夏野菜の王様といえば、ゴーヤ。ビタミンCが豊富で、肌荒れや疲労回復、風邪の予防にもいいと言われているので、旬のいまは積極的に食べたいところ。でも、ゴーヤチャンプルーくらいしか食べ方がわからず、スーパーではいつもスライスされた少量パックを買っていました。
伊勢丹新宿店フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフによると、沖縄や九州などゴーヤがたくさん採れる土地では「干しゴーヤ」にして食べるのがのおなじみなのだとか。
切って干すだけ。「干しゴーヤ」の作り方
1. ゴーヤを輪切りにして、ザルに並べるゴーヤは洗って水気をふき、5㎜幅の輪切りにする。ザルに重ならないように並べる。「種もワタもついたまま切ってOK。カラカラに干すと、種はカリッとした食感になり、そのまま食べても美味しいですよ」(鈴木シェフ)
2. 好みの状態になるまで「半日干し」か「1日干し」にする風通しが良く天日に当たる場所に置き、半日~1日以上干す。「時間が経つにつれて、見た目、食感が変化していきます。生のゴーヤを5㎜厚さに切ると次第に水分が抜け、半日干しで3㎜厚さに。さらにカラカラに干すと1㎜厚さになります。好みの状態になるまで干しましょう」(鈴木シェフ)
(「FOODIE」より引用)
苦みが気になるゴーヤですが、天日干しで水分を抜くことで驚くほど苦みがやわらぎ、代わりに甘みやうまみがギュッと凝縮。種やワタも、干しゴーヤなら丸ごと美味しく食べられるのだそうです。
干し時間別のおいしい食べ方
・軽い苦みと食感が残る「半日干し」はピカタに
卵に粉チーズを加えたものに、半日干したゴーヤをからめて両面を焼いたピカタ。半日干しのほどよいゴーヤの苦みと、卵の甘みが相性抜群。水っぽくないのでお弁当のおかずにも。ほかにも、冷やし中華や冷製パスタなどにそのまま加えてもおいしいようです。
・「1日干し」はゴーヤの出汁を活かした味噌汁に
1日干しのゴーヤはそのまま味噌汁の具に。うまみのあるゴーヤの出汁がとれ、実もふっくら戻り、苦みはなく甘さを感じられるようです。油揚げやみょうがとも相性良し。ほかには、マリネに加えたり、キャベツと豚肉のみそ炒めにも。
予想以上にアレンジ力のあったゴーヤ。丸ごと買っても、干すことでうまく使い切れそう。夏には日差し除けのグリーンカーテンとして育てて、たくさん採れたら干しゴーヤとして保存しておくのが賢い方法かもしれません。
[FOODIE]