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快楽が幸せに結びつかない科学的な理由

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冠ゆき

幸福の探求は、いつの時代も人生における大きなテーマ。古今東西、相当な数の議論や考察がされてきたように思いますが、それにもかかわらず、いまだ終止符は打たれていません。

快楽と幸福は、似て非なるもの

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アメリカの内分泌学者Robert Lustig(ロバート・ラスティグ)教授は、それは、人々が喜び(快楽)と幸せを混同しているからだと考えます。

この2つは全く異なるものです。快楽は、束の間しか続かず、単独のもの、本能的であり、また物質にかかわるものです。(中略)逆に、幸福は、長く続くもので、精神的であり、社会的な関係とつながるものです。

(「So Soir」より翻訳引用)

同教授はさらに、この2つの違いを科学的に説明しています。快楽は、飲み会、SNSでのコミュニケーション、憂さ晴らしのショッピングなど、娯楽一般で得られるもので、ドーパミンを誘発します。

ドーパミンは(神経の)報酬系を活性化し、ニューロンを刺激します。ところが、ニューロンは受ける刺激が多すぎると死んでしまう傾向があります。「しかし、ニューロンには生き残るための防衛システムが備わっていて、被害を最小にとどめるため、刺激を感じるレセプターの数を減らすのです」

(「So Soir」より翻訳引用、「」内は同教授の著書内の言葉)

レセプターが減ってしまうと、同じ強度の刺激では満足することができなくなります。甘いものやコーヒー、SNS、どれでイメージしても構いませんが、刺激の度合いが過ぎると、最初は1の量で満足できたものが、それでは物足りなくなり、2倍、3倍と量を増やすようになってしまいます。言うまでもなく、これが依存症の始まりです。アルコール、ニコチン、薬物中毒までいかなくても、ゲーム依存、ネット依存、スマホ依存、買い物依存と、身近な依存症のリスクは、挙げればきりがありません。

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他方、よく知られているように、幸福に関係するホルモンは、セロトニンです。

ドーパミンと異なり、このホルモンは、一般的に充足感と同化するものです。興奮作用とは違って長く続くもので、ニューロンを刺激せず、むしろ抑制するため、ニューロンに有害な作用を持ちません。

(「So Soir」より翻訳引用)

しかも、ドーパミンとセロトニンは相互関係にあります。

ドーパミンを生成すればするほど、セロトニンのレベルが下がる可能性は高くなります。

(「So Soir」より翻訳引用)

つまり、刺激ばかり求めていては、かえって幸せから遠ざかる可能性が高くなるということ。もちろん、適度な喜びは、毎日の生活に彩を添えるものですし、人生から押しやってしまう必要はないでしょう。けれども、刹那の快楽でしかない楽しみをどれだけ集めても幸福に近づくわけではない、と覚えておく必要がありそうです。

幸福ホルモン「セロトニン」を促す4つのポイント

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長いスパンで充足感をもたらしてくれるセロトニン。その生成を助けるのに役立つポイントを、同教授は4つ挙げています。

十分な睡眠エクササイズコルチゾールを減らす活動砂糖分が少なくトリプトファンとオメガ3を多く含む食事

(「So Soir」より翻訳引用)

この項目を見ると分かるように、どうやら、幸せを得るには日頃の生活がものをいうようです。“本当の幸せは、決して買うことができない”という言葉を、いま一度胸に刻みたくなりました。

So Soir

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