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「大好きなおやつベスト5に入る味と食感」とはじまり、どんな風に作られているか、何が他と違っているか、おみやげに差し出す相手に熱弁を振るい早7年。

なごやのたからもの』という本を書くため名古屋に頻繁に通う中で出会い、何度か取材もさせていただいてから、家用とお土産用に必ず買って帰る名古屋みやげが、昭和63年創業「吉芋」の生芋けんぴ「花火」。本店は覚王山という中心地から少し離れたところにありますが、名古屋駅に隣接する百貨店にも支店があるので、名古屋で用事を済ませたあと、新幹線に乗る前に立ち寄っています。

なぜ”生芋けんぴ”か。一般的な芋けんぴは、乾燥芋を揚げて蜜をからめるところ、「花火」に用いるのは、水分をたっぷりと含んだ生芋揚げるとき勢いよく水分を飛ばすので、乾燥芋より固くならず歯切れのよい食感が残ります

さらに、花火に使われるのは家庭で求めるさつまいもより、3倍ほど大きなサイズ。牛刀で1本1本手切りすることで太さにバラつきが出て、揚がったとき、細いのはカリッと、太いのは蜜が染み込みジューシーに、1パックで違った味わいを楽しめるのです。

吉芋には花火の他にも、大学芋やスイートポテトと、様々なさつま芋菓子が並んでいて、そのどれもがしみじみ美味しい。「隅田川」「三社祭」「浅草娘」など、東京・浅草にちなんだ菓子名がついているのは、初代が浅草の大学芋屋「興伸」で修行し、浅草生まれの方と結婚されたことにちなんでいるそう。

先週末は蒲郡で行われた「森、道、市場」という野外フェスに出店者として参加したのですが、帰りは名古屋まで足を伸ばし、花火を買って帰りました。

カリッ、ポリッ、ジュワッ口の中で、小気味よい音をたてる甘い花火。ああ、口福、口福。

20170519_oyatsu_03.jpgこうしてパックに入って販売されています。

20170519_oyatyu_02.jpgパックから対応容器に移せば、冷凍保存もできます。

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