美肌や風邪予防、というと真っ先に思いつく栄養素のビタミンC。有名な栄養素なだけに巷にあふれる情報はさまざまです。
今回は、管理栄養士が教える「ビタミンCにまつわるウソ・ホント」をご紹介します。
ビタミンCは熱で壊れる?
もはや常識のように言われているビタミンCは加熱に弱い説。なんと実は間違い!
ビタミンCは酸素に触れることがなければ、加熱によって壊れることはほとんどありません。(「Diet Plus」より引用)
栄養素が壊れる、というよりも気にしたいのは水に溶け出してしまうところ。ビタミンCが水溶性であるがゆえですが、煮る、ゆでる調理では損失は多く出がちのようです。
例えばブロッコリーの調理法別ビタミンC含有率は以下の通り。
※生の状態を100%とした場合
- ゆでる:45%
- 煮る:19%
- レンジ:71%
- 炒める:77%
- 揚げる:66%
(「Diet Plus」より引用)
やはり水を使った調理法には注意が必要のよう。ただし野菜の種類によっても残存率は違うといいます。
ほうれん草では19%、キャベツでは44%、青梗菜の葉では65%、青梗菜の茎では92%、ニンニクの芽では97%の残存率です。(「Diet Plus」より引用)
意外なことにニンニクの芽や青梗菜の茎などは、ゆでてもほぼビタミンCの損失がないよう。野菜の種類や作る料理によってもだいぶ差が出そうです。
すっぱいものにはビタミンCが豊富?
ビタミンCといえばレモンを筆頭に酸っぱいものという印象が。
レモンひと切れ(1/8個)のビタミンCは約2mg。レモン1個分のビタミンCは16mgです。他のフルーツと比較すると、キウイ1個はレモン3.5個分、オレンジ1個はレモン3個分、柿1個はレモン7個分、アボカド1個はレモン1.5個分のビタミンCになります。(「Diet Plus」より引用)
すっぱさを感じない柿に、レモン7個ぶんものビタミンCが! 1日に推奨されるビタミンCは100mgなので、実はレモン1個分では足りないのです。
ちなみにレモンの酸っぱさの元はクエン酸。ビタミンC=酸っぱいは間違いなのです。
野菜を切るとビタミンCは減る?
キャベツなどの葉野菜は切って室温に置いておくとビタミンCは減っていきます。(中略)逆に、大根や玉ねぎなどの根菜類やサツマイモやジャガイモは、切ってから2日位まではビタミンCの量が次第に増えていきます。(「Diet Plus」より引用)
時短のためにあらかじめ野菜を切ったまま保存……。やってしまいがちですがそれは栄養面ではもったいないものも。葉野菜は直前の調理がおすすめのようです。
反対にジャガイモや根菜類は、切りおきしておくとよいかもしれませんね。
意外なものもあったビタミンCの真実。覚えておくとこれからの料理に役立ちそうです。
ビタミンCをたっぷりとって美肌に!
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