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毛細血管のゴースト化。体のすみずみまで血液が届かない!

カラダ戦略術

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増田美加

毛細血管のゴースト化。体のすみずみまで血液が届かない!

自分の体をきちんと知ろう!をテーマに、増田美加(女性医療ジャーナリスト)さんによる連載「カラダケア戦略術」。 Vol.3で取り上げるのは、「毛細血管」。この血管の大切さと若返させる方法をご紹介します。

血管の9割以上を占める毛細血管が、肌と体の老化を早める

今、健康と美容の要である毛細血管が注目されています。私たちの体の80%は血管が占めていて、その血管の9割以上が毛細血管です。全ての毛細血管をつなぐと、地球2周半の長さになると言われています。こんなに長いのに、心臓から出た血液が体内をめぐって、再び心臓に帰ってくるまでの時間はわずか1分。毛細血管は、約60兆個を超える私たちの細胞に酸素や栄養を届け、さらに体内の二酸化炭素や老廃物を肺や腎臓に回収するという大事な働きも行っています。毛細血管は、血管の内側にある内皮細胞を、外側の壁細胞が覆っていて、安定した構造になっています。けれども、この毛細血管はとてももろく、傷つきやすいのです。加齢、紫外線、活性酸素の影響で、外側の壁細胞がはがれると内側の内皮細胞との間にすき間ができてしまい、大切な栄養分や水分、老廃物が"モレ"出てしまいます。最も栄養を受けるのが"肌"です。シワ、たるみ、くすみなど、目に見える老化が現れます。

毛細血管が老化すると"ゴースト血管"に!

こんな症状は、ありませんか? もしも思い当たることがあったら、毛細血管が老化して、"ゴースト血管"になっている証拠です。「ゴースト血管チェック」を行ってみてください。

━━ 白髪が増えた━━ 目が疲れやすくなった━━ 目の下にクマができやすくなった━━ むくむことが増えてきた━━ しっかり睡眠をとっても疲れが抜けなくなった

ひとつでも当てはまれば、毛細血管が"ゴースト血管"になっている可能性があります。複数あるほど、その可能性は高まると言われています。また、ゴースト血管があるかどうかを目で見てわかる簡単なチェック法があります。「足の内側のくるぶしの下」を見てください。毛細血管が正常な人は、「太くて青い血管が並んで見え」ます。毛細血管のゴースト化が疑われる人は、太くて青い血管の周りに、「赤紫の細い血管が浮き上がって見える」ことが多いと言われているのです。(監修/赤澤純代 金沢医科大学准教授。金沢医科大学病院 女性総合医療センター 副センター長/循環器内科・漢方)

40歳からゴースト血管化は一気に進む

毛細血管は、40代を境に一気に衰え、老化していきます。毛細血管の老化(ゴースト血管化)とは、血管の壁のモレです。健康な毛細血管は、血管の壁の細胞がピッタリ接着しています。ところが老化や生活習慣で壁細胞が傷つくと、はがれてすき間ができてしまい、栄養分や老廃物が漏れ出してしまいます。そして、血液が届かない抜け殻のような"ゴースト血管"になってしまうのです。体の隅々まで栄養分や酸素を運ぶ血液が行き渡らないため、肌や健康に障害が起こります。毛細血管がゴースト血管化することは、肌老化(シミ、シワ、くすみ、たるみなど)や薄毛、そのほか、むくみ、疲れ、肩こり、頭痛、冷え症、眼精疲労、関節痛、生理痛、もの忘れ、アレルギー、さらにはメタボリックシンドローム、動脈硬化、糖尿病など、体の不調や病気に大きくかかわっています。不調がたくさんある人は、毛細血管がゴースト血管になっているケースも少なくありません。

毛細血管を若返らせるタイツー(Tie2)とは?

では、どうすればゴースト血管になるのを防ぎ、毛細血管の老化を食い止められるのでしょうか?毛細血管の老化を止め、修復するのが"タイツー(Tie2)"作用という働きです。血管の壁細胞をピッタリ接着させる働きが"タイツー(Tie2)"という受容体。このタイツー(Tie2)を活性化させることで、壁細胞を接着させて、血管からのモレを防ぐことができます。このタイツー(Tie2)受容体を活性化させるには、タイツー(Tie2)作用のある植物を摂取することで叶います。タイツー(Tie2)作用のある植物には、ヒハツ(沖縄の長胡椒の一種)、シナモン、ルイボス、かりん、サンザシ、月桃葉、ハス胚芽、スターフルーツ、シジウムグァバ、インディアンデーツなどがあります。

ゴースト血管を改善する植物、ヒハツの使い方

たとえば、タイツー(Tie2)作用は、ルイボスティーでも摂れますシナモンをティースプーン1日1杯(約2g)ほどでもタイツー(Tie2)作用が得られます。また、ヒハツは、沖縄のソーキそばにかける香辛料として使われていて、ゴースト血管を改善する効果が期待できる食材です。ヒハツは、コショウ科のスパイスで、インドの伝統医学アーユルヴェーダでは、体の冷えを取り、長寿を促す薬としても利用されています。沖縄の島コショウやロングペッパーなどは、このヒハツや同属別種のヒハツモドキを原料にした香辛料です。おすすめは、コショウの代わりにヒハツを使うことです。お肉にまぶすなどして、下味として使えます。また麺類やスープなどの香辛料として使うことも。ヒハツの1日の摂取目安量は小さじ半分(約1g)程度です。毛細血管のゴースト化が疑われる人は、試してみてください。

次回は、タイツー作用のあるサプリメントや毛細血管の老化を食い止めるエクササイズについてご紹介します。

image via Shutterstock

>> Vol.1 女性ホルモンは増やせばいいってもんじゃない! を読む>> Vol.2 女性ホルモンのバランスが崩れる原因と対処法を読む

mika_masuda.jpg増田美加(ますだ・みか)さん女性医療ジャーナリスト。2000名以上の医師を取材。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。公式ホームページ http://office-mikamasuda.com/

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