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2泊3日で失恋やイタい別れから立ち直る。別れ克服ブートキャンプ

The New York Times

5年にわたった私の同棲生活は、こんな風に終わった。私が中絶して、彼がインスタグラムモデルに気を取られて、それで私がキレた。

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「別れを克服するブートキャンプ」創始者のエイミー・チャン(右)。(Dolly Faibyshev/The New York Times)

彼と突然、終わった私は……

自分を癒すために、私は色んなことを試した。カジュアルセックス、デートアプリ、薬、昼間からお酒を飲んでみたり、逆に禁酒してみたり。ソマティック・ヒーリング(体細胞療法)やボクシング、仏教系の瞑想、霊薬、果てはPRウーマンに無料でできるからと言われて、ボトックス注射までした

彼女はメールで「2、3回注射すれば憂うつな気分がラクになる」と書いてきた。それで私は、しわが減れば少なくともそんなに悲しそうには見えなくなるかも、と思った。

傷は、そう簡単に癒えない

別れによる傷とはそれほどひどく、痛い。私の正気は、不健全な性関係や男女関係への嗜癖(アディクション)から抜け出すための「12のステップ」を、何か月か懸命に続けたことでだいぶ戻ったし、元彼との関係をもう一度呼び覚まそうなんて、1ミリだって思っていない。それなのに私は自分の別れのストーリーを、特に痛々しいその最後を、手放せなくて苦しんでいるのだ。

そんなとき、「別れを克服するブートキャンプ」の広告を見て、これ行ってみたい、と思った。

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「別れを克服するブートキャンプ」で筆者のモリー・オスワックスが泊まったインディオ式テント。(Dolly Faibyshev/The New York Times)

別れ克服ブートキャンプって?

ニューヨーク州郊外のソーガティズにあるゴージャスなログハウスで、自分をリセットするチャンスを与えてくれるという「リニュー・ブレークアップ・ブートキャンプ」。4月のある週末、私は他の13人の参加者と共にここでヨガクラスやセラピーのワークショップ、瞑想レッスンを受講した。食事はすべて専属の栄養士によって用意されたものだった。

ブートキャンプというよりもグループセラピーに近かったプログラムの生みの親は、元マーケティング企業幹部のエイミー・チャンさん(36)。キャンプは2017年にスタート。私が参加したコースは第5回目のシリーズだった。参加者は女性限定で、「心を癒すための科学的、精神的アプローチ」とうたっている。

お値段はけっこう高い

もちろん、スケジュールびっしりの2泊3日の受講料は安くはない。週末のコースは宿泊する部屋によって、1295~2495ドル(約14万円~27万5000円)。さらにオプションで、ファシリテーターを指名できる1対1のセッションが145ドル(約1万6000円)。これに交通費もかかり、高級志向のセラピーセッションとなっている。世界中どこでもタダでできる「12のステップ」とはそこが違う。よし、今週末はブルジョワ気分で行ってみよう! と決めた。

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2017年4月29日、ニューヨーク州郊外ソーガティズで(Dolly Faibyshev/The New York Times)

DAY1:自分の中の「飢えるゴースト」を満たす

私は参加者の中で一番に到着した。チャンさんと、ここで過ごす時間をファシリテートしてくれるライフコーチのトリシュ・バリヤスさんから歓迎のハグを受けると、芝生を通って宿泊するティーピー(インディオ式のテント)に案内された。ハードウッドのフロアには虹色のラグが敷かれ、同じく温かい感じでメーキングされた私とルームメート用のベッド2台が置かれていた。

そのうちに1人、2人と参加者が到着。テキサスからトロントまで、色んなところから来ていた。年齢は29~52歳、ほとんどは白人。これまでのキャンプでは、参加者の性的指向がもっと多様だったそうだが、今回は全員、男性との問題が理由で来ていた。

