乾いた空気や暖房で、カサつく肌が気になる今日この頃。
オイルやクリームなどの保湿アイテムで対策しているという人も多いかもしれませんが、外側のケアだけでなく内側からのケアもプラスするとさらに効果的です。
今回は、「薬膳」の知恵を取り入れた乾燥対策をご紹介します。
乾燥で弱った「肺」がさまざまな不調につながる
中国の伝統医学・中医学によると、心・肝・肺・脾(ひ)・腎(じん)の「五臓」のうち、乾燥の影響をもっとも受けやすいのは「肺」。
肺は呼吸器系だけでなく皮膚、大腸とも関係が深いため、肺が弱ることで咳が出たり、肌が乾燥したり、便秘になったりといった不調をまねくと言われています。
乾燥から体を守る、身近な「白い食材」
そんな体調のゆらぎを食材の力で整えてくれるのが、「薬膳」。
中医学では、肺を潤す食材の特徴は「白色」とされており、大根、れんこん、白ごま、百合根、山芋、卵、牛乳、豆乳、豆腐、いか、豚肉、牡蠣、白きくらげ、はちみつ、梨、柿、ぶどうなどが挙げられます。
薬膳と聞くと、生薬やクセのある味のものをイメージしがちですが、上に挙げた食材は身近なものばかり。季節や体質、体調に合わせて食材を選ぶことが、実は立派な薬膳なのです。
「冷え対策に辛いもの」はNG
ちなみに、寒い時期は冷え対策のためにスパイスの効いた辛いものを食べる人がいますが、これは乾燥につながる場合があるので要注意。
辛いものを食べて大量に発汗すると、体が潤いを失いやすくなります。体をあたためたいときには、生姜やネギなどの食材がおすすめです。
大根と牡蠣でおいしく体を潤す「雪見鍋」
手軽に作れて体もあたたまる、冬の定番メニューといえば「鍋」。乾燥から体を守る白い食材の中から、大根と牡蠣をつかった「雪見鍋」のレシピもあわせてご紹介します。
<材料(2人分)>
- 大根 1本
- 牡蠣 適量
- 鱈の白子 適量
- かつお昆布出汁 適量
- 米酢 50ml
- 塩こしょう 適量
- 薄口しょうゆ 大さじ2
<作り方>
- 大根をおろしておく。
- かつお昆布出汁を鍋に注ぎ、沸かす。
- 塩こしょうと薄口しょうゆで味を整えて、(1)の大根おろしを加える。
- 沸騰したら弱火にして、再度塩こしょうで味を調整する。
- 牡蠣と白子を加え、火がとおったら米酢を加え軽く混ぜ合わせる。
体の中と外、ダブルで潤せば乾燥しらず。今年の冬はしっとり肌で元気に過ごしましょう。