「病は気から」「笑う門には福来たる」などのことわざがありますが、「笑い」には健康につながる力があることが医学的に立証されてきたそうです。
笑うことで病気を撃退する免疫力がアップする
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友だちと楽しく会話したり、おもしろいTVをみたりすると、リフレッシュして心が軽くなる気がします。そういった経験上でしか説明できなかったことが、最近の研究で根拠をもって“いいもの”であるとわかってきたというのは、長年笑いの研究を続けている福島県立医科大学の大平哲也先生。
免疫バランスのくずれによって起こるリウマチやアレルギーのある患者に、落語やコメディ映画を見せたところ、好ましい変化が見られたのです。さらには、がんにもよい作用があると考えられるようになりました。笑いは、がん細胞を撃退する免疫細胞・NK(ナチュラルキラー)細胞を活性化することが、さまざまな研究で報告されています。
(「太陽笑顔fufufu」より引用)
病気は、ストレスを発散できないことが原因のひとつになり得ます。それらを溜め込まず、解き放つために笑うというポジティブな感情や体験を増やすことにより、心身のパワーも増すようです。
病気の予防や改善に大きな力を発揮する笑いですが、直接的にはどのように体に影響しているのでしょうか?
大きくふたつあると考えています。ひとつは運動効果。笑うことで腹筋が動かされ、自然に腹式呼吸になることから有酸素運動になると考えられます。15分笑うと、20~40キロカロリー消費することになりますから、15分掃除をするのと同じくらいの運動量(体重50キロの人で33キロカロリー消費)になります。(中略)ふたつ目はストレス解消効果です。笑ったあとには、コルチゾールなどのストレスホルモンの量が減少することが、さまざまな研究から明らかになっているのです。コルチゾールが増えると、肥満や高血圧、認知症のリスクが高まります。加えて、インスリンの働きを妨げますから糖尿病にもなりやすい。
(「太陽笑顔fufufu」より引用)
たしかに、大笑いしたあとに腹筋が痛くなった経験があります。笑うことが立派な運動になっていたとはうれしい驚き。さらにおもしろいのは、なんと「作り笑い」でも同じ効果があるのだそう。
インド人医師が作った“笑いヨガ”という健康法があります。これは笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせたもので、ユーモアやコミカルな要素は一切ありませんが、私たちの研究チームで行った、笑いヨガと落語鑑賞のストレス解消効果の比較実験では、どちらも同様のよい結果が見られました。
(「太陽笑顔fufufu」より引用)
ストレス解消、健康効果の高い笑いを増やす方法
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笑うことで健康づくりができるとは、気軽で楽しい方法です。そうはいってもなかなか笑うことがないという人は、大平先生がおすすめする「笑いを増やす方法」を試してみましょう。
1. 笑いを意識する
1日に笑った回数や、どんなことで笑ったかを記録します。笑いを意識することで、自分がどんなことで笑うのかがわかり、その回数を増やせるはずです。
2. 会話を楽しむ
調査のなかで、笑う場面として「家族や友人と話をしているとき」を挙げる人が最も多いことがわかりました。コミュニケーションは笑いのもと。笑う機会が少ないと感じている人は、家族や友人と過ごす時間を増やしてみて。自分で笑顔を生み出すことができなくても、一緒に過ごす人から笑顔をもらえるはずです。
3. 笑いヨガに参加する
笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせた、ユーモアに頼らない健康法です。最初は作り笑いでも、仲間とエクササイズをするうちに本物の笑いに変化する人も多いようです。NPO法人ラフターヨガジャパンのウェブサイトなどから、お近くの教室を探すこともできます。
ついマイナスなことばかりに意識が働きがちな人も、笑いを数えはじめたら、自然とプラスのことに目がいくようになりそう。笑顔でいることが、健康だけじゃなく人生まで良い方向に変えてくれるかもしれません。
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