1. Home
  2. SKIN&HAIR
  3. 世紀の大発見!? 「D-グルタミン酸」は肌にどういいの?

世紀の大発見!? 「D-グルタミン酸」は肌にどういいの?

キレイのテクノロジー

世紀の大発見!? 「D-グルタミン酸」は肌にどういいの?

メーカー各社の熱心な研究によって新しい成分が開発されるなか、「教科書を書き換えるレベルの大発見」と美容業界を騒然とさせたのが、「D-アミノ酸」であり、その一種の「D-グルタミン酸」という成分の発見です。

「D-アミノ酸」が肌に存在することを初めて明らかにしたのは、資生堂と九州大学のチーム。資生堂はその成果を応用し、肌での働きまでも明らかにしました。今回はこの研究に携わった資生堂の東條洋介さんと塚田真梨子さんにお話をうかがいました。

20170928_kirei_01.jpg保水バリア機能を回復させる「D-グルタミン酸」

赤ちゃんの肌に多く含まれる「D-グルタミン酸」。その発見は、医学の常識を覆す「世紀の大発見」と言っても過言ではありません。

アミノ酸には20もの種類があり、鏡に映したように対称なL体(左型)とD体(右型)の立体構造を持ちます(※)。このD体が、私どもが初めてヒトの肌に存在すると発見した『D-グルタミン酸』。人に関わっているのはL-アミノ酸だけというのが古くからの常識で、私も学生時代はL体のことしか習いませんでした」(東條さん)

研究チームはこれまで困難とされていた「身体の中でのD-アミノ酸を全て分析する装置」から開発を始め、ついにアミノ酸のひとつであるグルタミン酸のD体(D-グルタミン酸)が人の肌に存在することを突き止めました。「D-グルタミン酸」のすごいところは、低下してしまった肌の保水バリア機能を、独自のメカニズムで"良好"にさせることができるということです。

(※)アミノ酸のうち、グリシンのみD/Lの立体構造を持たない

肌悩みを引き起こす「バリア機能」低下のメカニズム

肌のうるおいが保たれるのは、たった0.02mmの角層が持つ「バリア機能」のおかげ。肌内側の水分を守るラップのような役割をしてくれるだけでなく、雑菌や化学物質といった外的刺激からも肌を守ってくれます。

しかし、乾燥や紫外線、タバコの煙、睡眠不足や仕事の悩みといった日常のストレスによって、繊細なバリア機能は低下傾向に。

そして肌がうるおいを失うと、毛穴の開き、小じわ、シミ、ハリや弾力の低下をはじめとするあらゆる肌悩みの原因となってしまいます。

肌のバリア機能がしっかりと維持されている肌は、角層細胞の中にある『天然保湿因子(NMF)』と『細胞間脂質』が満たしていますNMFは水分を保持し、細胞間脂質が蒸発を防ぐ役割を担っています。どちらも大切な存在ですが、細胞間脂質がしっかり働いてくれなければ、水分をとどめることはできません」(塚田さん)

細胞間脂質を整えて、うるおいを「貯蓄」する肌へ

そこで活躍するのが「D-グルタミン酸」です。

角層の下の顆粒層では、のちに細胞間脂質となる『脂質顆粒』という油滴のようなもの(正確には油滴ではありませんが、以下油滴として解説します)が作られています。肌の状態がいい肌は、その油滴が角層へ放出されて細胞間脂質となりますが、肌の状態が悪い肌では、せっかく作られた油滴がうまく働いてくれません。その油滴を角層へ放出するスイッチを押してくれるのが『D-グルタミン酸』です」(東條さん)

201710002_technology_illust.jpgバリア機能が落ちた肌は、このスイッチを押すことができないため、肌荒れが長引くなどの悪いスパイラルに陥りがち。でも「D-グルタミン酸」は、肌のうるおいを守る「細胞間脂質」を整えることで保水機能を高め、不足したうるおいを補うだけでなく、うるおいを貯蓄できる肌に変えてくれるのです。美しくありたい女性にとっては、まさに「救世主」ですね。

