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カッピングは本当に痛みや筋肉痛に効くの?

Prevention カラダや心を健康にする予防習慣

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MYLOHAS編集部

カッピング

2016年のリオデジャネイロオリンピックで、マイケル・フェルプス選手の背中と肩にできた紫色の大きなあざを見たとき、なぜあんなものができたのか世界中が疑問に思いました

それからというもの、苦痛を和らげ、筋肉の痛みを解消するという『カッピング』が、健康法の分野で大きな注目を集めるようになりました。でも、この古代から続く健康法によって癒されていたのはオリンピックのアスリートだけではありません。ビジー・フィリップス、ジェニファー・アニストン、ケイリー・クオコなどのセレブも試しましたし、インスタグラムでは多くの人々がその経験を「#cuppingtherapy」のタグをつけて投稿していて、その数は現在10万件以上にのぼっています

で、カッピングは本当に健康増進に効果があるの? 大げさに宣伝されてない? また、実際に試すべき? これらを検証するために、専門家へ広く話を聞きました

カッピングってなに? どんな風に機能するの?

カッピングは新しく流行した健康法ではありません。実際は何千年も前からあり、中国の伝統的な医療法として用いられていたものです。カッピング療法を行っている人たちは、カッピングをすることで血流がよくなり、体に備わっている自然治癒力を促進させると信じています。

では、カッピングがどのように機能するのか説明しましょう。まず施術者が真空効果を得るためのカップを肌に置きます。「このカップで肌と脂肪の層を吸いあげて、筋肉の層からはがします。ときには筋肉の層同士をはがすこともあります。カップは一か所に置いておく場合もありますし、かたくなってしまった筋肉をほぐすために、筋繊維に沿って動かす場合もあります」(ニューヨークにあるマウント・サイナイ病院で統合とう痛マネジメント部長を務めるホウマン・ダネーシュさん)。

ほかのカッピングの方法もあります。「中国の伝統的な治療法ではカップはガラス製で、火を使ってカップを熱していました。火はカップを温めるのが目的ではなく、カップの中の空気を吸い出して肌を吸引する力を作るためのものです。今ではカップはプラスチック製の物もあり、ピストルのような形をした吸い込み装置で、カップの中の空気を取り除きます。患者はとても強く吸われているように感じます。そしてその状態のまま2分~5分くらい置きます」(クリーブランド・クリニック・ウェルネス・インスティテュートの伝統的中国治療法プログラムのマネージャーであり、鍼療法士の責任者でもあるジェイミー・スターキーさん)。

スターキーさんは衛生的な理由から、プラスチック製のカップを選ぶことをすすめています。なぜなら、プラスチック製のカップは通常1回だけ使う使い捨てタイプだからです。

カッピングのメリットとは?

カッピング

image via shutterstock

身体の動きの向上や筋肉痛、痛み、手術後の回復、関節炎などを和らげるために、カッピング療法はしばしば取り入れられてます

「カッピングを用いるふたつの大きな理由は、痛みを和らげ、身体の動きやすさを高めることです。私たちは背中や首の痛み、関節硬直などに苦しむ多くの患者を治療しています。また、手術を受けた後の瘢痕(はんこん)があり、それが深部の組織とくっついてしまった人にもカッピング治療は効果的です」(ジョン・ホプキンス病院の外来患者向けのセラピーサービス部長/理学療法士のケネス・ジョンソンさん)。

でも、どうして肌を強く吸うことが体を癒すのでしょう?「カッピングを行うと、肌の表面に圧力が生じます。この圧力が吸引された肌に炎症を引き起こし、その部分の血流を促進させます。これは、身体が炎症を修復しようとしている合図です」(ジョンソンさん)。

しかし、ジョンソンさんはこうも話しています。「この血流の促進と、カッピングにより得られるという効能には、必ずしも相関がないと多くの研究が指摘しています」。

いくつかの研究では、カッピングにより慢性的な首や背中の痛みが癒される可能性があると発表されています。でも一方で、カッピングに関する研究の多くは決定的なものではありません。実際、2018年に発表された60以上の研究によると、カッピングの総合的な効果について説明できる統一的な理論は存在しません。

カッピングには副作用があるの?

最大の副作用については、きっとご存知のはず。そう、紫色の大きなあざです。「カッピングで吸引することにより、カップの下に血液が集められます。そのために毛細血管の破裂が起こり、この特徴的なあざができます」(ダネーシュさん)。このあざは、通常3日~5日で治ります

「もしカップを肌の上に長く置きすぎると水ぶくれができ、それが破裂する可能性があります」(スターキーさん)。(忠告しておきます、もしネット上でカッピングによるケガを検索すると、その結果はあまり気持ちのいいものではないですよ)。米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)によると、カッピングによるほかの副作用としては、痛みや不快感、肌荒れ、肌の感染症などが挙げられます。

また、糖尿病やほかの血流障害がある人は注意が必要です。そして、もし血液希釈剤もしくはほかの抗凝固薬を使用している場合は、カッピングをするべきではありません。「私たちは患者さんの肌の強さも審査します。もし肌がとても薄かったり傷があったりする場合は、カッピング治療には向いていません」(スターキーさん)。

結局、カッピングを試すべき?

肩を抑える女性

image via shutterstock

科学的な検証はあまり確かではないのですが、プラシーボ効果があるかもしれません。「科学的にはカッピングに効果があると言えないかもしれませんが、“カッピングによる効果が出ている”と感じている人と議論するのは難しいでしょう」(ジョンソンさん)。しかしジョンソンさんは、ジョン・ホプキンス病院で伝統的なカッピング治療を行っていません。

「その代わり、私たちはカッピングに似た、コンピューターで制御された装置を使っています。アメリカ食品医薬品局が認めた、『リンパ・タッチ(LYMPHA TOUCH)』というものです。これを使って2.5秒ほど肌に吸引圧力を加えると、皮膚の組織を傷つけることなく、カッピングととてもよく似た効果を生み出すのです」(ジョンソンさん)。

でも、もしも伝統的なカッピングを試してみたいと思ったら、理学療法士や鍼療法士、カイロプラクターのような、経験があって認定資格のある専門家を探すことが大切です。

日本では全日本鍼灸マッサージ師会のウェブサイトで、専門家の情報をチェックできます。

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Emily Shiffer/Everything You Need to Know About Cupping Therapy
訳/STELLA MEDIX Ltd.

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