1. Home
  2. EAT
  3. 米研究チームが明かす。運動にはスポーツドリンクよりもバナナ

米研究チームが明かす。運動にはスポーツドリンクよりもバナナ

The New York Times

2,477

スポーツ時のエネルギー供給と終了後のスピーディーなリカバリーについて、バナナとスポーツドリンクを比べたところ、バナナに軍配が上がる、という研究結果が明らかになりました。

この研究では、スポーツ中に炭水化物を摂取した場合に細胞にどんな影響が及ぶかを比較。運動をする人にとって大事な消炎作用やその他の利点で、天然のフルーツであるバナナがスポーツドリンクを上回りました。

糖のもつ「エネルギー供給、回復、消炎作用」

1805_banana_01

image via shutterstock

トレーニングなどが長時間に及ぶときには途中、飲食によって炭水化物を摂取すると、より長い時間続けることができたり、より集中力が高まったりする上、リカバリーも速いということは、スポーツ選手やコーチたちが長年信じてきたことで、さまざまな研究でも証明されています。

炭水化物は筋肉にすぐにエネルギー供給ができる上、運動による生理学的なストレスを和らげ、さらに運動後の炎症を抑えもします。最も消化されやすく簡単に持ち歩ける炭水化物は糖(グルコース、フルクトース、スクロースなど)で、運動をする人の場合、スポーツドリンクで摂取していることが多いはずです。

人工的なスポーツドリンクを避けたい志向

しかし、スポーツドリンクは天然のものではなく人工的に作られたもので、香味料その他の化学調味料が含まれています。だから、なるべくなら避けたいと思う人もいることでしょう。

スポーツ中、もっとヘルシーに炭水化物を取るために、フルーツがスポーツドリンクの代わりにならないか? 米アパラチアン州立大学ノースカロライナ・リサーチキャンパスの研究員たちは、こう考えるようになりました。バナナをはじめほとんどのフルーツは糖分、中でも果糖のフルコースが豊富。さらにスポーツ時のパフォーマンス向上やリカバリーにプラスな他の天然物質も含まれているからです。

2012年に発表された最初の実験では、激しいサイクリングをする際に水だけを飲むよりも、スポーツドリンクを飲むかバナナを食べる方がパフォーマンスが上がりました。そして、サイクリング後の体内の炎症レベルも低いことが判明しました。

水、スポーツドリンク、バナナでテスト

1805_banana_02

image via shutterstock

さらに今年3月、米科学誌『プロスワン』に新たな実験が発表されました。より高度な技術を使って、自転車に乗る人の体内の細胞の変化を追跡したのです。

今度はサイクリストの男女計20人にリサーチキャンパスで数回にわたって、75キロ相当の長距離サイクリングを行ってもらいました。最初の1回目に飲んだのは全員水だけ。1回目以降は水以外に、30分おきにスポーツドリンク約240mlを飲むか、バナナ約半分を食べてもらいました。そしてサイクリングの前後と、終了してから45時間後までの間に数回、採血しました。

調べたのは、体が感じているストレスを表すとされるメタボライト(代謝産物)で、スポーツの前後で変化が現われます。また血液細胞を分離し、炎症に関わる遺伝子の活動にも注目しました。

すると予想された通り、血中の炎症マーカーは、水だけしか飲まなかった場合の方が高く、途中でバナナかスポーツドリンクを摂取した方がずっと低いという結果でした。また、バナナかスポーツドリンクのどちらかの方が、体のストレスも低かったのです。

しかし、いくつかの遺伝子の活動には違いがありました。特に運動中にバナナを食べると、血液細胞が「COX-2」(シクロオキシゲナーゼ-2)という酵素の前駆体(前の段階の物質)を作る量が少なくなっていました。これは、水だけやスポーツドリンクを飲んだ場合ではみられなかった影響です。

お腹が膨れるのが残念なところ

COX-2という酵素は、プロスタグランジンという物質の生成を促しますが、プロスタグランジンが発生すると炎症の度合いが激しくなってしまいます。つまり、運動後の血液細胞の中にCOX-2の前駆体があまりできなければ、COX-2も減り、炎症も軽くて済むということです。

