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オリーブオイルとオリーブ

オリーブオイルを買うとき、何を目安に選んでいますか?

味や香りはもちろんのこと、ぜひ基準のひとつにしたいのが“ピリピリ感”。じつは認知症のリスクの軽減をサポートし、がん細胞まで破壊するかもしれない、驚きのパワーを秘めているといいます。

日本オリーブ株式会社にうかがった、エキストラバージンオリーブオイルの“ピリピリ成分”が持つ健康効果をご紹介します。

“ピリピリ成分”がアルツハイマーを予防する?

オリーブオイルとオリーブ

エキストラバージンオリーブオイルを口に含んだときに感じる、独特の“ピリピリ感”。のどの奥がひりひりするような辛味があるため、ちょっと苦手だという方もいるかもしれません。

この“ピリピリ感”の正体は、「オレオカンタール」と呼ばれるポリフェノール。上質なエキストラバージンオリーブオイルにしか含有されない成分で、抗炎症作用と抗酸化作用を有し、近年その栄養効果が注目を集めています。

「オレオカンタール」に期待される働きのひとつが、アルツハイマー病の発生を予防する効果です。アルツハイマー型認知症は、患者の脳内に「β-アミロイド」というタンパク質が蓄積され、神経が破壊されることが要因のひとつとなります。

ところが「オレオカンタール」は、「β-アミロイド斑」の形成を妨げることで、脳を認知症から守ってくれるというのです(※1)。

オリーブオイルとオリーブ

さらに、2013年に『ACS Chemical Neuroscience』誌オンライン版に掲載された記事によると、研究者がマウスに「オレオカンタール」を投与したところ、「β-アミロイド」を脳から除去するのに必要なタンパク質や、酵素の生成が有意に増加したといいます(※2)。

認知症患者数は、日本の高齢化に伴い増加し続け、2025年には約700万人(65歳以上の約5人に1人)にのぼると言われています。「オレオカンタール」が「β-アミロイド」を減らしてくれるとすれば、かなり心強いデータです。

“ピリピリ成分”は、がんと闘う?

オリーブオイルとオリーブとパン

「オレオカンタール」のパワーは、認知症のリスクを軽減するだけではありません。日本オリーブ株式会社によると、健康な細胞には害を及ぼさずに、がん細胞のリソソームのみを破壊させる働きが期待できるとのこと。

アメリカで行われた実験では、ガン細胞に「オレオカンタール」を与え、わずか30分から1時間でがん細胞が破壊されたことから、がん治療法において期待されているといいます(※3)。

よいオリーブオイルを選ぶコツ

オリーブオイルとオリーブ

日本オリーブ株式会社にうかがったところ、よいオリーブオイルを選ぶポイントは次の2点。

  • 油とは思えない、ジュースのように新鮮な風味であること
  • その風味が快く、ハーモニーや個性を楽しめること

これに加えて「オレオカンタール」の恩恵に預かるには、収穫から搾油まで短時間で行われたフレッシュなエキストラバージンオリーブオイルがおすすめ。

上質なオリーブオイルを間違いなく選ぶためには、信頼できる企業が作ったオリーブオイルを選ぶことと、テイスティングをすることが第一だそう。テイスティングすれば、「オレオカンタール」の証である“ピリピリ感”があるかどうかもしっかり確認できます。

とはいえ毎度テイスティングするのは難しいところ。“ピリピリ感”のある、上質なエキストラバージンオリーブオイルを集めてみました。ラインナップは、こちらからチェック

オリーブオイルとパン

オリーブオイルの力については、100歳を過ぎても現役で活躍されていた日野原重明氏(聖路加国際病院名誉院長)も、健康法として毎朝ジュースにエキストラバージンオリーブオイルを加えていらっしゃいました。

地中海式料理の健康パワーの源としても知られ、注目が高まるオリーブオイル。のどにピリッとくるスパイシーな健康成分には、まだまだ知られざるすばらしい効果がありそうです。

アルツハイマー病を防ぎたい人へ

※1 2009年、J.Pittらが発表。『オリーブのすべて』横山淳一ほか著 幸書房 150ページより。
※2 米国ルイジアナ大学医学部のアマル・カドウミ(Amal Kaddoumi)氏らの研究による。
※3 米国のラトガース大学とニューヨークの市立大学ハンター校の研究による。

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