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他人のウンチを移植して病気を治す!? 今注目の治療法

The New York Times

便微生物移植

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今、欧米を中心に注目されている、健康な人の便を患者の腸に移植する治療法「便微生物移植」について、ニューヨーク・タイムズがわかりやすく解説します。

Q:便微生物移植とは何ですか? その効果は?

便微生物移植カプセル

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A:便微生物移植とは病気の治療方法のひとつで、健康なドナーからの便を患者の腸に入れる医療行為です。ドナーの便に含まれる健康な腸内微生物群が、患者の腸に定着して健康にするという考えによります。

これを聞くとかなり引いてしまいますが、不衛生ではないのです。ドナーからの便、または医療用のために病原体の検査を受けて処理された便を所有する糞便バンクから便が提供されます

ドナーの便は、鼻から通されたプラスチック管を通じて、患者の胃または小腸へと送られます。浣腸や大腸内視鏡を通じて大腸へ入れられることもありますし、便のカプセル剤を飲む方法もあります。

大腸の重篤な感染症に効果あり

SOS

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便微生物移植は、クロストリジウム・ディフィシル菌(以下、ディフィシル菌)の腸の重篤な感染症の治療に使われます。これは、抗生物質によって腸内の善玉菌が大幅に減少してしまい、悪玉菌が繁殖することで起こります。2011年、ディフィシル菌はアメリカだけで約50万件の感染症を起こし、2万9,000人が死亡、医療費には48億ドル(約4930億円)が費やされたのです。

便移植、医学文献では便微生物移植と呼ばれるものが使われるようになった転機は、1958年でした。ディフィシル菌で命の危険にさらされた4人の患者に、医師が最後の手段として大胆にもこの方法を用いたのです。

患者は全員一命を取り留めました。その成果たるや「即時で顕著であった」と報告されたのですが、便を摂取するという考えが一般に嫌悪されたため、便微生物移植が広く受け入れられることはありませんでした。

肥満や感染症にも使えるらしい

肥満

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その流れが変わったのが2013年でした。便微生物移植が、現在ディフィシル菌感染症の治療に使われる定番薬バンコマイシンよりも、優れていることをつきとめた画期的な研究が発表されたからです。より大規模な研究も行なわれ、その成果が確認、拡大適用されました。

いまでは、便微生物移植は肥満、再発を繰り返す尿路感染症、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群を始め、いろいろな症状に対する治療法として研究されているところです。

だけど、副作用もあります。下痢や腹痛など……

トイレ

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その予備データは有望なのですが、喜ぶのはまだ早いようです。アメリカ食品医薬品局は、便微生物移植を「investigational new drug(治験薬)」とみなし、一般的な使用にはまだ許可していません。医療保険会社も、再発性で完治しにくいディフィシル菌感染症の治療としてのみおおむねカバーしています(訳注:米国の場合を指します)。

報告されている副作用はそれほどひどくはなく、下痢、腹痛、吐き気、便秘、鼓腸などがあります。これまで 行なわれた治験は小規模なため、重篤な問題点は見つかっていません。

最後に専門家からの賢明なアドバイスを。「医者の指導なしで、自宅で便移植をすることはオススメしません」

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©2019 New York Times News Service[原文:What Is a Fecal Transplant, and Why Would I Want One?/執筆:Richard Klasco, M.D. (医学博士)](翻訳:ぬえよしこ)

MYLOHAS編集部

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