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体重増加、不安症の原因にも? カフェインを摂りすぎると起こるリスク

The New York Times

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カフェイン

CREDIT: Gracia Lam/The New York Times

カフェインを適量摂取することは、多くの人にとってプラスの効果があります。しかし、カフェインはコルチゾールの生産を増やすので、不安症、体重増加や心臓病などの問題につながることもあります。

米『ニューヨーク・タイムズ』の「パーソナル・ヘルス」のコーナーより、ジェーン・ブロディさんの健康コラムをご紹介します。ジェーン・ブロディさんは、ベストセラー『Jane Brody’s Good Food Book』をはじめ12冊以上の著書をもつ、健康系コラムニストです。

心臓手術を受けた兄が濃いコーヒーを飲んだら

心臓

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最近、私の兄が直視下心臓手術(訳注:心臓を切開する外科手術)を受けました。もっとも重要な動脈が80%も詰まっていたので、バイパス手術を受けたのです。

その後、順調に回復し、まもなく全快というところで、兄は濃いコーヒーを一日に何杯も飲むという長年の習慣に戻ってしまったのです。私は反対したのですが、本人はカフェインには影響を受けない、つまり睡眠の妨げにはならないと主張するのです。

しかし、ささいなことですぐに怒ったり、いらついたりするようになった兄を見た私は、カフェインの摂りすぎによる体への影響について、そして心臓にかかるストレスの悪影響について調べることにしました。

お茶やお菓子……さまざまなものに含まれている

コーヒー

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カフェインは、アメリカで処方箋がなくても入手できるドラッグのダントツ1位です。毎日、9,000万人ほどの大人がコーヒーやお茶、炭酸飲料やエネルギードリンクを始め、市販薬や処方薬を通じてカフェインを定期的に摂取しているのです。

ただ摂取量はかなり異なります。8オンス(約240mL)のコーヒーには、95〜165mgのカフェインが含まれています。インスタントコーヒー1杯は63mgです。

1オンス(約30mL)のエスプレッソは47〜64mg。紅茶8オンス(約240mL)には25〜48mg。緑茶には25〜29mg。コーラ飲料8オンス(約240mL)には、24〜46mg。12オンス(約360mL)のエネルギードリンクには、なんと300mgも含まれていることも。

チョコレート、カフェインレスコーヒー、お菓子類、ワッフルのようなものにも少ない量ですがカフェインが含まれていることもあります。

誤解しないでいただきたいのですが、私はカフェイン反対派ではありません。ミルクをたくさんいれた「薄め」のコーヒーを一日に2杯半くらい飲みますし、チョコレートがかかったコーヒー豆のお菓子をつまむこともあります。

適量ならメリットも多い

集中

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多くの人にとって、適量のカフェインはプラス効果をもたらします。中枢神経を刺激するので、覚醒したり、疲れが軽減されたり、集中力を高めてもくれます

運動の場合には、持久力が高まります。一時的に食欲を抑え、食べ物を消化するときには熱とエネルギーの発生を促すので、減量の手助けになったりもします。適量なら、コーヒーの摂取はいくつかのガンのリスクを軽減することにも関連しています。

また、カフェインがなかったら、居眠り運転の事故がもっと増えるのでは? 私も長距離を運転するときには、手元にコーヒーが必須です。コンサートやオペラや舞台に行く前にも、コーヒーを1杯。でも、飲み過ぎないようにしています。カフェインの刺激効果に慣れてしまうと、いざというときにカフェインを摂取しても、その覚醒効果がなくなってしまいますからね。

コーヒーは一日2〜3杯が適量

アメリカ食品医薬品局は、一日のカフェインの最大摂取量を400mgとしています。これは、ブランドや焙煎度にもよりますが、カフェイン入りコーヒー2〜3杯の量です。

でも、もし、私の兄のように1日に6杯以上もコーヒーを飲むならどうでしょうか。睡眠の妨げにはならなくても、それだけの量のカフェインは、不整脈、高血圧、びくつきやいらつきや不安症に関連していることがわかっています。これらの症状は、いずれも心血管系機能に好ましくない影響を与えます。

