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「フィトテラピー」で、ちょっとした不調は自分で治せる人になる vol.1

「フィトテラピー」で、ちょっとした不調は自分で治せる人になる vol.1

風邪に頭痛、胃の痛みや肌あれ、むくみ、便秘、PMSに生理痛。ふだん食事や睡眠に気を使い、労っていても、ゆらぎながらバランスを取っている私たちの体にとって、ちょっとした不調はつきものです。

そんなとき我慢したりすぐに薬に頼ったりせず、植物の力を借りて調子を取り戻す知恵をもっていたら......? 不調の波が穏やかになり、「自分の体は自分で守れる」そんな自信が生まれて、毎日をもっと楽な気持ちで過ごせるようになるでしょう。

Phyto(植物)+therapy(治療)でフィトテラピー

フィトテラピーは、日本語でいうと植物療法。薬理作用をもった植物を利用して、私たちの体に備わった自然治癒力を高め、病気やケガを癒す伝統療法です。そして今、予防医療や慢性疾患の根本治療といった観点から期待を寄せられ、研究が進められている先端分野のひとつでもあります。その主な特徴をまとめると、以下の5つ。

1 成分を単一でなく、複合体のまま使う

2 そのため概ね作用が穏やかで、継続使用に適している

3 症状をやわらげつつ、体全体を整える

4 数千年の間使われ、人体に適合したものが多い

5 とくに女性の体と相性がいい

女性の不調はいくつかの要因が絡みあって表れることが多いため、「症状と体全体に働きかける」フィトテラピーはとても相性がよく、さまざまなケースで私たちを支えてくれます。

飲んで、塗って、香って、食べて取り入れる

植物の薬理成分は、固い細胞壁に包まれています。そのため、私たちがそれを体内に取り込むには細胞壁を壊し、成分を取り出すプロセスが必要になります。

代表的なのは、熱湯で成分を浸出させるハーブティー。それから水蒸気で芳香成分を分離・再結晶させたエッセンシャルオイル。アルコールやグリセリンといった溶剤を用いて成分を抽出・濃縮したチンキ剤。それらを症状や目的に合わせ、飲む、塗る、香りを嗅ぐといった方法を通して私たちの体に取り込みます。

ニンニクやショウガ、バジルやシソなど、ふだんの料理によく登場するこれらも優れた薬理成分をもった植物で、用いるときに細かく刻んだり叩いたり、油で炒めたりするのは成分を活性させ、取り込みやすくするためです。

ちなみに、私たちが何気なく飲んでいる日本茶やコーヒー、紅茶も気持ちをゆるめ、体をリフレッシュさせる作用を備えた薬用植物。よいものを選び、香りや色を楽しみながら丁寧にいれ、一杯をゆっくり味わっていただけば、毎日のお茶の時間もフィトテラピーになるんです。

植物の力を受け取れる体になる

フィトテラピーは、現在の医療と薬の原点。適切に用いれば頼もしい反面、やみくもに用いては効果を期待できないばかりでなく、望ましくない結果を招く可能性もゼロではありません。

また、ふだんの食生活や睡眠のリズムが乱れていたり、腸内環境がよくなかったりすると、フィトテラピーの効果は半減するとも言われています。

いま、体はどんな状態? 必要なものは何? 外界の変化を五感でキャッチし、自分の内側とのコミュニケーションを密にして、そのときできるよりよい選択を積み重ねていく。自ら生命力を養える人に、植物は最大限の力を発揮してくれます。

その気づきこそ、フィトテラピーがもたらす一番の恩恵かもしれません。

神津まり江

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