が大きい検査でした。現在では外科的生検は行わず、マンモトーム生検を行う施設が大部分です。

「組織診(針生検)」の結果の見方

良性例えば「線維腺種」など、良性のしこりなどもわかります。

悪性
・組織型
⇒ 非浸潤がん、浸潤がん
ホルモン受容体 ⇒ 陽性(+)、陰性(-)
HER2(ハーツー)⇒ 陽性(+)、陰性(-)などがわかります。

医師と患者

このように、乳がん検診で、「要精密検査」と言われたら、乳がんでないことを確認するために、乳腺専門病院で、ひとりひとりの状態に合わせた、精密検査を行います。

乳がん検診で「要精密検査」と言われたら、「乳がんかもしれない…」と不安な気持ちになるかもしれませんが、多くは、乳がんではないので、必要以上に心配しないで、必ず精密検査を受けてください。正しく知れば、怖くありません。

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増田先生

増田美加・女性医療ジャーナリスト 予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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