カフェインがもたらす体へのマイナスの影響

不眠

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カフェインは、ストレスホルモンの主なものであるコルチゾールの分泌を高めます。コルチゾールは、危険を感じたときに闘争・逃走反応(戦うか、もしくは逃げるかの反応)をひきおこすことでよく知られています。視床下部と脳下垂体によって刺激を受けた副腎皮質で生産され、ストレスや危険に対して、すばやくかつ効果的な反応をするために、体のほかの機能を転じます。

コルチゾールが突然高まれば、血圧は上がり、心拍数も早くなり、エネルギーレベルも急に上がります。そのおかげで、私たちの先祖はお腹をすかせたライオンから逃げることができたのです。いまでは野生動物の餌食になることを心配している人はいないでしょうが、体の警報システムがつねにオンになっていて、生化学的なストレスが持続した状態で生きている人たちは大勢います。

コルチゾールが高い状態がずっと続いていると、不安症、うつ、記憶や集中力の低下、不眠、体重増加、そして、兄のように心臓病を含めた健康上のさまざまな問題につながるのです。

コルチゾールがずっと高いと健康被害にもつながる

脳

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このコルチゾールの反応は、毎日カフェインを摂取していると小さくなってきますが、全くなくなることはないことが、複数の学問領域にわたる調査を行なったチームによる対照臨床試験で判明しています。

オクラホマ大学ヘルス・サイエンス・センターのストレス専門家であるウィリアム・R・ロバロ氏率いる『Psychosomatic Medicine』誌に発表された2005年の報告では、「コルチゾール分泌が慢性的に高いままであると、長期的な健康に影響を与えることもある」と結論づけています。

有害な影響として同チームが挙げたものの中には、免疫系と中枢神経系による反応阻害、記憶の欠損や脳の前頭葉と辺縁系の働きの変化が含まれています。前頭葉と辺縁系は、問題解決、判断、意欲、注意力、記憶、学習、感情や共感など、重要な要素にかかわる部分です。

カフェインと血圧の関係

血圧

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心臓病のリスクが高い人たちにとって、カフェインの摂取過剰によるもっとも重篤なマイナスの影響というのは、カフェインによって血圧が上がることでしょう。ロバロ氏のチームが報告したように、健康な若い男女においても「カフェインを常用していても、体がカフェインに慣れることで血圧が上がらなくなるということはない(訳注:つまり、カフェインを日常的に摂取していれば、血圧が上がる反応は起こる)」のです。

他の研究では、高血圧症やその可能性が高い人たちには、カフェインに対するコルチゾールの反応は強調されることが示されています。昔の別の研究でロバロ氏らは「高血圧症の境界線上にある人や高血圧の家系の人たちには、リスクの低い人と比べて、コルチゾールへの反応がすばやくかつ長く続く」ことを発見しています。

私の兄は、高血圧のため長年治療を受けていました。いまでは減塩食にとても気をつかっています。でも、毎日摂取するカフェインの量を減らせばもっといいのではないでしょうか。カフェイン入りコーヒーの代わりにカフェインレスにするという私の提案は、兄にはずっと頭ごなしに拒否されてきましたけれど。

秘訣は「適量」の摂取

女性

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以来、私の兄をはじめ心臓に懸念のある人たちが、血中に流れるコルチゾールの量を減らすよう考えるべき別の理由を見つけました。2012年のイギリスの調査です。

平均年齢62歳、冠動脈心疾患の経験も気配もない健康な男女466人を対象にしたものですが、40%の人たちはストレスの多い仕事に反応してコルチゾール値が急上昇し、3年の間に冠動脈にカルシウムの沈殿物がぐっと増えていたのです(冠動脈石灰化が起きていたのです)。カルシウムの数値が高いということは動脈のプラークが多いことと関連しており、心臓発作のリスクが高いことを表しています。

健康な若い女性たちの実例でも、ストレスにより血圧が上がることは、13年後に冠動脈にカルシウム沈殿物ができる(冠動脈石灰化が起こる)可能性が24%上がることと関係していることが、調査でわかりました。

ですから、人生のどんないいことにも当てはまるように、リスクを最小限にして利益を最大限にするには、適量を摂取するのが秘訣なのですね。

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©2018 The New York Times[原文:Too Much Caffeine May Stress the Heart/執筆:Jane E. Brody](翻訳:ぬえよしこ)

MYLOHAS編集部

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