ほぼベジタリアンメニュー

このキャンプのカリキュラムの大半を開発した行動科学者のナオミ・アービットさんは私に、別れで打ちひしがれている人の多くは「自分たちの虚しさや寂しさを満たすために」前のパートナーを利用していたのだと語った。だから、新しい恋愛関係に入る前に「自分の中の飢えるゴーストを満たしてやる方法を学ぶ必要があるのよ」。

彼女が言っているのは精神面のことだと分かってはいたが、キャンプ中、私たちはよく食べもした。食事は100%グルテンフリーで、ほぼベジタリアンメニュー。最初のランチは、シイタケの入ったタイ風ライスヌードルと、ビーガン向けにアレンジしたニースサラダだった。

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ランチタイムの様子 (Dolly Faibyshev/The New York Times)

感情の層を1枚ずつはがす

午後になると、暖炉の周りの深々としたカウチに座って集まった。「皆さん、前のパートナーとの別れから自分は癒されつつあると思って、今日ここへいらっしゃいましたね」とチャンさん。「でも、癒されてはいないんです。別れとは、再生される痛みなんです」。このブートキャンプの目的は、過去へ向かって感情の層を1枚1枚はがしていき、もはや不要な感情パターンを突き止めることです、と彼女は説明した。

私たちは輪になって、ここへ来るきっかけになった自分たちの別れのストーリーをシェアした。

別れの前後の出来事を書き出す

次はヨガの時間。一つ一つのポーズの間にインストラクターが「太陽は今、官能的なおうし座にいます」といった言葉や、ライフ・コーチングを織り交ぜる。それから全員、ローズのエッセンシャルオイルを手首につけてから、別れの前後にあった出来事を書き出してリストを作るよう促された。「事実を書き出してください」とライフコーチのバリヤスさん。こうして思い出してリストにすることで、記憶の中の最も痛い部分から自分を守る助けになると彼女は言った。「今、抱えている不安があまりに辛いと、私たちは過去や未来に囚われてしまいます」

夕食はキヌアと鶏のもも肉、ラタトゥイユ。デザートに出たブラッドオレンジのリコッタチーズケーキは美味しすぎて、両手でほお張ってしまった。

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宿泊のインディオ式テントはこんな感じ。(Dolly Faibyshev/The New York Times)

DAY2:感じたことは、イコール事実でもない

朝食の後、2日目の始まりはラトガースから来た臨床心理学者、エライナ・ゼンデギさんとのセッションだった。彼女は「感情調節」(エモーショナル・レギュレーション)と「自尊感情」(セルフ・コンパッション)について話した。

彼女は自分を癒すツールとして、「事実を確認する」方法を自分なりに見つけるようにと勧めた。次に他人の話を聞いて、それを自分の人生のテーマと重ね合わせ、そのときの感情を分類してみる方法を練習した。

ゼンデギさんは、自分が感じた痛い思いを拾い出してみて、と言った。「私はひどすぎる」でやってみた。次に、その感情を一歩引いて眺め直して表現してみる。「私はひどすぎる、と分かっている/と気付いた/という風に思っている」といった具合だ。

私は「ひどすぎるわけじゃない」

このトレーニングは前日、ライフコーチのバリヤスさんが言ったことと通じていた。つまり、「感情イコール事実、ではない。だから、それによって私たちが決め付けられることはない」ということだ。気持ちが動揺しているときには多少、自分に強いるような視点に効果がある。すると「時々そんな風に感じることはあるけど、私は別にひどすぎるわけじゃない」と客観視できる。

タロットカードの教え

その日の午後は、自分の考えを整理するために数時間の自由時間が与えられた。各自、自分の過去を書き出してみたり、グラウンドをウォーキングしたり、サウナでリラックスしたり、オプションの1対1セッションをしたりして過ごした。

私はマリア・ソレダードさんとのセッションを選んだ。この魅力的なコロンビア人女性は、「サイコマジック」(「無意識を扱うためのパフォーマンス行為」、だそう)と、マルセイユ式タロットを学んだという。彼女は私に6枚のタロットカードを引かせ、それについて、私のインナーチャイルドの視点から話をしてくれた。

「私らしく、好きなことをやる」

私が引いたカード──法王、皇帝、高僧、皇后、星、それに月──は多くのことを語ってくれた。一つは、私が人目を忍ぶ恋愛関係をもっていたこと。その通り。それから、まもなく私の知名度はアップし、スポットライトが当たるだろうですって。それは素敵!