「分析機器の開発、そしてD-アミノ酸の分析、『D-グルタミン酸』の"肌"での効果発見。それだけで6~7年、さらに製品化するまでに10年以上を費やしました。しかし、世界初、世界で唯一といわれるなかでの研究はエキサイティングなものです。これからもさらなるD-『グルタミン酸』の可能性を信じて、研究を続けていきたいですね」(東條さん)

「うるおいたっぷり肌」へ導いてくれる「D-グルタミン酸」のさらなる応用に注目せずにはいられません。

(イラスト・小鳥遊しほ

20170928_kirei_pro1.jpg株式会社資生堂 R&D戦略部東條 洋介さん2002年入社。2006年より九州大学との共同研究に参加し、2007年に皮膚にD-アミノ酸を発見。留学を経て、現在はD-アミノ酸の化粧品や食品への応用を進めている。

20170928_kirei_pro02.jpg株式会社資生堂 化粧情報開発センター塚田 真梨子さん2011年よりスキンケア化粧品の処方開発に従事。2017年より資生堂化粧品情報開発部に所属し、新しい知見や発見を製品に生かす情報の開発をしている。

大森りえ

  • facebook
  • twitter
  • hatena

    Ranking

    1. 糖尿病を予防する7つの方法と、血糖値を自然に下げる7つの食品とは?

    2. 夜中に目覚めて眠れない...。寝つけなくなる5つの理由

    3. 貧血のとき、意外なNG食品ってなに?

    4. 「会話のクセ」を見直すだけで、不幸な人間関係から脱出できる

    5. 医師監修の“腸内フローラ”基礎知識

    6. その方法あってる? ドクターが教える「正しい腸活」

    7. チョコ&コーヒーは控えめがベター? 夏疲れケアに意識したい食べ方

    8. 寝苦しい夜にリフレッシュ。簡単にできるアロマの楽しみ方3つ

    9. いい睡眠のカギ「3R」って? ダイエットを助ける眠り方

    10. 外反母趾も骨盤の歪みも。「距骨(きょこつ)」マッサージでバランス改善[前編]

    1. 正しい糖質制限って? 糖質が怖くなくなる6つの秘策

    2. 人生が変わる。「習慣」を味方につけると起こるいいことは?

    3. 「会話のクセ」を見直すだけで、不幸な人間関係から脱出できる

    4. 糖尿病を予防する7つの方法と、血糖値を自然に下げる7つの食品とは?

    5. 免疫治療で肺がんに勝利。アメリカの研究で明らかに

    6. 更年期が始まる年齢は、食事が関係している?

    7. 貧血のとき、意外なNG食品ってなに?

    8. 夜中に目覚めて眠れない...。寝つけなくなる5つの理由

    9. 食べたい衝動に負けない5つの方法と、ヘルシーな食生活の最新情報6つ

    10. 美しいヘアスタイルで、アスレジャールックを美しく

    1. 人からほめられたとき、この言葉は言ってはだめ! NGな返事4種

    2. 正しい糖質制限って? 糖質が怖くなくなる6つの秘策

    3. 貧血のとき、意外なNG食品ってなに?

    4. 麺類を食べても太らない3つのコツ

    5. 人生が変わる。「習慣」を味方につけると起こるいいことは?

    6. サインを見逃さないで。心臓病を防ぐ、10の身近な方法

    7. 「会話のクセ」を見直すだけで、不幸な人間関係から脱出できる

    8. 薄い色は栄養不足? 経血の色6パターンでわかる身体の変化

    9. 人間関係をスムーズにして、「敵」を作らないためのマインド術

    10. 更年期が始まる年齢は、食事が関係している?

    世紀の大発見!? 「D-グルタミン酸」は肌にどういいの?

    FBからも最新情報をお届けします。