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カップルのピンチ!? 不倫をプラスに変える方法

The New York Times

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結婚生活が破綻する理由はたくさんある。でも、一番よくある、しかも乗り越えるのがとても辛い経験といえば、夫や妻の「不倫」が発覚することだろう。

「不倫」とあえてカッコ付きで書いたのは、何を指して不倫と呼ぶかは、カップルによって千差万別だから。夫がこっそりポルノ動画をみて自慰していることに裏切られた気持ちになる人もいれば、性的な関係を持たないプラトニックな付き合いでも妻が他の男性と会うのが許せない人もいる。けれど、一般的には、不倫といえば配偶者以外の誰かとセックスをする仲になることだ。

既婚では女性の15%、男性の25%が不倫経験者

不倫はいまに始まったことじゃない。人類が特定の相手とカップルになる意識を持つようになった、はるか遠い昔から存在している人間のさがであり、マリッジ・カウンセラーによれば、2人が不仲だろうが幸福だろうが、不倫は起きてしまうのである。

アメリカン・アソシエーション・フォー・マリッジ&ファミリーセラピー(AAMFT)の全米での調査をみると、結婚している女性の15%、同じく男性の25%が不倫の経験があると回答。性行為を伴わないが恋愛感情を抱いた相手がいる例を含めると、不倫率はさらに約20%跳ね上がる。また、家庭の外に働きにでる女性の増加と不倫の増加には、相関関係があるとも明らかになった。夫や妻に愛人がいるのを知ることは誰にとっても大変なショックだが、不倫という行為自体は決して珍しいものではないというわけだ。

不倫を乗り越えて、さらに絆が深まることも

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どうみても、カップルにとって最悪の事態であり、できるものなら自分の身に降りかかって欲しくない不倫。ところが、実はポジティブな側面もあるとする主張が、近ごろ話題になっている。

自著のなかで、配偶者の裏切りをきっかけに2人の関係を見つめ直して修復することを選び、以前より絆を深めた夫婦が少なくないことを明かした、ニューヨーク在住のサイコセラピストのエスター・ペレルの言である。

「もちろん、夫婦関係を完全に破壊してしまう不倫もある」と認めたうえで、ペレルは「信じていたパートナーの裏切りは、骨の髄まで達する痛みなのは間違いない。だが、傷は癒すことができる。浮気をする一方で、配偶者のことを心から想っている人は大勢いるし、嘘をつかれていたとわかったあとも相手を愛し続けて、もう一度、一緒にやり直したいと思う人もやはりたくさんいる」と述べている。

筆者の友人もそんなひとり。夫の不倫がバレた直後は「あいつを叩き出してやるって思ったわ。でも気がついたの。私は離婚を望んではいないって。母は離婚して3人の子どもをひとりで育てた。私は自分の子ども時代を繰り返したくなかったのよ。2歳だった息子に父親と一緒の暮らしをして欲しかった。でも、結婚生活を続けるなら、夫とともにきちんとカウンセリングを受けるべきだともわかっていた」と友人は話してくれた。

十数回にわたるセラピストとのセッションを経て、友人はある洞察に行き着いた。「私は完璧じゃない。息子の世話にばっかり集中して、夫が求めているものをおざなりにしていたわ。人間はみな間違いを犯すし、そこから学べばいいのよ。私たち夫婦は、どうやってお互いの気持ちを語ればいいのか、相手の話をちゃんと聞くとはどういうことかを学んだの。私は彼を愛してるし、尊敬もしてる。別れなくて本当に良かった。素晴らしい父親で、刺激的なパートナーだわ。完璧な結婚生活なんてありえないんだから、お互い助けあって、良くしていくしかないでしょ。不倫と向き合ったことは私たちを強くしてくれたわ」

離婚のトラウマは、ときに不倫のトラウマより根深い

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友人の例のように、多くの不倫は、何かしらの誘惑やたまたまの出会いを引き金に、日頃から溜め込んだ配偶者への不満の反動として起きるようだ。あるいは、誰かと正面から対峙することを避ける性格や、他人と深く親密に関わることを恐れる気持ち、心の根底にある不安感など、配偶者の個人的な心理状態に根ざしている場合もある。

だが、どうしようもない不一致や、身体的または精神的虐待がない限り、夫婦の双方に結婚生活を続けたい強い意思さえあれば、カウンセリングなど専門家のサポートを受けて、不倫という危機を乗り越え関係を修復できるチャンスは、かなり高い。これは一考に値する。なぜなら、離婚のトラウマはしばしば、不倫のそれよりもずっと苦しいものだからだ。

マリッジ・カウンセリングを数多く手がけるサイコセラピストのミッチェル・ワイナー・デイヴィスは「DVなどの虐待や、アルコールや薬物への依存症が絡むケースはまったく別として、離婚は往々にして、問題を解決するより、新たな問題を生みだすことのほうが多い」と指摘する。

とはいえ、不倫で失われた信頼を回復する道のりは決して楽なものではなく、焦らずに時間をかける必要がある。それでも、これまで目をそむけて、話し合うことも避けてきた夫婦の関係性を共通の問題として分かち合うことで、互いに必要なもの、欠けているものを理解できるようになり、絆を深めていく意義は大きい。不倫によって結婚を壊すのではなく、不倫をきっかけに、より良い夫婦関係を築くのである。

この際にカウンセリングの果たす役割は重要だ。「不倫というのは特別な状況で、的確なハンドリングをする手腕が求められる」として、ワイナー・デイヴィスは経験豊富な専門家のアドバイスを受けることをすすめている。

©2018 The New York Times News Service[原文:When a Partner Cheats/執筆:Jane E. Brody](翻訳:十河亜矢子)

MYLOHAS編集部

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