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明けましておめでとうございます。 七草粥も過ぎた頃、沖縄もしんしんと寒さが増してきました。 ラジオからのニュースで、どこそこが雪だという話を聞くと、「うらやましー」と子どもたちから声が上がります。上の子はまだしも、下の子にはすでに雪の記憶は微塵も残っていません。ましてやいちばん下の子はまったくの未知の領域。果たしてはじめての雪とはどこで出合うのでしょう。それもひとつのたのしみです。

さて、今年のはじまりはいつものようにお節と日本酒からでした。お酒は、まいとし年の瀬になると贈ってくださる王録酒造の「丈径」です。かれこれ10年来のお付き合い。このお酒がないと、あたらしい年は迎えられない、ってくらい、大切なお神酒です。

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お節は、いつもの品と思いつきの献立を混ぜて。かれこれお節は独身時代から見よう見まねで作り続けてきましたが、やはりいいものです。

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なんていっても、いちねんに一度しか作らないものばかり、というのがいいんです。「さて、今年の出来は?」と自分で確認する。「ちょっと醤油が多かったね」とか「甘みが少なかった」とか、何かと悔やまれること多々あるのですが、それも来年に持ち越しで、「うんうん、今年はこんな感じだね」と、それとなく納得する。というのも、お節を通して自分の未熟さを知ってから(俯瞰してから)あたらしい年をはじめるのだと思います。私の場合、ですが。笑

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そして、お節の準備をしていると何やら足元に視線が。まずは、アヒルの襲撃。つぶらな瞳でクワックワ囁きながら、おこぼれに預かろうとしています。(アヒルは雑食なので、なんでもよく食べます)

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あひるが去ったと思ったら、次は新入りの茶トラ猫。この子は肉にしか興味がないようで、肉系を切ったり巻いたりしていると、わたしの膝に前足を載せてにゃーにゃー訴えます。

我が家の家族5人、それに犬、あひる、猫。そして年末に移住してきた私の両親もいっしょに、新年のお祝いをしました。

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さて献立は……

丹波の黒豆(上にちょこんと載せたのは、ローゼルの塩漬け)、干し椎茸とふしかぶ(沖縄の干し大根)の山椒煮、島人参とごぼう、いんげんの豚肩ロース巻き、島豆腐の三角揚げ、雲仙の田中鮮魚店の蒲鉾、伊達巻、めかじきの油着け、鰆の昆布〆、白菜の中華風、丹波栗の渋皮煮、金柑の八角蜜煮、スーチキ(茹で塩豚)とシークワーサー味噌、田作り(今年はアーモンドで)、なます、あんぽ柿、白花豆のきんとん、ラフティ、宜野座の車海老の旨煮、ドゥルワカシー(田芋の和え物)、ターンムディンガク(田芋のきんとん)、綱蒟蒻と瓢箪人参

重箱は、根本家に代々伝わる家紋入りの品……というのは冗談で、母がしまい込んでいた家紋入りのお重をもらいました。

「今年は金柑がうまく炊けたかな。」「伊達巻は味が決まらなかったなぁ。」 こういうことは、けっこう覚えているものです。失敗って、やはりインパクトあるのだなぁ。

三が日は、入れ替わり立ち代り友人たちがやってきて、例のごとくわいわいがやがやでした。いつもの顔ぶれなので、ほとんど親戚のようなものです。

初詣は、近所の海へ。そんないちねんの始まりでした。

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