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若年性乳がん、どんな人がなりやすい?

カラダ戦略術

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増田美加

自分の体をきちんと知ろう! をテーマの連載「カラダケア戦略術」。前回は「大人のニキビやむくみに効く漢方」について、お届けしました。今回は、「若年性乳がん」について女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

若年性乳がんってどんながん?

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image via shutterstock

20代、30代の若い世代の乳がんのことを報道などで耳にすることが増えました。「気になる……」という問い合わせが増えています。

「どんな人が注意すべき?」「どんな検査でわかるの?」「授乳中は気づきにくいって本当?」「かかってしまったときの治療法は?」など。気になる若年性乳がんについて、お伝えします。

20代、30代の若年性乳がん、実は多くないのです

「若年性乳がん」とは、34歳以下の乳がんのことを指します。今、日本で乳がんは、女性のがんのなかで最も多いがんで、罹患者数、死亡者数も増加し続けています。乳がんが多い年齢は40代、50代。

若年性乳がんは、40代、50代の乳がんと比べて、決して多くはないのです。とはいえ、若年性乳がんはよく知られていないことから、「どんな人がかかりやすく、何に注意すべき?」など、不安に思う人が多いのも事実です。34歳以下の若年性乳がんは、乳がん全体の1割未満しかありません。

若年性乳がんにどんな特徴があるのでしょうか?

若年性乳がんは、「どちらか片側の乳房の乳がんで、血縁にがんの人がいて、肥満の影響はない」という特徴があります。

34歳以下の乳がんでは、BMIが18以下でやせ型の人ほうがかかりやすく、逆に35歳以上になるとBMI25以上で太り気味(肥満)の人がかかりやすくなると言われています。とはいえ、若い人は、あくまで肥満の影響を受けにくいというだけで、太った人がかからないというわけではありません。

また、両方の乳房に乳がんが発症するケースは少なく、どちらか片側の乳房だけに発症する、という人が多い傾向にあります。さらに、血縁(近い親族)に乳がん患者さんがいれば、発症する確率が高くなると考えられています。

血縁のがんで、若年性乳がんのリスクが高まる条件は、本人が乳がんを発症していない場合、一方の家系で2人以上、乳がん、上皮性卵巣がん、卵管がん、腹膜がんに罹患している。1度(両親、子ども、きょうだい)、もしくは2度近親者(祖父母、孫、おじ、おば、めい、おい)が若年性乳がんに罹患している。男性乳がんに罹患している人がいる。一方の家系で、乳がん+ほかのがんが複数ある場合です。

自分で触って気づく場合が多いのも特徴です

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image via shutterstock

40歳未満は、国によって決められた乳がん検診が行われていません。そのため34歳以下の女性は、検診で発見されるケースは少なく、多くは自分で触ってわかることが多い傾向にあります。

たとえば、入浴時に体を洗っているときや入浴後にクリームを塗っているとき、ブラジャーを着けるときなども、発見しやすいタイミングです。

34歳以下の女性は、しこりが大きくなってから気づき、乳がんが進んだ状態で発見されることが多くなっています。発見時のしこりの大きさの平均は、34歳以下が2.9cm、35歳以上が2.4cmです。どの年齢も乳がんの発生場所として多いのは、乳房の上の外側です。

若年性乳がんの人は遺伝が多い?

若い年齢で乳がんを発症したら、遺伝性の可能性が高いと言われています。若年性乳がんは、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)とかかわっています。

女優のアンジェリーナ・ジョリーさんがHBOCを告白したことでも有名です。

HBOCとは、BRCA1、2の遺伝子の変異が原因で、乳がんや卵巣がんを高い確率で発症する遺伝性腫瘍です。ただし、HBOCは、乳がん、卵巣がん全体の約1割以下です。遺伝性でないがんのほうが多いのです。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)が疑われる人は?

母方、父方それぞれの家系(血縁)で、以下のチェック項目に、あなた自身を含め、該当する人がいますか?

□ 40歳未満で乳がんを発症した方がいますか?
□ 年齢を問わず、卵巣がん(卵管がん・腹膜がん含む)の方がいますか?
□すい臓がんや前立腺がんの方がいますか?
□ 血縁者の中でひとりの方が時期を問わず、乳がんを2箇所以上発症したことがありますか?
□ 男性の方で乳がんを発症した方がいますか?
□ 血縁者の中で本人を含めて、乳がんを発症した方が3人以上いますか?
□ トリプルネガティブの乳がん(エスロゲン受容体をもっておらず、HER2発現がないタイプ)といわれた方がいますか?
□ 血縁者にBRCAの遺伝子変異が確認された方がいますか?

上記の質問にひとつでも当てはまれば、HBOCである可能性は一般よりも高いと考えられます。心配な人は、乳がん専門病院で行われている遺伝カウンセリングで相談してください。

血縁に乳がんや卵巣がんがいる人は一度、乳腺外科へ

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40歳未満の乳がん検診は、科学的根拠がないため、国が推奨する検診は行われていません。そのため、自分でしこりを見つけることが多く、若年性乳がんと診断されたときは、進んだ状態で進行が早いことが多いと言われています。

とは言っても、過剰に心配する必要はありません。34歳以下で乳がんになる人は非常に少ないからです。

若年性乳がんに、特に気をつけたい人は、血縁に乳がんや卵巣がんの人がいらっしゃる場合です。

気になる方は、乳腺専門のクリニックを受診してください。ひとりひとりの状態に合った検査をしてくれます。

若年性乳がんについての詳しい情報は、「厚生労働省 若年乳がん患者のサバイバーシップ支援プログラム」のサイトが参考になります。若年性乳がんの患者会ともリンクされています。

ほかにも20代、30代で乳がんに罹患した女性たちをサポートする若年性乳がんの体験者の会「Pink Ring(ピンクリング)」もあります。

また、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)については、「日本HBOCコンソーシアム」を参考にしてください。

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増田美加・女性医療ジャーナリスト
予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ

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