お彼岸も過ぎ、ひやっとした空気を感じるようになってきました。久しぶりに触れるストールの温かさに、新しい季節の到来を実感します。

そんな秋ですが、なんと抜け毛が多くなる時期でもあるのだとか。もともと季節の変わり目に起こりやすいことに加え、強烈な紫外線やクーラーによる乾燥などで頭皮がダメージを受けることが、理由として考えられています。とくに30代を過ぎた女性はエイジングで抜け毛が増える傾向があるだけに、気になりますよね。

時期だけに仕方のないこととはいえ、手をこまねいているのもちょっと……。そこで、栄養の力で叶える”盛り”のケアについて考えてみました。

豊かな髪を作る、4つの栄養とは?

健やかな髪の成長に必要な栄養といえば、なんといってもタンパク質。エイジングで急にちぢれ毛が増えてきたりしますが、これもタンパク不足のサイン。

一日に必要なタンパク質の量は、体重1kgあたり1〜1.5gと考えられています。ということは、たとえば体重50kgの人は一日50gのタンパク質が必要となります。タンパク質の体内での活用具合を示すプロテインスコアや調理時の損失などを考えると、3食コツコツとタンパク食材をとらないと、満たすのはなかなか難しい栄養素でもあります。

さらに、亜鉛は髪の毛をつくる細胞が分裂するのに欠かせない栄養素。頭皮の新陳代謝をアップさせてくれます。ビタミンAは細胞の分化にはたらき、活性化をうながします。

そして忘れてはいけないのが鉄。細胞が活発にはたらくためにはエネルギーが必要ですが、この、エネルギー作りに必要な酸素を身体のすみずみに運ぶ赤血球の材料でもあります。不足すると抜け毛はもちろん、白髪にも。ちなみに出産後に抜け毛が増えるのも鉄不足が一因と考えられています。妊娠中は体内の血液が約1.5倍に増えるうえ、お腹の赤ちゃんに鉄をあげてしまうこともあり、お母さんが持っていた鉄がグンと激減。抜け毛につながるというわけです。

卵やレバーは美髪を生み出す優秀食材

タンパク質が多い食材は肉や魚、亜鉛はカキや牛肉、ビタミンAはうなぎやにんじん、鉄は赤身の肉、といろいろありますが、これらの栄養を一度に満たせ、手軽に入手できる食材で考えてみたところ、やっぱり卵は優秀だなと感じます。プロテインスコアも100とパーフェクト!

1回につき2個はぜひ食べて欲しいところです。作りおきはもちろん、オムレツや卵焼きにしたり、アイスクリームやチーズケーキに入れたりと、わが家でもいろんな形でしょっちゅう登場しています。ただ、連続して食べるのは避けて欲しいところです。

レバーもなかなかのもの。焼き鳥のレバーは居酒屋メニューやお総菜の定番でもあるので、外食派の人にも取り入れやすいのでは。苦手でなければぜひ取り入れて欲しい食材です。

オーソモレキュラーの勉強会に行くと、教壇に立つ先生はもちろん、受講者の髪もコシがあってツヤツヤ。栄養の持つ底力をしみじみと感じます。食べ物のパワーを最大限活用して、一歩進んだヘアケアにしたいものです。

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