東京から金沢を結ぶ北陸新幹線が開通して、都心からもぐっと身近に感じられるようになった石川県。中でも、「金沢城」「兼六園」「ひがし茶屋街」「武家屋敷跡」などに城下町の風情が残りながら、「近江町市場」や「金沢21世紀美術館」などで食や芸術を堪能できる場所も充実している金沢は、多くの人が訪れてみたいと憧れる観光地。

さらに金沢から少し足をのばせば、美しい風景の「白米千枚田」、食べ歩きもできる「輪島朝市」、開湯1200年を誇る「和倉温泉」など、日本海の力強さに満ち溢れた能登地方を巡ることもできます。

銀座の外掘通り沿いに位置する「いしかわ百万石物語・江戸本店」には、加賀地方と能登地方から、海・山・田畑の恵みや、日本三大菓子処の一つ・金沢ならではの美しいお菓子、ファンの多いお酒、伝統工芸品などが、地下1階から2階まで、3フロアに渡りぎっしり。お酒やお菓子、品があって美味しい良品の宝庫で、手みやげを選ぶのにも重宝。ランチ、地酒、加賀棒茶、金箔コーヒー、などを味わえるイートインコーナーやカフェも併設されています。 

「くるみの飴煮 大野醤油味」大畑食品
「くるみの飴煮 メープル味」大畑食品

201710120_local_02.jpg城下町・金沢では、江戸時代から、くるみを食べる習慣があり、お殿様にも献上されていました。金沢の結婚式で、くるみの佃煮が祝いの膳に出されるのも、花嫁がより美しくあるようにと願いを込めて。ミネラルや食物繊維、ナッツの中に含まれ体にいい油と注目されるオメガ3脂肪酸が豊富で、栄養ふんだん。くるみを食べると、肌や髪のツヤがよくなると、女性たちにも評判でした。

そんなくるみを炒り、フレーバーを加えてキャラメリゼ風にしたのが、クルミのおやつ「くるみの飴煮」。昭和11年創業の「大畑食品」は佃煮の老舗で、おやつにも佃煮作りの技術を活用しています。

大野醤油味は、約400年前から金沢で作られている大野醤油に砂糖を加えた甘辛味。メープルシロップは、こっくり甘く香ばしく、さっくりとした食感がたまりません。どちらも、りすの絵で飾られた、缶入りとパック入りが揃っています。

「とり野菜みそ」まつや

201710120_local_01.jpg「とり野菜みそ」の”とり”は、鶏肉のことではなく、”野菜や栄養を摂る”という意味でつけられた名前。もともと、北前船の廻船問屋を営んでいた初代が、昭和34年に「まつや」創業の折、船上食として食べられていた鍋みそをもとに、味噌だしを考案。以来、石川県民のソウルフードとして親しまれるようになりました。

江戸時代、北前船の航海が長期に渡るうえ過酷で、体を壊してしまう船乗りが多かったとか。無事に厳しい航海を乗り切れるようにと、味噌だしに魚や野菜を入れて煮込み、たっぷりの栄養を摂っていたといいます。

大豆と米麹で作る米味噌に、調味料や香辛料を合わせた「とり野菜みそ」は、鍋はもちろん、炒め物や、豚の味噌漬け、チャーハンなど、多様な料理にも活用できます。石川県では常備している家庭も多く、私も旅や仕事で石川を訪れるたび、スーパーなどでまとめ買いしていました。それが東京でも購入できるようになったのは嬉しい限り。この冬、幾度となく「とり野菜みそ」を使った鍋を味わうつもりです。

「加賀れんこんちっぷ」蓮だより

201710120_local_03.jpg金沢一本太ねぎ、加賀太きゅうり、さつまいも、金時草、打木赤皮甘栗かぼちゃ、源助だいこん、ヘタ紫なす、二塚からしな、加賀つるまめ、加賀れんこん、竹のこ、せり、赤ずいき、金沢春菊、くわい。これらは、昭和20年以前から金沢で栽培されている15種類の「加賀野菜」。「いしかわ百万石物語・江戸本店」では、そんな加賀野菜とともに(加賀野菜の販売は仕入れ状況により異なります)、加賀野菜を使った加工品を求めることができます。

長らくれんこん農家で食べられていたれんこんチップス。ビタミンC、ミネラル、食物繊維がたっぷりで、ぱりぱりっと軽やかな食感。原材料は、脱サラでれんこん農家に転身した川端さんが有機栽培で作る皮付きのれんこんと、植物油、能登の塩のみ。包装作業は福祉活動としておこなわれています。おやつに、おつまみに、たちまち一袋ぺろり。くだいてサラダにふりかけても。

いしかわ百万石物語・江戸本店
住所:東京都中央区銀座2-2-18 TH銀座ビル
電話:03-6228-7177
営業:10:30~20:00

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