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将来病気になりにくい人は、腕立て伏せを何回できる?

The New York Times

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腕立て伏せ

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腕立て伏せが40回以上できる男性は、せいぜい10回しかできない男性と比べて、今後10年間に心臓病になるリスクが96%も低くなるそうです。

腕立て伏せで健康がわかる

腕立て伏せができるかどうかで、心臓の健康状態を予測することができるのでしょうか。

JAMA(ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション)ネットワークオープンサイトに発表された新しい研究によれば、どうやらそのようです。

1回のセッションで腕立て伏せを軽く40回できる男性は、せいぜい10回しかできない男性と比べて、心臓発作やその他の循環器系の病気にかかるリスクが大幅に下がるのです。

この研究結果によって、将来、腕立て伏せの能力が、三頭筋や胸筋も鍛えながら自分で自宅で簡単にできかつ信頼できる、心臓の健康状態を評価する方法になるかもしれないことが示唆されています。

いまある心臓病リスクの検査方法

循環器系の病気が、世界的に死亡原因のトップであることはご存知のとおりです。心臓発作や脳梗塞は重度の障がいにつながり、作業時間のロスであり、生活や能力にもさまざまな影響がおよびます。

しかし、循環器系の病気を予防したり治療するためには、病気が始まっているのか、または近い将来病気になりそうなのかがわからなければなりません。トレッドミルを使った負荷試験や心臓スキャンなど、心臓の健康状態をチェックする医療検査の多くは高価で複雑で、その結果の解釈が難しい場合もあります。

これらの検査の多くは、心臓病が始まってからそれをチェックするもので、心臓病になるかもしれないとう可能性を予測するものではありません。体重、コレステロール値、喫煙歴などのデータを評価する数学的リスクスコアは予知的ではあるものの、範囲が広く非人間的で抽象的な方法です。

科学的に妥当で簡単、また個人に合った直感的な方法で、循環器系の健康と将来のリスクを評価する手段は、医者にもわたしたちにもこれまでほとんどありませんでした。

消防士1500人のデータを調べてみたら

消防士

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その方法がないゆえに、ハーバード大学、インディアナ大学を始め複数の機関が、インディアナ州の1500人を超える消防士の健康状態を調査することになりました。

消防士は、インディアナ州のとある診療所で毎年健康診断を受けていました。健康診断には体重、コレステロール値、血糖値などの標準的な評価が含まれており、またその時点での持久力を測るために、最大下のトレッドミル負荷試験も行われていました。

当初、研究者が最も関心を示していたのは、持久力でした。

過去の多くの研究から、有機酸素運動の適応能力が高いと将来の心臓病のリスクは減少し、有機酸素運動の適応能力が低いと心臓病リスクが高まるという関連性がわかっていたからです。また、消防士らの健康データを利用して、トレッドミル負荷試験の結果によって、どのぐらい将来の心臓病リスクが予測できるかを数量化できるかもしれないと考えていました。

そこで、各消防士の負荷試験の結果について、情報が集められました。消防士の中には女性もいましたが、この調査では男性だけに絞られました。また、各消防士が最初の健康診断を受けてから10年の間に、クリニックの医師が報告、または発見した循環器系の問題があったかどうかも記録されました。

心臓疾患についてのデータはかなり総合的にレポートされたものでした。なぜなら、ささいなものであっても心臓関係については、消防士が仕事に復帰するためには医者の許可が必要だったからです。

研究者は、トレッドミル負荷試験の結果と後の循環器系の問題について比較し、負荷試験がどのぐらい予測に役立つかを考察するつもりでした。

意外にも、使えたのは腕立て伏せのデータだった

腕立て伏せ

2015年2月27日、ニューヨークのアベニュー・オブ・アメリカスの横で腕立て伏せをする人たち。(CREDIT: An Rong Xu for The New York Times)

そのとき、毎年の健康診断で、1100人以上の消防士が腕立て伏せもしていたことが偶然浮び上がってきました。腕立て伏せテストは、消防士が何回腕立て伏せをできるかをクリニックのスタッフが数えるという、アナログきわまりないものです。

腕立て伏せのデータは二次的なデータセットとして、その時点での有機酸素運動の適応能力と将来に心臓病になる関連性の調査に含められることになりました。消防士は、腕立て伏せの回数が0〜10回、11〜20回、21〜30回、31〜40回、40回以上のグループに分けられ、データが分析されました。

40回できる男性は、心臓病リスクが激減する

研究者がまたもや驚いたことには、将来の心臓疾患を予測するには、腕立て伏せ能力のほうがトレッドミル負荷試験よりも統計的にはよい予測因子だったのです。

腕立て伏せを最低11回できた男性は、10回以下の人よりも、その後の10年間で心臓疾患を生じるリスクが低いことがわかりました。

心臓病リスクの減少は、腕立て伏せがもっとできる人たちには、より顕著でした。10回以下の人たちと比較して40回以上できる男性は、その後の10年間に心臓病を生じるリスクが96%も低かったのです。

この結果から、少なくとも調査対象だった消防士らと(身体能力が)似ている男性については、腕立て伏せの能力は循環器系疾患リスクに対する簡便なマーカーになりうると結論づけられました。

もちろん、この研究は観察的なものです。腕立て伏せが多くできることと、心臓問題が少ないこととの関連は示されていますが、腕力が直接心臓の健康を向上するのか、また、腕立て伏せが多くできるようになれば将来の心臓病のリスクを下げられるのかについてはわかっていません。この2点がどう関連しているのかについても説明されてはいません。

腕立て伏せがもっとできるように、がんばる?

苦しい

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しかし、「筋力は、良好な健康状態の一要素です」と述べているのは、ハーバード大学医学部の医学教授で、この調査の上席著者であるステファノ・カレス医学博士です。

カレス医学博士は、腕立て伏せができるというのは、おそらく健康的な食生活や定期的なエクササイズ、理想体重の維持などに関心があることを示しているだろうと語っています。これらすべてが心臓の健康に貢献しているのかもしれません。

腕立て伏せテストがなによりも良いのは、簡単で、数さえ数えられればできる点です。その回数が10にもならなければ、医者やトレーナーと相談して、有機酸素運動の適応能力や筋力を上げるようにすると心臓の保護にもつながるかもしれないと、カレス医学博士は述べています。

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©2019 The New York Times[原文:How Many Pushups Can You Do? It May Be a Good Predictor of Heart Health/執筆:Gretchen Reynolds](翻訳:ぬえよしこ)

ぬえよしこ(翻訳)

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