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タンパク質だけじゃない! ひきしまった身体のための栄養バランス

筋肉学

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MYLOHAS編集部

トレーニング後にドリンクを飲む女性

最近、「ただ細い」のではなく、「ひきしまった身体」を目指す人が増えています。そのためには筋肉がポイントになりますが、ここ最近の筋肉ブームで手軽に食べられる高タンパク質の商品が増えたことで、「筋肉=タンパク質」と思いがちです。ただ、どうやら筋肉をつけるための食事は、ただタンパク質を多く摂ればいいという単純なものではなさそう

オリンピックのチーフ管理栄養士もご担当され、著書「筋肉の栄養学 強いからだを作る食事術」を出版された管理栄養士の川端理香さんに、お話を伺いました。

ひきしまった身体を目指す、食事とトレーニング

トレーニング

もちろん、筋肉を作るためにはタンパク質は欠かせません。ただ、タンパク質をいかに摂るかだけを意識してしまっている人も多く、それは筋肉をつけるためには効率のよい食べ方ではありません。

例えば、タンパク質を多く摂ったときには、ビタミンB6や食物繊維という栄養素も一緒に多く摂る必要があります。そうしないとせっかく摂ったタンパク質が身体の中でうまく利用できなかったりするのです。

また食事をするだけでは筋肉は作られず、トレーニングによって筋肉に刺激を与える必要があります。トレーニングをすると身体は疲れますが、これはエネルギーを消費したからだけではなく、筋肉や血液などの細胞も破壊されます。さらには老化などの原因になる活性酸素も体内に増えます。

このあたりも考慮して食事をしないと、疲れてトレーニングが思うようにできないだけでなく、肌や髪などにもダメージを与えます。内臓の機能も低下して、食べているつもりでも吸収が落ちたり、便秘や下痢などで悩まされたりすることもあります。

健康的に筋肉をつけたいならばひとつの栄養素だけを気にしたりするのではなく、「トレーニングと食事」という広い視点で食事をしてみましょう。

まずは、栄養について知りましょう

栄養について知る

食事をするときにまず知っておきたいのは「タンパク質」「糖質」「脂質」です。これは3大栄養素と呼ばれ、摂るとエネルギーになります。よくみなさんが◯◯kcalといっているのは、この3つの栄養素がどのくらい含まれているかによって決まります

ちなみにこれ以外の「ビタミン」や「ミネラル」はどれだけとってもエネルギーは0kcalになります。また、ミネラルという栄養素があると思っている方もいますが、ミネラルは、カルシウムや鉄、ナトリウムなどのことをいいます。

それから、「炭水化物」と「糖質」も区別しましょう。炭水化物は、「糖質」と「食物繊維」のことをさします。糖質は身体を動かすエネルギーになりますが、食物繊維は消化酵素で消化されないためほぼ0kcalです。この“ほぼ”0kcalというのは、実は人間は消化できないのですが腸内細菌はこれをえさにして短鎖脂肪酸をつくるからです。

この短鎖脂肪酸は、水やミネラルなどを吸収するためのエネルギーとして利用されたり、高強度のトレーニングによって体調不良になることを防ぐはたらきもあります。

タンパク質と、食物繊維&ビタミンB6の関係とは

食物繊維

筋肉をつけたいからとタンパク質の多い肉や魚介類、卵、乳製品など意識した食事をしていると便が臭くなることがあります。これは腸内細菌のえさとなる食物繊維が不足し、そのため食物繊維の代わりにタンパク質を分解された尿素などがえさとなったためです。

タンパク質を増やしたら、食物繊維の多いものを増やしましょう。食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、短鎖脂肪酸を増やすには水溶性食物繊維を多く含む果物やこんにゃく、わかめや昆布などの海藻がおすすめです。

それとタンパク質の代謝に最も必要なのが、ビタミンB6です。これが不足すると身体でうまくタンパク質が使われないのです。ビタミンB6はにんにくやブロッコリーなどに多いので、タンパク質の多い食材はにんにくで下味をつけたり、肉をにんにくだれで食べたり、添える野菜はブロッコリーにするなどは、上手な筋肉づくりの食べ方です。

正しく知ってますか? 糖質や脂質の摂り方

糖質や脂質

ごはんや麺類などの主食などに多く含まれる糖質は、それを含む食品の選び方がポイントです。太るイメージがあって避けられがちですが、糖質は3大栄養素のなかでもエネルギーになりやすい栄養素。つまりトレーニング時のエネルギーになりやすいため、摂ることで身体を動かしやすくなり、しっかりトレーニングを追い込むことができます。またインシュリンの分泌を促すことで、タンパク質をとりこみ、筋肉をつけることにもつながるのです。

ただし、もちろん摂りすぎれば体脂肪になります。トレーニングする、しないによって糖質となる主食や果物、いもなどの量を調整したり、もしくは精製された白いものよりもされていないものを選んだりするようにしましょう。白米ならば玄米や雑穀米、白いパンよりは胚芽パンというように。そうすれば食物繊維も摂れ、血糖値の上昇をゆるやかにするために体脂肪もつきにくい食事になります。

脂質については、体脂肪を気にして避けるのではなく、摂ることでトレーニング効果をあげるものがあります。そのひとつがオメガ3の中のEPA。魚に含まれる脂質です。

もともとこれを多く摂る人は動脈硬化などになりにくいことはいわれていましたが、これを摂ることで赤血球に弾力がでて血流がスムーズになります。それによって酸素や二酸化炭素だけでなく栄養素などもスムーズに運ぶことができるため、トレーニング効果をあげることにつながるのです。また血中の中性脂肪値をさげるので、体脂肪を落として筋肉をつけたいときには、ぜひ意識したいもの。

このように決して身体はひとつの栄養素でつくられるわけではないのです。 自分の身体はどうなりたいのか。それをイメージしながら栄養素の基礎を知ることで、効果的な身体づくりにつながるのです。

川端先生-1

川端理香(かわばた りか)さん
管理栄養士。昭和女子大学非常勤講師。2004年アテネオリンピック「VICTORY PROJECT」チーフ管理栄養士、08年北京オリンピック委員会強化スタッフ。JリーグやVリーグ、プロ野球、プロゴルフ、ラグビーなど多くのトップアスリートをサポート。著書多数。一般を対象にした講演などの食育活動や執筆、レシピ開発、企業の栄養アドバイザーも務める。

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