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幻想的な美しいかがり火。伝統の妙技に魅了される岐阜県・「鵜飼い」

旅するデザイナーの冒険の書

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年を重ねると小さい頃は興味がなかったことになぜか興味がわいてきたりします。例えば、歌舞伎、能、相撲、神社やお寺など。最近は人形浄瑠璃やお茶も気になります。この歳になってだんだん興味が渋くなってきている気がします。日本の文化や習わしに触れたくなり、ある時ふと、そういえば「鵜飼い」ってなんなのだろうと思い出し、背景を調べてみることにしました。

岐阜市の夏の風物詩、約1300年前より今に伝わる古典漁法「鵜飼い」

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鵜飼いとは、鵜(ウ)を使って鮎などを獲る、漁法のひとつ。現在では漁業というより、観光業(ショー)として行われている場合が多いようなのですが、鵜の首には紐がしめつけてあり、鮎を飲み込まないように調整し、オエッて吐き出させるとか。考えれば考えるほど不思議な文化であることに興味が湧き、岐阜の友人に会いにいくタイミングで行ってみようということになり、早速予約! 岐阜県の長良川にやってきました

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金華山の上に見えるのが岐阜城。その山の麓に鵜飼いを見るための舟があります。

長良川の鵜飼いは日本で唯一、皇室御用達

鵜飼いでは、平底の小船の舳先で焚かれるかがり火が、照明のほかに鮎を驚かせる役割を担っています。かがり火の光に驚き、動きが活発になった鮎は、鱗がかがり火の光に反射することで鵜に捕えられるとのこと。鵜ののどには紐が巻かれており、ある大きさ以上の鮎は完全に飲み込むことができなくなっており、鵜匠はそれを吐き出させて漁獲とするそう。紐の巻き加減によって漁獲する鮎の大きさを決め、それより小さい鮎はウの胃に入るのです。鵜飼いは、かがり火に集まってくる鮎が月明かりに惑わされるのを防ぐため、満月以外の日に行われるのです。

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鵜飼いを邪魔してはいけないと、照明は最低限の光に。とても薄暗い桟橋から舟に乗ります。

鵜飼いの歴史は深く、約1300年も前から始まります。長良川で獲れた鮎は皇居だけでなく明治神宮前や伊勢神宮にも奉納されているとのこと。長良川の鵜匠の正式な職名は「宮内庁式部職鵜匠」なのです。

永く伝え守られてきた伝統文化。幻想的な鵜飼い

鵜匠の伝統の装束はとても古風で独特。なんだか絵本で見た浦島太郎のような様子。乗っている舟もかがり火もプリミティブ! なんだか急に違う時代に来てしまったかのよう。かがり火と火の粉が幻想的で美しく、とても静かに漁は行われます。鵜匠の掛け声や川の音などはあるものの、あまりの静けさに違和感さえ感じてしまったくらい。厳粛な空気とともに舟はゆっくりと川上からやってきます。

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鵜匠が鵜を手際よく引き上げます。

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鵜に、飲み込めなかった鮎をオエッて出させている瞬間!

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5艘一斉に鮎を浅瀬に追い込んでいる様子。鵜飼のクライマックス「総がらみ」。

鵜と手綱を操る鵜匠の一体の妙技は実に見事

鵜匠は常に鵜のことを大切に思って行動します。鵜匠にとって鵜の存在は「家族同然」。共に生活し、漁をする毎日を積み重ねていくことで、鵜匠と鵜との間には絆が生まれるのだそう。年老いて漁を引退した鵜も、引き続き鵜匠の家で暮らします。鵜匠の鵜に対する愛情が伝わるからこそ、鵜は毎日頑張って魚を捕ってくれるのだと言います。鵜匠と鵜の深い絆を知ると、より鵜飼いを楽しむことができます。

鵜飼で捕られた鮎は、鵜鮎(うあゆ)と呼ばれ、人気を博しています。鵜がくちばしで捕らえると同時に鮎を瞬間的にシメるため、傷みが少なく鮮度も保たれ、身のしまったおいしい鮎となるそう。この時の、くちばしの跡がついていることが鵜鮎の証拠でもあります。

伝統となって今も続いている鵜飼いは年中開催しているわけではありません。長良川の鵜飼いの今年の開催期間は5月11日から10月5日まで。もう直ぐ開幕です。

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