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「5大がん検診」って? 受けるべきがん検診は何だか知っていますか?

カラダ戦略術

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増田美加

自分の体をきちんと知ろう! がテーマの連載「カラダ戦略術」。前回は「気をつけるべき子宮まわりの病気」について、お届けしました。今回は、「受けるべき5大がん検診」について女性医療ジャーナリストの増田美加がお伝えします。

更年期世代から増える“5大がん”って?

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今、増えているがんについて、検診や予防のための対策はどのようにとっていけばいいのでしょうか。

2017年に、国内で新たにがんと診断されたのは、 977,393例 (「国立がん研究センターがん情報サービス 最新がん統計 がん罹患率、死亡率、全国推計値」より)。日本人の死因第1位は「がん」です。 世界的に見ても、日本はがん大国といえます。女性が多く罹患する5大がんは、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん、子宮がんの順に多くなっています。

更年期世代は乳がんと子宮がん。その後、消化器のがんが増えていく

40代、50代では乳がん、子宮がん(子宮頸がんと子宮体がん)、卵巣がんが多くなっていて、20代、30代では、子宮頸がんが多くを占めています。 けれども、年齢が上がれば上がるほど、女性特有のがんの割合は減っていき、消化器系のがん(胃がん、大腸がん、肝臓がん)と、肺がんが増加します。

がんへの対策を考えるときには、自分の年齢によって、注意すべきがんが違ってくることが重要になります。がん検診で早期発見できればがんは治る時代です。がんを早期発見するためには、“症状がない”うちに、定期的に適切な“がん検診”を受けることが必要です。

適切な“がん検診”とは、エビデンス(EBM=科学的証拠)のある検診のことです。人間ドックなどの高額な検診が、必ずしも適切なエビデンスのあるがん検診とは限りませんので、注意が必要です。

国が推奨していて、自治体などで行われている5つの“がん検診”の方法(子宮頸がん、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん)は、有効性が国際的にも証明されている検診です。 定期的に受けていれば、万が一がんになっても、早期発見・早期治療ができます

受けるべき“5大がん検診”とは?

近年では、がん検診の効果をエビデンスのある科学的な方法(EBM)で評価して、「効果がある」とわかってから、公共の検診として行うのが、国際的な常識になってきています。実は、がん検診には、効果があるものとないものがあるのです。

日本でも、がん検診の効果の判定は行われていて、エビデンスのある科学的な方法によって、がん死亡率の減少が認められ、厚生労働省で定められた“効果のある”がん検診の内容は、以下の5つだけです。

逆に言えば、以下の5つ以外は、エビデンスのあるがん検診はない、のです。ですから、せめて5大がん検診だけは受けてください。

検診の方法、受ける間隔と受けるべき年齢も大切ですので、注目してください。がん検診は、早くから受ければいいというものではありません。検診にも被曝の問題などデメリットがありますので、以下の年齢から受け始めることも知っておきましょう。 もちろん、症状があったら、がん検診ではなく、すぐに病院を受診して診察してもらいましょう。

胃がん検診

問診に加えて、胃部X線、または胃内視鏡検査のいずれか。 50歳以上(当分の間、胃部X線検査は40歳以上に実施も可)。 2年に1回(当分の間、胃部X線検査は年1回の実施も可)。

子宮頸がん検診

問診、視診、子宮頸部の細胞診、及び内診。 20歳以上。 2年に1回。

乳がん検診

問診及び、マンモグラフィ(乳房X線検査)。 40歳以上。 2年に1回。

肺がん検診

質問(医師が対面で行う場合は問診)、胸部X線検査、及び喀痰細胞診(ただし喀痰細胞診は、原則50歳以上で喫煙指数が600以上の人のみ。過去の喫煙者も含む)。 40歳以上。 年1回。

大腸がん検診

問診、及び便潜血検査。 40歳以上。 年1回。

出典:「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年一部改正)」で定められたがん検診の内容より

がんが1センチ大きくなるのにかかるのは、1年半

ひとつのがん細胞が、検査でわかるほどの大きさになるのに、どのくらい時間がかかると思いますか? 答えは10年から20年です。

たとえば、乳がんは、ひとつの細胞が1cmのがんに成長するまで、細胞分裂で約30回、15年~20年かかります。 しかし、乳がんが1cmから2cmになるには、たった3回の細胞分裂で済み、時間にすると1年半~2年となります。

このことから、リスクの高い年齢になったら、がん検診を1~2年毎に1回受けなければ、がんを早期発見できないことがわかると思います。

がんの転移前に見つけることが大事

今は、がん全体の6割は治ります。がんを必要以上に怖がらないことが大事です。さらに、1~2cmの早期がんで見つかれば、9割以上のがんが完治できます。 たとえば、早期の子宮頸がん、胃がん、大腸がん、乳がんは、ほぼ100%治ります。とくに、乳がんは治る可能性の高いがんです。

ただし、“無症状のうちに”発見することが大事です。症状が出てしまってからでは、早期がんとはいえません。早期のがんには、まず症状はないのです。

がん細胞は、まわりの正常な組織を破壊しながら広がっていきます。時間が経つと、がんは血管やリンパ管の流れにのって、ほかの臓器へと移動し、そこでかたまりをつくります。がんの転移です。

がんが転移せず、その場にとどまっている段階なら、治療は比較的簡単。けれども、がんが転移してしまうと、完治は難しくなります。 ですから、がんは進行して転移する前に、自覚症状のない早期のうちに、発見することが大切です。

正しい知識をもって、がん検診を正しく受けてください。あなたとあなたを愛する人のために……。

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増田美加・女性医療ジャーナリスト

2000名以上の医師を取材。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。 著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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