1. Home
  2. MIND
  3. 快楽が幸せに結びつかない科学的な理由

快楽が幸せに結びつかない科学的な理由

9,173

冠ゆき

幸福の探求は、いつの時代も人生における大きなテーマ。古今東西、相当な数の議論や考察がされてきたように思いますが、それにもかかわらず、いまだ終止符は打たれていません。

快楽と幸福は、似て非なるもの

1805_happiness_01

image via shutterstock

アメリカの内分泌学者Robert Lustig(ロバート・ラスティグ)教授は、それは、人々が喜び(快楽)と幸せを混同しているからだと考えます。

この2つは全く異なるものです。快楽は、束の間しか続かず、単独のもの、本能的であり、また物質にかかわるものです。(中略)逆に、幸福は、長く続くもので、精神的であり、社会的な関係とつながるものです。

(「So Soir」より翻訳引用)

同教授はさらに、この2つの違いを科学的に説明しています。快楽は、飲み会、SNSでのコミュニケーション、憂さ晴らしのショッピングなど、娯楽一般で得られるもので、ドーパミンを誘発します。

ドーパミンは(神経の)報酬系を活性化し、ニューロンを刺激します。ところが、ニューロンは受ける刺激が多すぎると死んでしまう傾向があります。「しかし、ニューロンには生き残るための防衛システムが備わっていて、被害を最小にとどめるため、刺激を感じるレセプターの数を減らすのです」

(「So Soir」より翻訳引用、「」内は同教授の著書内の言葉)

レセプターが減ってしまうと、同じ強度の刺激では満足することができなくなります。甘いものやコーヒー、SNS、どれでイメージしても構いませんが、刺激の度合いが過ぎると、最初は1の量で満足できたものが、それでは物足りなくなり、2倍、3倍と量を増やすようになってしまいます。言うまでもなく、これが依存症の始まりです。アルコール、ニコチン、薬物中毒までいかなくても、ゲーム依存、ネット依存、スマホ依存、買い物依存と、身近な依存症のリスクは、挙げればきりがありません。

1805_happiness_02

image via shutterstock

他方、よく知られているように、幸福に関係するホルモンは、セロトニンです。

ドーパミンと異なり、このホルモンは、一般的に充足感と同化するものです。興奮作用とは違って長く続くもので、ニューロンを刺激せず、むしろ抑制するため、ニューロンに有害な作用を持ちません。

(「So Soir」より翻訳引用)

しかも、ドーパミンとセロトニンは相互関係にあります。

ドーパミンを生成すればするほど、セロトニンのレベルが下がる可能性は高くなります。

(「So Soir」より翻訳引用)

つまり、刺激ばかり求めていては、かえって幸せから遠ざかる可能性が高くなるということ。もちろん、適度な喜びは、毎日の生活に彩を添えるものですし、人生から押しやってしまう必要はないでしょう。けれども、刹那の快楽でしかない楽しみをどれだけ集めても幸福に近づくわけではない、と覚えておく必要がありそうです。

幸福ホルモン「セロトニン」を促す4つのポイント

1805_happiness_03

image via shutterstock

長いスパンで充足感をもたらしてくれるセロトニン。その生成を助けるのに役立つポイントを、同教授は4つ挙げています。

十分な睡眠エクササイズコルチゾールを減らす活動砂糖分が少なくトリプトファンとオメガ3を多く含む食事

(「So Soir」より翻訳引用)

この項目を見ると分かるように、どうやら、幸せを得るには日頃の生活がものをいうようです。“本当の幸せは、決して買うことができない”という言葉を、いま一度胸に刻みたくなりました。

So Soir

    specialbunner

    Ranking

    1. インフルエンザ予防接種を受けるべきか迷っています。医師の答えは...

    2. のどちんこの腫れを放っておかないほうがいい、5つのシビアな理由

    3. やせたいときでも食べてOK!な食材10選

    4. ダイエットの勘違い。ぽっこりお腹は体重を減らしても解消されません!

    5. カヒミ・カリィさんの癒しに欠かせない。家に増え続けているものとは...

    6. 「ぎっくり腰」になったとき、すぐにやるべき対処法は?

    7. シーズン到来! 知っておきたいインフルエンザの新常識【2019年版】

    8. 女医さんに聞く、デリケートゾーンのモヤモヤを吹き飛ばすヒント

    9. 美容好きも注目! 福本敦子さんの「自分を慈しむ」暮らしのヒント3つ

    10. 「1日おきの断食」をたった1カ月ほど続けたら?

    1. インフルエンザ予防接種を受けるべきか迷っています。医師の答えは...

    2. 飛行機、新幹線で選んではいけない席とは?

    3. あっという間に、最高の柔軟性が手に入る! 「最新ストレッチ」とは?

    4. カリスマトレーナーが教える「腕と腹筋の週末集中トレーニング」

    5. 風邪ひきそう! そんなときに食べたい、栄養満点簡単スープ

    6. 風邪の症状が辛くなったら、徹底的に〇〇することがいちばん!

    7. 肩こり・首こり改善にはストレッチ! 最速で柔軟性をアップさせる方法とは

    8. 美容好きも注目! 福本敦子さんの「自分を慈しむ」暮らしのヒント3つ

    9. やせたいときでも食べてOK!な食材10選

    10. 女医さんに聞く、デリケートゾーンのモヤモヤを吹き飛ばすヒント

    1. インフルエンザ予防接種を受けるべきか迷っています。医師の答えは...

    2. 風邪の引きはじめ、医師・栄養士がすすんで食べているものは?

    3. 「更年期」を迎えると体や気持ちはどう変わる? 膣がにおうのは正常?

    4. やせやすい体をつくる食事の3大ルール。午前中は何を食べるとベター?

    5. 風邪じゃないのに「のど」がつらい...甲状腺がんを疑うべき6大サイン

    6. 疲労回復の権威が教える「疲れ」のとり方。ほぐすべきは肩より脳!

    7. 1日1万歩は歩き過ぎ? ウォーキングの新常識とは?

    8. あっという間に、最高の柔軟性が手に入る! 「最新ストレッチ」とは?

    9. 熱や風邪で動けない! 寝こんだときに食べるとよいもの、悪いもの

    10. 発症率は男性の3倍! 女性が「甲状腺がん」を気をつけるべき理由