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30歳以上の3〜4人にひとりはもっている子宮筋腫。あなたは大丈夫?

カラダ戦略術

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自分の体をきちんと知ろう! をテーマにした連載「カラダ戦略術」。前回は「34歳以下の若年性乳がんの見つけ方と、もしも乳がんが見つかったらどうする?」について、お届けしました。今回は、「30歳から多くなる子宮筋腫」について、女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

これって子宮筋腫? 30歳以上なら約30%の女性はもっています

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子宮筋腫に悩んでいる人は多く、年々増加傾向で、婦人科の病気の中で最も多い良性の病気と言われています。子宮筋腫は珍しくない腫瘍です。小さなものも含めると、30歳以上の女性の約30%にみられます。30歳以上の女性の3~4人にひとりは、子宮筋腫をもっているという割合になります。

子宮筋腫は、がん(悪性の腫瘍)ではありませんが、貧血や痛みなどさまざまな症状の原因になります。筋腫は、卵巣から分泌される女性ホルモンによって大きくなります。閉経すると、逆に小さくなります。複数個できていることが多く、数や大きさはさまざま。大きさやできる場所によって症状が違ってきます。できる場所は、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)があります。

原因はわかっていませんが、生理を繰り返すことで女性ホルモンの影響で起こると言われています。
*日本産科婦人科学会 http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=8
より

生理の出血が多かったり、生理痛がひどかったら……

子宮筋腫の代表的な症状は、生理の出血量が多くなることと生理痛です。子宮筋腫を疑う症状をあげましたので、チェックしてみてください。

□生理の出血が多い
□生理痛がある
□生理時以外にも出血がある
□腰痛がある
□頻尿(トイレが近い)
などがあります。

子宮筋腫のおもな症状は、生理の出血量が多くなることと生理痛です。そのほかに、生理時以外の出血、腰痛、頻尿(トイレが近い)などがあります。

子宮筋腫の症状は、筋腫がどこにできたかによって、症状が異なります

たとえば、子宮の内側にできた筋腫は、小さくても生理痛が強く、月経量が多くなります。逆に、子宮の外側にできた筋腫は、相当大きくなっても症状が出ません。治療法もできた場所や症状によって異なってきます。不妊の原因になったり、流産しやすくなったりすることもあります。

子宮筋腫がなくなることはあるの?

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍です。良性ですから、筋腫そのものが命を脅かすようなことはありません。けれども放置すると、赤ちゃんの頭くらいの大きさになることもあります。複数できることが多く、数や大きさはさまざまです。

「子宮筋腫は放っておくと、なくなりますか?」という質問をよく受けます。

生理があるうちは、筋腫はなくなりません。でも、ホルモンバランスを整えて、食事や生活リズムに気をつけて過ごすことで、大きくなるリスクを減らせるかもしれません。

しかし、閉経して生理がなくなると、筋腫は自然に小さくなります。それは、筋腫が女性ホルモンのエストロゲンの分泌によって大きくなるためです。閉経すると、エストロゲンの分泌が減るため小さくなります。ですから、閉経まで逃げ切れれば、治療や手術も不要になることが多いです。

私も大きいときは子宮筋腫が5~6センチになって、手術しないとダメかしら…と思ったときもありましたが、今は経腟超音波で診てもらっても、小さくなってどこにあるかほとんどわからなくなりました。

エストロゲンは、肌、粘膜や骨、筋肉や血管、脳を守ってくれる働きがありますが、その一方で、子宮筋腫や子宮内膜症のような病気の誘因にもなります。良くも悪くも、女性ホルモンは私たちに大きな影響を与えるホルモンです。

筋腫の診断はどうやって行う?

小さな筋腫は見つけにくいこともありますが、婦人科で診察と超音波で見れば、すぐに診断できます。大きな筋腫や手術を考える場合には、MRI検査をすることもあります。

大きな筋腫の場合、注意しなくてはいけないのは、約0.5%に悪性の子宮肉腫が含まれていることです。子宮肉腫と子宮筋腫を見極めることは難しく、大きさや患者さんの年齢、大きくなるスピードで判断します。

治療が必要なのは、どんな人?

子宮筋腫は30代から増えてきますが、最も多い年代は、40代です。閉経の平均年齢は50.5歳ですから、約10年間をなんとか逃げ切りたいです。良性の病気ですから、筋腫をもっていても全員が治療する必要はありません。

治療の必要がない人は、症状が軽い人、閉経が近い人、閉経後の人で、経過観察だけで様子をみます。しかし、筋腫が大きくなくても、過多月経(生理の出血量が多い)のために、貧血を起こしている人や不正出血をくり返す人、生理痛が強い人、筋腫が不妊症や流産の原因になっている人は、治療をすすめられることが多いです。

治療法は、お薬と手術があります

筋腫が小さくて、症状がない場合は、治療の必要はありません。

治療法には、手術と薬があります。手術では、子宮を取ってしまう(子宮全摘術)手術と、筋腫だけ取る(筋腫核出術)手術があります。将来、子どもが欲しい人や子宮を残す希望の強い人では、筋腫だけ取る手術を実施します。手術の際、出血が多くなるのがデメリットとしてあります。

また、直接見てもわからないような小さな筋腫が取り残されてしまう可能性があるので、数年後に子宮筋腫が再発してくることもあります。最近では、腹腔鏡を使って手術行う施設も増えてきましたが、大きさやできた場所によって腹腔鏡手術が難しい筋腫もあります。

子宮筋腫を根本的に治すお薬は、今のところありません。薬で子宮筋腫を小さくしたり、出血や痛みなどの症状を軽くすることができます

薬の治療には、月経を止める治療(偽閉経療法)が行われます。治療薬は、毎日の点鼻薬(鼻からのスプレー剤)と4週間に1回の注射薬の2種類があります。しかし、この治療は、女性ホルモンの分泌が少なくなるので、更年期のような症状が出たり、骨量が減少する危険があるため、長期間(半年以上)の治療はできません

また、治療初期には不規則な出血が起こることもあります。治療中は筋腫が半分近くまで小さくなっても、治療を中止すると元の大きさに戻るのが普通です。このようなことから、薬による治療は、手術前一時的な治療や、閉経が近い年齢などの一時的治療として行われることが多くなっています。

そのほか、低用量ピル(経口避妊薬)を使うこともあります。女性ホルモン量の少ないピルを使うことで、筋腫が大きくならず、症状も楽になることがあります。

そのほかの治療法として、子宮に栄養を送る血管を詰めてしまう治療法(子宮動脈塞栓術)もあります。

手術を選択しなくてはいけないときは?

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目安としては、ソフトボール大になったら、手術をすすめられます。手術には、子宮全体を摘出する単純子宮全摘術と、筋腫だけを摘出する筋腫核出術があります。腹腔鏡下手術や腟式手術ができる筋腫の場合は、開腹手術より体の負担が少なくなります。

手術を選択する場合は、できるだけ体に負担が少ない手術ができる病院を探すことが大事です。

また、手術を選択するタイミングもあります。特に更年期世代は、決断が難しいところです。もう少し待てば閉経して筋腫がなくなるから待つか…、症状がつらいから早めに手術するか…、悩みます。しかし、あまり大きくなりすぎると、大腸などとの癒着を起こしたりして、手術が大変になることもあります。こういった意味でも、ふだんから相談できるパートナーのような婦人科医をもつことは重要ですね。

増田美加・女性医療ジャーナリスト

増田美加・女性医療ジャーナリスト
予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ

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増田美加

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