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更年期の症状に効く漢方薬は、どれ?

カラダ戦略術

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増田美加

自分の体をきちんと知ろう! をテーマの連載「カラダ戦略術」。今回は「更年期症状に効果的な漢方薬」について女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

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長く飲み続けられる漢方薬は、更年期の強い味方

更年期の症状には、女性ホルモン剤による治療が有効なことについて、前回「更年期症状の予防と治療」を書きました。更年期のつらい症状に対応するのは、女性ホルモン剤だけではありません。漢方薬も、女性の強い味方です。更年期の治療にとてもよく使われています。

漢方薬

image via shutterstock

卵巣機能の低下によって、減ってしまった女性ホルモンを持ち上げるために、女性ホルモンを補充する方法のほうが確かに近道で、即効性があります。

けれどもひとつの方法だけでなく、いろいろな方法を組み合わせて、自分に合った更年期治療を見つけていくのも、更年期以降の長い人生と健康を考えるうえでも大切です。

長く飲み続けられる漢方薬は、強い味方になってくれると思います。もちろん、女性ホルモン剤と併用することも可能です。

また、女性ホルモン剤が使えない人(乳がんの経験がある人、血栓症のリスクが高い人)にも、漢方薬が更年期治療の第一選択になります

まずは自分に合った漢方薬を医師に処方してもらうことが大事

診察をうける女性

image via shutterstock

漢方薬は、長い間服用しないと効かない、効果が表れるまでに時間がかかる、という印象を持つ人もいますが、そうでもありません。

自分の体質に合った漢方薬を正しく選べれば、1包でも効果を実感できることも少なくありません

一方で、漢方薬もお薬ですので、副作用はあります。自己判断で合わない漢方薬を飲んでしまうと、人によっては胃があれたり、むくみが出たり、下痢をしたりすることもあります。

同じ症状でも、体質によって処方される薬は違います。たとえば、AさんとBさんに頭痛という同じ症状があっても、Aさんに処方される漢方薬と、Bさんに処方される漢方薬は、違う薬、ということもよくあります。それは、AさんとBさんの体質が違うからです。

それとは逆に、Cさんは肩こり、Dさんは便秘という違う症状があるのに、処方された漢方薬は同じお薬だった、ということもあります。

このように漢方薬は、人によって合うお薬が違うので、できるだけ、医師や漢方薬剤師の診断で、処方してもらうことをおすすめします。保険診療をおこなっている医師に処方してもらえば、漢方薬は健康保険が使えます。

体質改善のための漢方薬と、急な症状のための漢方薬があります

具合が悪い女性

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更年期の対策として漢方薬を使うなら、できれば、体質改善のための漢方薬を“ベースの漢方薬”として、それに今のつらい症状を早く改善する“ワンポイントの漢方薬”を加えていくといいと思います。

漢方薬は、いくつかのお薬を組み合わせて飲むことも可能です。たとえば、更年期のたくさんの症状を改善するためには、冷え症などの体質改善が大切。その場合、“ベースの漢方薬”で体質改善を目指します。

さらに、風邪をひきやすい人や、風邪の初期症状に気づいたときに飲む“ワンポイント漢方薬”もあると便利です。「あれ? 風邪かな?」くらいのときにすぐに1包飲むと、30分程度で症状がスーッと引きます。ぜひ医師や漢方薬剤師に相談してみてください。1日2~3回、食前、または食間の空腹時に飲みます。

どんな漢方薬がどんな更年期の症状に効きますか?

肩こりに悩む女性

image via shutterstock

プレ更年期や更年期に体質改善のベースとなる漢方薬のなかで代表的なものは、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、温経湯(うんけいとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)などがよく使われます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は、血のめぐりの悪い人で、頭痛、頭が重い、めまい、肩こり、貧血、目の下のクマほかの症状に。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、下腹部が張りやすく、骨格がしっかりした人で、のぼせ(ホットフラッシュなど)、めまい、頭痛、肩こり、便秘ほかの症状に。
加味逍遥散(かみしょうようさん)は、体力がなく、疲れやすい人で、イライラ、不眠、憂うつ、肩こり、のぼせ(ホットフラッシュなど)、めまいほかの症状に。
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、比較的体力があり、のぼせて便秘しがちな人で、めまい、多汗、のぼせ(ホットフラッシュなど)、肩こり、腰痛、不安、憂うつほかの症状に。
温経湯(うんけいとう)は、手足がほてり、口が乾く人で、多汗、動悸、湿疹、足腰の冷えほかの症状に。
八味地黄丸(はちみじおうがん)は、疲れが激しく、手足に冷え、ほてり(ホットフラッシュなど)がある人で、めまい、立ちくらみなど自律神経系の症状、口の乾きほかの症状に。

これらの漢方薬は、自分の体質にピッタリ合うと、更年期によく起こる症状、ほてり、のぼせ、多汗、冷え、動悸、めまい、頭痛、不眠、憂うつ、イライラ、肩こり、だるいなども同時に改善してくれることがあります。

婦人科で更年期の不調を治療しているクリニックなら、漢方薬をよく処方していますので、どの漢方薬が合うか、相談してみるといいと思います。

医療ジャーナリスト 増田美加

増田美加・女性医療ジャーナリスト
予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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