ご飯がすすむおかずの代表といえば鶏の照り焼き。甘くコクのある味がたまりません。定番な料理で作りやすいだけにいつも自己流でなんとなく作ってしまいがち。でもせっかくなら満足するおいしさで作りたいもの。実はきちんとプロの手順を踏むと劇的に味がワンランクアップするのだそう。
いつもの鶏の照り焼きがランクアップするプロのレシピ
そう聞くと試さずにはいられない! FOODIEで<伊藤和四五郎商店 鶏三和>伊勢丹新宿店の吉田学史さんが教える、皮がパリッと中はジューシーな絶品鶏の照り焼きレシピをご紹介します。
パリッとジューシィ! プロ直伝【鶏の照り焼き】レシピ
<材料>(1枚分)
鶏もも肉 1枚(約250g)
A(片栗粉 大さじ約2・塩、こしょう 各少々)
B(しょうゆ 大さじ2・みりん 大さじ2)
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1
サラダ油 大さじ2
<作り方>
1.鶏もも肉の厚みを均等にする。
肉の厚みのある部分を外側に向かって開いていきます。肉を4分割のエリアに分けて考え、厚みのある部分を四隅の方向に向かって開いていくイメージです。
「面倒なので省きがちなプロセスですが、これをすることで、薄いところにだけ火が通り過ぎて固くなってしまうことを防ぎ、一様にやわらかく、ジューシィな仕上がりになるんです」
2.鶏もも肉に片栗粉をまぶす。
ビニール袋に片栗粉とくさみ取りのための塩、こしょうを少量入れ、鶏もも肉に粉をまぶします。全体についたら、肉を袋から取り出し、余分な粉をはたいて落とします。
「余分な粉がついていると、粉が油を吸って油っぽく仕上がるので、できるだけはたいておくことが大事です。この片栗粉には、肉汁が流れ出ないように肉をコーティングする役割と、皮をパリッと仕上げる役割があります」
3.鶏もも肉の皮目を下に2〜3分焼く。
フライパンにサラダ油を入れ、火をつけたらすぐ鶏もも肉を皮目からフライパンに置き、中火で皮目にきつね色の焼き色がつくまで焼きます。だいたい2~3分です。
「油は、鶏もも肉がひたるくらい多めの量を入れます。肉を入れる前に油を熱しすぎると肉と皮が縮んでしまうので、火を入れる前、あるいは火を入れてすぐに肉を入れましょう。たっぷりの油で揚げるように焼くことで、クリスピーな食感に。フライパンは大きすぎると油の量が多くなり、タレも絡めるときに煮詰まりやすいので、鶏もも肉と同じくらいの大きさのものを使うのがおすすめ」
4.鶏もも肉を裏返して1〜2分焼き、余分な油をふきとる。
中火できつね色の焼き色がつくまで焼きます。1~2分程度です。余分な油はペーパータオルでふきとります。
「焼き色がついたら、油をきれいに拭き取ります。こうすることで、タレの絡みがよくなり、仕上がりが油っぽくなることも防げます」
5.鶏もも肉の皮目を下にしてBを加え、中火で煮絡める。
鶏肉の皮目を下にして、混ぜ合わせたBを加えて、中火でタレを煮絡めていきます。煮詰まり始めたら、肉を裏返して裏面にも絡めます。
「照りが出て、肉全体にタレがとろりと絡んだら出来上がり。タレはフライパンに残る程度がちょうどいいです」
(FOODIEより引用)
作る際のポイントは4つ。
- 肉の厚みを均等にすること
- 片栗粉でコーティングして肉汁を閉じ込めること
- 油は多め、揚げるように焼くこと
- 調味料を先に合わせておくこと
片栗粉で肉汁を閉じ込め、均一に火を通すことで仕上がりがジューシーに。油を多めにして揚げ焼きにすることでパリパリ感がアップします。味付けも火が通りすぎないように気をつけましょう。
肉の厚みを均等にしているので焼き上がりまでは約5分ぐらいに時短。トータルでも10分ほどのおいしいスピードメニューの出来上がりです。焼きたての皮のパリパリ感と中のジューシーさが食欲をそそり、色がどんどん進みそう。簡単なコツを踏まえるだけでクオリティーがグンと上がる照り焼きを試さない手はないですね。
[FOODIE]