「あなたのままでいるだけで、何でも引き付けることができるし、何でもやって来るわ。こちらから何かを呼んだり、お願いする必要はないの。あなたらしく、好きなことをやっていればいいのよ」とソレダードさん。彼女に抱き着きたい気分だった。

この日の夕食のメニューは、紫黒米とサーモンの味噌漬け。夜は、不安や回避、安心といったさまざまな「愛着スタイル」について語りながら過ごした。ベッドへ入る前に私たちは元パートナーへの手紙を書き、それを燃やしてから、ガンマ波の脳波を誘うソレダードさんの瞑想でチルアウトした。

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朝の瞑想をする筆者のモリー・オスワックス (Dolly Faibyshev/The New York Times)

DAY3:自分を見せる、自分を明かす

ブートキャンプ最終日の日曜日は、いっそう親密な時間となった。

朝はホリスティックヒーラーのジーナ・マリーさんによる、タントラ・エネルギー・ムーブメントと呼吸法のセッション。彼女の専門は「神聖なセクシャリティ」と「エモーションコード・ワーク」(囚われた感情の解放)だ。私たちは5分間、ヒップを旋回させ、さらに5分間、定位置でヒップをシェイクした。次にヨガマットの上で、自発的な過呼吸法を行った。私は指や手の感覚がなくなるくらい、深く大きく呼吸した。うめき声や叫び声を上げた女性もいた。もしかしてこれは、エクスタシー呼吸法? トリップしているみたい! だった。

セクシュアルな自分を見つめ直す

それからSMプレーのプロの「女王様」、コレット・ペルベッテさんによるセックスやファンタジー、意思疎通や羞恥心なんかに関するトークを聞いた。「私たちはいくつもの面を持っています。でも、パートナーに見せているのは一つか、せいぜい二つです」とペルベッテさんは言った。

自分の弱みや正直さを実際に体験するために、2人1組になって互いの秘密を明かし合い、その経験を参加者全体で語り合った。離婚を経験したある女性は「セクシュアルな存在として自分が見られたり、耳を傾けてもらえるのは素敵な気分だわ」と語った。私たちは彼女のことも、自分たち自身のことも誇らしかった。一つのグループとして、彼女の成長は私たちの成長でもあったからだ。

恋愛は自分に気付くためにある

私の大変化は、前の晩、直感カウンセラーと話していたときに起きた。彼女は言った。「彼は変わらないわ。慎重にならなくちゃいけないのに」。その瞬間、私は彼女の言葉の意味が分かった。私は自分がどれだけ変化したかを自覚した。自分に課したさまざまな苦行は報われたのだ。鬱々としていた数カ月の間に私は泣き尽くしてしまっていて、それからもう何カ月も泣いていなかった。それによって精神は深いところまで浄化されたし、それほど深い浄化は贅沢でさえあった。彼女の言葉によって、私の中の何かが和らいだ。

昼食の後、涙をしながらハグをして別れる時が来た。キャンプの創始者チャンさんが、私たちをもう一度水面へと送り出すために心構えを授けてくれた。「恋愛のパートナーは私たちを幸せにしてくれるために、この世にいるのではないわ。彼らがいるのは、私たちが自分に気付くためなのよ

©2018 The New York Times News Service[原文:52 Hours at Breakup Boot Camp/執筆:Molly Oswaks](抄訳:Tomoko.A)

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MYLOHAS編集部

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