自然は美しくなるいっぽうなのに、体には不調があらわれやすい春。そこで頼りになるのが薬膳の本です。たとえば『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』をめくってみると、この時期ならではの不調に役立つ、おいしい食材をみつけました。

不眠やイライラには「春菊」

季節の変わり目ということもあり、体のリズムが上手に整わず、不眠やイライラを感じる。そんなときにいただきたいのが「春菊」です。本にはこのように書かれていました。

独特な香りがある野菜ですが、その香り成分が気を巡らせて、イライラやのぼせ、頭痛などを緩和します。不眠症や眠っても熟睡感のない人にもおすすめです。痰を切り、せきを鎮めます。

(『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』P65より引用)

春菊の香りがたいせつなので、なるべく香りをそこなわないように手早く調理したいもの。そこで、かたい芯をのぞいた葉の部分をちぎって、生のままサラダにしていただいても。なかでも新玉ねぎと春菊のサラダは春のデトックス薬膳レシピとしてよく目にします。また、ごま油と鶏ガラ、塩、ゴマで味付けすれば、食べやすいナムルにも。春菊以外では、同じく香り高いセロリの葉もおすすめです。

胃腸の不調や吹き出物には「さやえんどう」

春は環境の変化によるストレスを感じがち。そこで胃腸の不調を感じたり、また花粉などでお肌がゆらぎ、吹き出物がでることも。そんなときにいただきたいのが、「さやえんどう」です。

胃腸の調子を整えて気を補い、むくみや下痢などを緩和します。解毒浄化作用もあり、吹き出物や化膿性湿疹の改善にも有用です。

(『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』P63より引用)

なかでも解毒作用を高めてくれるのは、たけのことの組み合わせ。さやえんどうと、たけのこの煮ものもおいしいですよね。ただし、たけのこは体を冷やす作用もあるので、胃腸が弱っているときは控えめに。また疲労回復にはたまごとの組み合わせがよいとか。めんつゆを使ったさやえんどうの卵とじも簡単で便利なひと品です。

春菊もさやえんどうも、この時期スーパーで手に入りやすい食材です。もちろん両方いただいてもいいし、体調の変化にあわせて量を加減してみてください。

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[『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』]

image via Shutterstock

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