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きっと「未来の遺跡」に。天空と光の中で呼吸を整えられる自然遺産

旅するデザイナーの冒険の書

1,600

rumi

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写真を通してコンセプチュアルアートの可能性を広げた、現代美術界を牽引する写真家であり、現代美術作家の杉本博司氏。

小田原にとても美しい「江之浦測候所」を構想10年、建設10年かけ作り上げたと聞き、ずっと気になっていました。気象を観測する場所がなぜそこまで話題になっているのだろうと不思議に思っていたので実際に行ってみることに。

古墳時代から近世までの考古遺物がアートの起源を語る

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場所は神奈川県小田原市の東海道線根府川駅からシャトルバスで約10分の山の上にあります。根府川駅は、東海道線の駅とは思えないほど小さく無人駅。改札から見下ろす海がとても美しく、関東の駅百選にも選ばれています。

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根府川駅改札から見たホーム。海が一望できる抜け感がすごい。

測候所に着くとすぐにただの測候所ではない空気を感じ、ピリッと気が引き締まる思いでした。

ギャラリー棟、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門、待合棟などで構成されており、各建築は平安、室町、大正など各時代における日本の伝統的な建築様式・工法によってつくられ、日本建築史を通覧するものとして機能するというのです。

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待合棟。4面がガラスに覆われている。ここで最初に受付をすることになる。

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待合棟の中央に置かれた大テーブルには樹齢1000年を超える屋久杉が使われている。テーブルの片側を支えているのは高野山の末寺、大観寺にあった石製の水鉢とのこと。

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夏至光遥拝100メートルギャラリーの壁には大谷石の自然剥離肌が敷き詰められている。

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夏至の朝、海から昇る太陽光がこの空間を数分間に渡って駆け抜けるように設計されている。

ひとつひとつに時代背景があり、杉本氏のこだわりが伝わってくるのですが、この空間を大きく占めていて特に目につくのが「」の存在。昔から石には神々が宿ると言われていますが、今まであまり気にしたことがない素材なだけに、ここまでさまざまな色や形に変化、加工することができるという新たな表情に気付き驚きました。

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ギャラリーの先端部12メートルは海に向かって持ち出しとなり、展望スペースとなっている。天気のいい日はいつまでも眺めていられるほど海と空が美しい。

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冬至光遥拝隧道。途中には採光のための井戸が設置されている。雨天時には雨粒の一滴一滴が井戸に降り注ぐのを観察できるそう。

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冬至は1年の終点であり起点。この特別な1日は巡り来る死と再生の節目として世界各地の古代文明で祀られてきたという。冬至の朝に昇る陽の光は70mの隧道を貫き、対面して置かれている巨石を照らし出す。

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光学硝子舞台と古代ローマ円形劇場写し観客席。冬至の朝、硝子の小口には陽光が差し込み輝くのだそう。

耐用年数1万年という途方もない時間軸を想定したこの測候所は、現代文明が滅びた後も、古代遺跡として残ることを想定してつくられているといいます。振り返ってみても、あの場所を一言で説明するのは難しい。美術館のようで新建築のようで、ギャラリーのようでもあるし、ランドスケープアーキテクチャーとも言えそう。もしくは「未来の遺跡」かもしれない。

測候所と言いながらも気象を測候するのではなく、古代からのエネルギーをもらいつつ「自然と天空と自分との距離を測る場所」なのではないかと思いました。気付けば石に座り、呼吸に集中する自分がいました。

こちらは完全予約制なので公式ホームページよりお申し込みください。


【ご挨拶】
約2年間、45回にわたり連載を続けて来ましたが、今回で「冒険の書」は終わり。でもまだまだお伝えしたい場所はたくさんあります。まだ見たことのない、たくさんの「日常」が日本中にあります。目の前のことで精一杯の時もあるかと思いますが、たまにふらりと旅に出て新たな「日常」を見つけるのも人生の歩き方。また次のステージで日本の魅力をお伝えできることを楽しみにしています。

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