実験を率いたデビッド・ニーマン氏によると、COX-2はイブプロフェンなどの抗炎症薬によって抑制されることが知られていますが、同じような効果がバナナにあるかもしれないとは研究者たちも今まで考えたことがなかったそうです。

ニーマン氏いわく、バナナが運動後の血液細胞にどう影響するのかや、30分ごとにバナナ半分を食べるのが適量なのかといった問いはこれからの課題です。また炭水化物の量ではバナナ半分とコップ1杯分のスポーツドリンクはほぼ同じですが、バナナの方がお腹が膨れ、運動を続ける気がくじけてしまうかも、というのもポイントです。

研究チームは今後こうした点や、バナナよりもさらに糖を含むナツメヤシなど、他のフルーツの効果も研究していく予定です。その結果を待つまでの間も、運動をするときにナチュラルで安く、持ち歩きにコンパクトなスポーツドリンクの代わりが欲しい人には、「バナナはかなり良さそう」だとニーマン氏は述べています。

© 2018 The New York Times News Service

[原文:Bananas vs. Sports Drinks? Bananas Win in Study/執筆:Gretchen Reynolds](抄訳:Tomoko.A)

MYLOHAS編集部

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 「自然に痩せる体」を作るのは、あのビタミンだった!

    2. 毎日のみそ汁でぐっすり眠れるように? 医師考案のおすすめ具材レシピ

    3. アボカド好きに朗報!しっかり果肉が詰まったおいしいアボカドを選ぶ方法

    4. むくみが気になるなら避けて。塩分を多く含む8つの食品

    5. ジェニファー・ロペスも挑戦した、10日間で砂糖中毒から抜け出す方法

    6. 「背中が痛い!」それ、実は重大な問題かも。医師の診察を受けるべきサイン

    7. ポリフェノールや食物繊維。りんごのダイエットパワー3つ

    8. その気持ち悪さ、8つの意外な原因のせいじゃない?

    9. 女医さんに聞く、デリケートゾーンのモヤモヤを吹き飛ばすヒント

    10. 8分を惜しまないで。座りっぱなしで死なないために毎日できること

    1. 自信がないお尻が1分で変わる! ゆる関節ストレッチ術

    2. ごっそり髪が抜けた、トイレが近い...早めに検査すべき病気の兆候10

    3. 「背中が痛い!」それ、実は重大な問題かも。医師の診察を受けるべきサイン

    4. 女医さんに聞く、デリケートゾーンのモヤモヤを吹き飛ばすヒント

    5. その気持ち悪さ、8つの意外な原因のせいじゃない?

    6. LDLコレステロール値を下げたい! コレステロールを下げる食品&食べ方

    7. アボカド好きに朗報!しっかり果肉が詰まったおいしいアボカドを選ぶ方法

    8. 胃痛や腹痛を早く治す方法とは? マッサージやペパーミントが味方に

    9. むくみが気になるなら避けて。塩分を多く含む8つの食品

    10. ジェニファー・ロペスも挑戦した、10日間で砂糖中毒から抜け出す方法

    1. 有酸素運動と筋トレのいいとこどり! 道具不要なトレーニング4つ

    2. 「背中が痛い!」それ、実は重大な問題かも。医師の診察を受けるべきサイン

    3. その気持ち悪さ、8つの意外な原因のせいじゃない?

    4. 胃痛や腹痛を早く治す方法とは? マッサージやペパーミントが味方に

    5. 鼻づまりを解消する、即効性のある3つの方法

    6. たっぷり寝たのに眠いのは? 女性に多い「睡眠障害」5つのタイプ

    7. 炭水化物は摂ってよし! ダイエットがきちんと続く1週間の食事パターン

    8. ただの腰痛と間違えやすい、気をつけたい6つの病気

    9. あー、鼻水がとまらない! そんなときはこの手をつかって

    10. 女医さんに聞く、デリケートゾーンのモヤモヤを吹き飛ばすヒント