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免疫治療で肺がんに勝利。アメリカの研究で明らかに

Prevention カラダや心を健康にする予防習慣

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免疫系を強化する治療を行ったところ、もっとも一般的な肺がんのタイプと診断されていた人の生存率が延びるということが初めてわかりました。これまで免疫治療の効果が示されていたのは、もっと一般的ではないがんでした。

世界のがん死の原因では肺がんが第1位

肺がん

研究によると、標準的な化学療法とともにメルク社の薬、「キートルーダ」を投与すると、およそ1年後、化学療法を単独で行った場合と比べて、死亡、またはがんが進行するリスクが半減。米国では年間およそ7万人、発見時点でがんがすでに広がっている肺がん患者が診断されますが、こうしたがんの患者にとっては瞬く間に、新しい標準的な治療になってくると見られています。

別の研究によると、免疫療法の併用(ブリストルマイヤーズスクイブの薬、「オプジーボ」と「ヤーボイ」を一緒に使います)が、腫瘍のほぼ半数に遺伝子変異のある進行肺がん患者に対して、がん悪化までの時間を遅らせる効果を化学療法よりももたらしてくれたのです。でも、そのメリットは平均2カ月までは続いておらず、キートルーダのように全生存期間を改善させるかどうかまではわかりませんでした。

すべての免疫療法はほぼ半分の患者に対してのみは効いたのですが、過去の化学療法の効果と比べればはるかに高いものなのです。

「まだまだ到達したいところまではたどりついていません」と、今回の研究には携わっていませんが、エールがんセンター肺専門家のロイ・ハーブストさんが説明してくれました。

今回の結果はシカゴで開催されたアメリカがん学会会議で議論され、著名な医学誌である『ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌で発表されました。研究は製薬企業のスポンサーを受けたもので、研究のリーダーの多くやハーブストさんはこの会社の顧問となっています。

薬について

キートルーダ、ヤーボイ、オプジーボは、「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれています。この薬の効果は、一部のがん細胞が持つ、免疫系からがん細胞を隠す“おおい”をはぐというもの。薬は静脈注射で投与されます。

キートルーダは、進行肺がんの最も一般的なタイプに対して使われています。でも、これまでは寿命を延ばすかどうかを示せないほど小さな研究に基づいて効果が示されており、医師は薬の使用に用心深い立場も取っていました。

その効果を証明できたのが、ニューヨーク大学パールムッターがんセンターの医師、リーナ・ガンジーさんによって実施された今回の新しい研究です。この研究では、616人が化学療法の投与を受け、一部の人はキートルーダも投与されるというもの。キートルーダの投与を受けない人でも、がんが進行した場合はキートルーダに切り替えることが可能です。

1年後、最初からキートルーダの投与を受けた人は69%が生存していましたが、最初から投与を受けていなかった人は49%にとどまっていました──この2番目のグループの生存期間にも研究者は驚くべき結果とみているのです。というのも、結局、半分はキートルーダの投与を受けるという治療に切り替えていたからです。

薬が最終的にどれくらい寿命を延ばすかはわかっていません──キートルーダのグループの半分以上がまだ存命中であるためです。生存期間の中央値(生存期間の順番でみたときのちょうど真ん中の人の生存期間)は、もう一方のグループに対して11カ月をちょうど超えたところ。

キートルーダの併用は、がんが進行するまでの時間も遅らせました──平均は9カ月に対して、化学療法だけのグループは5カ月。

この期間の差は進行がんにとっては大きな違い。画期的な研究になりました」と、マサチューセッツ・ジェネラル病院の肺専門家で、アメリカがん学会会議のリーダーのひとりである、アリス・ショウさん。製薬企業とのつながりはありません。

重大な副作用の割合は同じでした。ですが、キートルーダのグループでは、薬のために離脱する人が2倍となっていました。このグループの4%以上の人において肺の炎症が進んで、3人はそのために亡くなったのです。

競争

ニューヨークのメモリアル・スローン・ケタリングがんセンター医師、マシュー・ヘルマンさんは、新たに診断された進行肺がん患者というわずかに異なるグループを対象として、オプジーボとヤーボイの併用と化学療法の効果を調べる研究を引っ張ってきました。

腫瘍の遺伝子変異の程度は、「ファウンデーション・メディシン」の検査により調べ、そうしたがんの遺伝子がどれくらい変異しているかの数値に従って結果を見るため、研究が開始されてから研究の分析方法は変更されています。

679人の患者のうち、299人は腫瘍の遺伝子変異の数が高く、そのグループでは、病気の進行が見られない状態での1年後の生存率が、免疫療法のグループでは43%。化学療法のグループでは13%となっていました。一方で、免疫療法は、遺伝子変異の少ない人に対して効果を示すことはありませんでした。

「遺伝子変異の程度を調べる検査は、薬の組み合わせのメリットがだれにあるのかを判定できるツールになるわけです」とヘルマンさん。

がんが進行するまでの期間の中央値は、免疫療法では約7カ月、化学療法では5.5カ月。重大な副作用は、化学療法のグループの方がわずかに多いという結果に。

別のライバルであるジェネンテックからも、免疫チェックポイント阻害薬、「テセントリク」について、キートルーダの効果を調べた研究と同じ研究で生存期間が延びたことが発表されました

The Associated Press/ Immunotherapy Scores Big Win Against Lung Cancer in Study

訳/STELLA MEDIX Ltd.

MYLOHAS編集部

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