今回もなぜか人が集まる魅力的な人をフィーチャーして、その生態について紐解いていきたいと思う。今回は、誰もが遭遇するシチュエーションのひとつ「待ち合わせ」について。とくに、2人で会うのが初めての場合、このファーストコンタクトはいろいろとドキドキするものだ。この待ち合わせのシチュエーションで、僕が心をつかまれた話を紹介していきたい。みなさんなら、どう答えるか?それも思い浮かべながら読んでもらいたい。

27歳 税理士 たかこ(仮名)の場合

飲み会で知り合った、たかこ。見た目に派手さはないが気さくで明るい女性だ。「お金」の疑問など、個人的に少し知りたいところもあって、2人で食事を行くことにした。渋谷で20時に待ち合わせということで当日を迎えた。その日、たまたま、私の仕事が予定外でおしてしまい、大至急で待ち合わせの場所に向かった。15分ほど遅れてしまいそうだったので、行きの電車の中からLINEを送った。

僕:「ごめん。仕事がおしてしまい、大至急向かっています!15分くらい遅れそう」

すると、彼女から次のような返信がきた。

たかこ:「ちょうど良かったです! 私も近くで買い物中で、まだまだ時間かかりそうなので焦らず来てください」

僕は心が救われた。

観察結果「気遣い返信」

たかこの性格から考えると、確実に時間通りに待ち合わせ場所に着いたはずだった。それにも関わらず、僕の「遅れます」という連絡に対して、「ちょうど良かった」とあたかも自分にも予定があるかのように装ってくれた。僕の焦っている気持ちを気遣ってくれたその気持ちが嬉しかった。突発的なアクシデンドで待ち合わせに遅れることはだれしもある。

遅れる側の「遅れます」メッセージに対して、「早く!」「もう、待てない!」と焦らすのは少数派だろうが、大抵のひとは「了解!」と返すだろう。一歩先に行く人は、相手の申し訳ない気持ちをケアするところまで考え、たかこのような優しいメッセージを送れる。ここに人間としての器の大きさや、人としての魅力がにじみ出てくるように思う。

(イラスト・たなかみさき