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ダイエットにカロリー制限はもう必要ない。米研究チームが発表

The New York Times

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ダイエットに挑戦したことがある人なら誰しも、摂取カロリーを少なくすることが痩せるための絶対条件と思っているだろう。

ところが、先ごろ米国医師会が発行するジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に掲載された最新の研究報告で、衝撃の事実が明らかになった。カロリー計算をしたり食べる量を制限したりしなくても、体重を減らせるというのだ。

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image via shutterstock

成功のカギは食事の内容にあった。

人工甘味料、白米など精製した穀類、加工食品を避け、たっぷりの野菜と自然のまま手を加えていない食品を主に食べること、いいかえるなら、脂肪分と炭水化物が少ない食生活を送るのである。しかも、人それぞれ身体が栄養を摂取する仕組みや量は異なっており、DNAに応じた個別ダイエット法が望ましいとする説が流行っているが、この痩身食事法ならどんな人にも当てはまることが科学的に証明された。

ローカーボ組とローファット組で実験

スタンフォード・プリベンション・リサーチ・センターのクリストファー・D・ガーデナー栄養学部長が率いた研究は、アメリカ国立衛生研究所をはじめとする機関から800万ドル(約8億4000万円)の予算を受け、600人を超える被験者の協力を得た1年がかりの大規模なプロジェクト。

実験への参加に応じた体重超過、肥満の人々は、炭水化物少なめ(ローカーボ)組と脂肪分少なめ(ローファット)組の2つに分けられ、最初に、栄養士の指導で、栄養価が高く加工を最小限に抑えた食品を摂ることと、できるだけ家で調理して食べる生活習慣のレッスンを受けた。

ローファット組はソフトドリンク、フルーツジュース、マフィン、白米などは低脂肪であっても避け、食べるのは、玄米や大麦、レンズ豆、赤身の肉、低脂肪の乳製品、キヌア、生の果物、豆類など。これに対して、ローカーボ組には、オリーブオイル、サーモン、アボカド、ハードチーズ、野菜、ナッツ類、自然の草や虫を食べて育った動物の肉が推奨された。

国のガイドラインに示される適度な運動をすることは奨励されたが強制ではなく、定期的な栄養士とのミーティングではもっぱら、適切な食べ物や、食生活を変化させ、それを継続させるためのコツといった話し合いに費やされた。

お腹が満たされるまで食べていいルール

今回の実験がこれまでの同様の実験と大きく違うのは、炭水化物や脂肪の摂取に制限をもうける厳格な食事規制やカロリー制限を一切おこなっていない点にある。被験者は加工されていない自然本来の食品であれば、お腹が満たされるまで好きに食べていい。

目標数値や食事回数のきまりなどは全くなかったにも関わらず、ガーデナー学部長は「どちらのグループも平均的に目にみえて減量しました。もちろん幅はありますし、体重が増えた人もなかにはいます。ただ、一番減量に成功した層では23kg〜27kg減を記録しました」と語り、こうした人々は食べ物との付き合い方が一変したと指摘する。「車のなかやテレビの前に座っての食事はしなくなり、家で料理をして家族そろってテーブルを囲むことが増えたのです」

減量に成功する食事のポイントは、量ではなく「質」

1年にわたる実験の間、研究者チームが口をすっぱくして説いたのはただひとつ。質の高い食品を摂ることだけだった。加工食品や人工甘味料を添加したものは極力食べない、野菜や自然食品中心の食事をとるという習慣のすすめだ。

「低脂肪ブラウニーといううたい文句につられて買うのはやめてくださいと言いました。低脂肪ブラウニーだろうが、低炭水化物ポテトチップスだろうが、ブラウニーやチップスにかわりはないんですから」とガーデナー学部長は話す。

被験者の多くも、食事の量や内容、生活習慣にこまごまとした厳しい制限や義務がなく、カロリーを考えなくていいことに驚き、そしてほっとしていたという。実際、アメリカ疾病予防管理センターなどでは、減量したい人には、飲んだり食べたりしたものは毎日すべて記録して、カロリーを算出するようにと指導している。さらに、この方法だと、摂取するカロリーを減らすと同時に、運動によってカロリーの燃焼もしなければならないとされる。

だが、カロリーではなく、食べ物の質にフォーカスしたガードナー学部長らの研究によれば、1年間でローカーボ組は平均約6kg、同じくローファット組は約5.3kg減量。どちらのグループもウエストサイズ、体脂肪率、血圧、血糖値などが減少し、健康度が向上したこともわかった。

DNAと減量度合いは関係なし

今回の研究では、すべての被験者のDNAサンプルをとり、脂肪と炭水化物の代謝に影響する遺伝子変異体の分析も行なったが、結論をいうと、この食事法による体重の増減の度合いと遺伝子型の違いには何の関係性もみられなかった

また、炭水化物を摂ると高いレベルのインスリンが分泌される人が、ローカーボの食生活でインスリン抵抗性が改善されたかについても分析したが、こちらは残念ながら、効果は見出されなかった。

ガーデナー学部長は、カロリーなんてどうでもいいと、この研究結果が示すわけではないと強調する。結局のところ、意識していなかっただけで、2つのグループはどちらも、実験の終わりには以前より少ないカロリー摂取量になっていたのも事実だからだ。

「つまり、どのくらいのカロリーを摂取したかを食べるたびに計算し、500キロカロリー以内に抑えなさいなど、数値をあげて指導するのは間違っているということです。ダイエットをしようとする人が辛い気持ちになるだけですしね。大切なのは基本的な食事の質。多くの野菜と自然な食材を摂って、精製した穀類や人工甘味料、添加物などを加えた加工食品を極力減らすのがポイントです」とガーデナー学部長はしめくくった。

©2018 The New York Times News Service

[原文:The Key to Weight Loss Is Diet Quality, Not Quantity, a New Study Finds/執筆: Anahad O’Connor](抄訳:十河亜矢子)

MYLOHAS編集部

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