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婦人科検診=子宮がん検診ではありません! 年1回受けたい「婦人科検診」とは?

カラダ戦略術

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増田美加

自分の体をきちんと知ろう! をテーマにした、女性医療ジャーナリスト・増田美加さんによる連載「カラダ戦略術」。前回は「閉経のサイン」について解説しました。今回は「年1回受けたい「婦人科検診」についてお届けします。

婦人科のかかりつけ医をもっていますか?

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via image shutterstock

婦人科医は、女性の一生のパートナーになれる存在です。できれば、信頼できる婦人科医を見つけておけるといいですね。20代を過ぎたら婦人科のかかりつけ医をもって、40代、50代、60代になっても、何かあったときに相談できる関係をつくっておけると、病気予防やヘルスケアに役立ちます。

女性は普段から、不調がなくても年1回は「婦人科検診」を定期的に受けることが大切です。なぜならば、女性の体と心は、女性ホルモンのサイクルによって、良くも悪くも影響されているからです。毎月の生理のサイクルで、元気で前向きにもなれるし、つらい不調が出てへこんでしまうこともありますね。

女性ホルモンのダイナミックな波が、病気や不調に影響

女性の体と心の変化は、毎月の女性ホルモンの変化だけではありません。女性の一生には、初潮、妊娠、出産、閉経というダイナミックな波があります。こうした女性の一生の中で起こる、体と心の変化やリズムをつくっているのも女性ホルモンなのです

思い返してみてください。10代の思春期に生理が始まってからしばらくは、生理の周期が安定せず、体や心のトラブルが増えませんでしたか? 生理不順、生理痛などが起き、ニキビができたり、精神的に不安定でイライラしたり……。10代の思春期に体調やメンタルが安定しないのも、女性ホルモンの仕業です。

20代、30代、40代…起こりやすいトラブルや病気が変化します

それが、20代、30代の成熟期に入ってくると、いつのまにか体も心も安定してきます。この時期が人生の中で最も女性ホルモンのバランスがよく、妊娠、出産にも適しているのです。

一方で、不妊症、月経困難症(生理痛)、生理不順、PMS(月経前症候群)、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫、子宮頸がん、性感染症、うつ、膠原病や甲状腺の病気など、20代、30代の成熟期だからこそ起こりやすいトラブルや病気があります。

そして、40代に入り、女性ホルモンの分泌は下降線をたどり、更年期へと突入します。更年期世代で閉経(平均50.5歳)を迎え、女性ホルモンの分泌もガクッと少なくなります。女性ホルモンが激減することで、更年期障害が起こったり、老化が進み、さまざまなトラブルや病気が生じやすくなります

不調がなくても年1回は婦人科に行きましょう

女性を美しく輝かせるのも、トラブルや不調を起こすのも、女性ホルモンの変化の影響。女性ホルモンは、こんなに私たち女性の一生に大きくかかわっているのです。女性の一生の中で、女性特有の体と心の変化によって起こりやすい、トラブルや病気について知っていれば、対処法もわかってくるし、予防のために賢く婦人科を利用することができるのでは、と思います

生理(月経)周期は順調か、月経血にかたまりはないか、生理(月経)痛はひどくないかなど、自分でチェックして不安があれば、いつでもかかりつけ医を受診しましょう。若いころからのメンテナンスが将来の閉経後の人生をよりよく過ごせるかどうかに影響します。不調があれば不調を改善して、日ごろから卵巣、子宮のメンテナンスを心がけましょう。

年1回、おこないたい婦人科検診

不調がなくても、年1回の婦人科検診は、大人の女性の常識です。「子宮頸がん検診を受けているから大丈夫」と、よく子宮頸がん検診=婦人科検診と思っている方がいますが、子宮頸がん検診は、婦人科検診の1項目に過ぎません。ほかにも、受けてほしい検査があります。

とくに、受けてほしいのは、“経腟超音波検査”。経腟超音波は情報量が多く、子宮と卵巣の様子がよくわかります。不妊の原因となる病気やトラブルの早期発見につながります。性経験がある人は、おりもの検査や性感染症検査も受けます。

婦人科検診で受けておきたい検査の内容を紹介します。婦人科クリニックによって多少の違いがありますが、婦人科のかかりつけ医をつくって相談するといいですね。

婦人科検診メニュー(例)

  • 子宮頸がん検診(細胞診)
  • 経腟超音波検査 子宮、卵巣の形や大きさを超音波の画像で見ます。子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫の有無などをチェックできます。
  • 血圧チェック
  • 血液検査 貧血の有無、栄養状態、肝機能、腎機能、コレステロール、血糖、甲状腺疾患、膠原病などをチェックします。特に女性に多い甲状腺疾患、膠原病などの血液検査は大切です。
  • 尿検査 タンパク、糖、細菌の有無などをチェックします。
  • おりもの検査 細菌、クラミジア、淋菌、カンジダ、トリコモナスなどをチェックします。とくにクラミジアは症状がなく、もし感染していれば不妊症などの原因になります。
  • 性感染症検査 梅毒、B型・C型肝炎、エイズの血液検査。
  • 骨密度 40代以降は骨粗鬆症のリスクがあがるので年1回チェックするといいでしょう。
  • 女性ホルモンチェック 40代以降で更年期障害の不調がある人は受けるといいでしょう。採血でわかります。

体脂肪率・身長・体重・BMI 過度なダイエットによる急激な体重減少やストレス食いによる肥満は、女性ホルモンの正常な分泌に影響します。

基礎体温を測定することも、体の情報を知るために大事な最初の一歩です。また、低用量ピルで避妊をして望まない妊娠を避け、生理をコントロールしたり、生理痛を軽くすることが病気予防、ヘルスケア、アンチエイジングになります。また、規則正しい生活や食事、睡眠、定期的な運動や禁煙は、卵巣や子宮の健康、美容にも欠かせません。

mika_masuda

増田美加・女性医療ジャーナリスト

2000名以上の医師を取材。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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